東京高等裁判所 昭和51年(ネ)1947号・昭51年(ネ)1737号 判決
主文
本件各控訴をいずれも棄却する。
本件付帯控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人らの負担とし、付帯控訴費用は付帯控訴人(被控訴人塩田正吾)の負担とする。
事実
控訴人らは、それぞれ控訴につき、「原判決中当該控訴人敗訴の部分を取消す。被控訴人らの請求を棄却する。訴訟費用は、第一、二審とも被控訴人らの負担とする。」との判決を求め、被控訴人らはいずれも控訴棄却の判決を求めた。
被控訴人(付帯控訴人)塩田省吾は、付帯控訴につき、「原判決中被控訴人塩田省吾敗訴の部分を取消す。控訴人株式会社見村鉄骨工業所は被控訴人塩田に対し、さらに昭和四九年二月一日から原判決添付第一目録(一)記載の土地明渡しずみまで一か月金二〇万二、〇〇〇円の割合による金員を支払え。」との判決並びに仮執行の宣言を求め、控訴人(付帯被控訴人)株式会社見村鉄骨工業所は、付帯控訴棄却の判決を求めた。
当事者双方の主張は、いずれも原判決事実摘示のとおりである。ただし、原判決三丁裏一〇行目の「三月三一日」は、「一月三一日」と、四丁表一〇行目の「貸借期」は、「貸借期間」と、七丁裏一行目の「原告らにそれぞれ金二〇万円」は、「原告塩田に対し金五〇万円、原告美濃部に対し金二〇万円」と、いずれも訂正する。
理由
当裁判所は、当審における新たな証拠を合わせ検討しても、被控訴人らの本件建物収去、土地明渡の請求はいずれも理由があり、被控訴人塩田の金員の請求は原審認容の限度で理由があるが、その余は失当と判断するものであり、その理由の詳細は以下に補充するほか、原判決理由説示のとおりである。
一 原判決一〇丁表三行目の「および」の次に「証人美濃部英雄の証言、」を加える。
二 同一一丁裏八行目の「据えおいたこと」の次に「、なお、原告らは保証金(原告塩田は五〇万円、原告美濃部は二〇万円)の預託を受けたのみで、いわゆる権利金を取得していないこと」を加える。
三 同一二丁表三行目と四行目の間に「一方、被告株式会社見村鉄骨工業所代表者本人の供述によれば、同被告は本件土地を、地上に倉庫を建設してこれを第三者に賃貸して利益をあげる目的で、賃借したことが認められる。」との一項を挿入する。
四 同じく五行目の「当事者間に」の次に「双方の対等、自由な意思で(したがって、借地法の規定を潛脱する意図が原告らに存在したものとは到底認められない。)」を加える。
五 同じく七行目の「短期間」の次に「(五年の期間が当然に一時賃貸の期間として長きに過ぎるということはない。)」を加える。
以上のとおりで、本件各控訴および付帯控訴は、いずれも理由がないから、これを棄却することとし、訴訟費用につき民訴法九五条、八九条、九三条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 瀬戸正二 裁判官 小堀勇 小川克介)