東京高等裁判所 昭和54年(ラ)549号 決定
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【主文】
原決定を次のとおり変更する。
原審判別紙物件目録記載の1、2、3、4、5、6、7の物件の一括競売を命ずる。
右物件の売得金から競売費用を控除した部分を抗告人に14.2パーセント、相手方阿部富に48.2パーセント、相手方上原恭子及び相手方高山洋子に各18.8パーセントとそれぞれ分配する。
本件調停及び審判費用中、鑑定費用金三〇万円については相手方阿部富が金一五万円、相手方上原恭子及び同高山洋子、抗告人が各五万円を負担するものとし、その余の費用は相手方阿部富の負担とし、抗告費用は抗告人の負担とする。
【判旨】
ところで、一件記録によると、本件遺産は相続人らにおいて現物分割することは著しく困難であり、前記3の建物は前記のとおり相手方阿部富所有の6及び7の建物と利用上一体をなしており、1、2、4、5の各土地全部をその敷地としているものであつて、これらを個別に売却するときは、取引上極めて困難であるとともに著しく価額を損することになることが明らかであるところ、相手方阿部富も自己所有の右4、5の宅地及び6、7の建物を相続財産の分割のためには売却してもよい旨表明していることが認められる。それ故、本件遺産の分割においては本件の1ないし7の各物件を一括して換価し、その売却代金を各人の個有の所有分あるいは相続分の評価額に応じて比例配分するのが全当事者のために最も良い方法であり、右換価の方法は本件の実情からすれば競売によるのが相当と認められる。
そこで、本件各当事者の右比例配分率を計算すると、相手方阿部富への配分率は48.2パーセント(計算式H)、抗告人阿部晋也への配分率は14.2パーセント(計算式I)、相手方上原恭子、同高山洋子への各配分率はそれぞれ18.8パーセント(計算式J)となる。
四よつて、本件遺産分割審判事件については、原審判別紙物件目録の1ないし7の物件の一括競売を命じ、その売得金を前記配分率で各当事者に配分するのを相当とするので、原審判を変更し、主文のとおり決定する。
(外山四郎 清水次郎 鬼頭季郎)