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東京高等裁判所 昭和55年(行ソ)1号 判決

二 ところで、再審原告は、昭和五四年一二月二〇日再審被告を相手方として当裁判所に対し、本件とは別に再審の訴を提起し、当庁昭和五四年(行ソ)第六号事件(以下単に「第六号事件」という。)として現に係属中であるところ、右事件における請求の趣旨は、本件のそれと全く同一であり、また、その再審事由も原判決には、その結論に影響を及ぼすべき重要な事項について判断の遺脱があることなどを理由とする民事訴訟法第四二〇条第一項第五号、第六号、第九号の規定に基づくものであつて、この事実は、当裁判所に顕著である。

三 そうすると、本件再審の訴は、第六号事件との関係において、民事訴訟法第二三一条(なお同法第四二三条)に定める重複起訴の禁止の場合に該当し、不適法なものであつて、その欠缺は補正することができないものというべきである。なお、再審原告が、第六号事件において民事訴訟法第四二〇条第一項第九号に該当するとして主張する具体的事実は、本件再審の訴のそれとは必ずしも同一ではない。しかし、これらは、同号の規定については、それぞれ別個の再審事由ではなく、一つの再審事由を構成する事実の主張、すなわち、攻撃方法の追加的主張に係るものにとどまるから、別訴を適法に提起しうべきものではない。すなわち、双方の再審の訴が共に民事訴訟法第四二〇条第一項第九号の規定に基づいてされている以上、同号に該当する具体的事実が必ずしも同一でないような場合であつても、後に提起された本件再審の訴は、同法第二三一条に該当し、許されない。

四 よつて、民事訴訟法第四二三条、第二三一条、第二〇二条の規定に従い本件再審の訴を却下することとする。

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