東京高等裁判所 昭和55年(ネ)686号 判決
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【判旨】
二控訴人は、原判決正本の送達が有効であるとしても、原裁判所は、控訴人不出頭の期日に口頭弁論を終結して原判決を言渡したのであつて、控訴人が口頭弁論終結並びに原判決言渡の事実を知る由もなく、昭和五五年三月一七日原裁判所に出頭して原判決の謄本を受領し、はじめてその内容を了知したのであるから、控訴人が本件控訴期間を遵守できなかつたのは、その責に帰すべからざる事由によるものであり、控訴人は、その後一週間内の同月一九日に本件控訴を提起して訴訟行為を追完した旨主張するのであるが、本件記録によれば、原裁判所が口頭弁論を終結した昭和五四年一二月五日午前一〇時の口頭弁論期日の控訴人に対する呼出状は、原裁判所執行官が同年一一月一三日に控訴人に直接交付して送達したのに、控訴人は、無断で右期日に欠席し、右期日において指定された昭和五五年一月二九日午後一時の判決言渡期日の控訴人に対する呼出状は、昭和五四年一二月七日午前一一時に、前同様東京高等裁判所内郵便局の書留郵便に付して送達された事実が認められ、しかも右の書留郵便が配達不能その他の理由によつて原裁判所に還付された事跡も認められない。右事実によれば、控訴人がその主張のように口頭弁論終結の事実を知らなかつたとしても、それは控訴人が前記の口頭弁論期日に無断欠席したからにほかならないのであるし、右期日になされた判決言渡期日の告知は、欠席した控訴人に対しても当然にその効力を及ぼすものであるにもかかわらず、原裁判所は、重ねて右言渡期日の呼出状を控訴人に送達し、しかも右呼出状は、確実に右言渡期日前に控訴人に到達したものと認められるのであるから、この主張は、他の点についての判断をまつまでもなく理由がない。
(綿引末男 田畑常彦 原島克己)