東京高等裁判所 昭和56年(ラ)108号 決定
既に認定のとおり抗告人(夫)と相手方(妻)の法律婚が破綻するに至った主な原因は、抗告人が順子と男女関係を生じ、相手方ら母子との同居を嫌って独り熊本大学に転勤赴任のうえ、順子と同棲して子まで儲けたことにあり、記録によれば、順子は、抗告人が相手方と婚姻していることを知りながら、右のように抗告人と男女関係を結び、同棲するに至ったものと認められる。このような事情のもとで同棲する順子の生活費については、右同棲が抗告人主張のごとく内縁関係であるとしても、本件婚姻費用の分担額を算定するにあたり考慮すべきではない(つまり法律上の妻に対する関係で夫の生活費として算入すべきではない)と解するのが相当である。
(枇杷田 野崎 佐藤)