大判例

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東京高等裁判所 昭和52年(ネ)1714号・昭54年(ネ)1502号・昭52年(ネ)563号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【説明】

本件建物は、相続人の一人に生前贈与されたが、他に相続人が三名おり、他に相続財産がなかつたため、その一人から受贈者に対して遺留分減殺請求がなされ、右請求者の共有持分八分の一、受贈者の共有持分八分の七と認められている。以下は、後者から前者に対して共有持分に基づき本件建物の明渡し等を求めた点について判断を示したものである。

【判旨】

二そこで、次に第一審原告の第一審被告らに対する建物明渡請求について判断する。

第一審被告らが本件(二)及び(五)の各建物部分を占有していることは、当事者間に争いがなく、当審における第一審原告本人尋問の結果によれば、本件(五)の建物部分は第一審被告らにおいて現に物置として使用していることが明らかである。ところで、第一審被告三浦が本件建物について八分の一の共有持分を有することは、前記認定のとおりであるところ、共有者はその共有物の全部についてその持分に応じた使用収益をすることができるから、第一審原告としては、本件建物について八分の七の共有持分を有するからといつて、これを理由に本件建物の八分の一の共有持分権者である第一審被告三浦に対してその明渡しを求めることは、両者間に専有部分についての合意が成立している等特段の事情のないかぎり、許されないといわなければならない。してみれば、第一審原告において右のような持段の事情の存在についてなんら主張立証をしない本件においては、第一審被告三浦に対し本件(二)及び(五)の各建物部分の明渡しを求めることはできないといわなければならない。

(大内恒夫 森綱郎 真榮田哲)

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