大判例

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東京高等裁判所 昭和58年(う)1336号 判決

所論は,要するに,原判決は本件における故意の内容としては被蔵匿者が罰金以上の刑に該る罪を犯したものであることの認識があれば必要にして十分であるとして被告人に本件についての故意を認め,被告人を犯人蔵匿罪に問擬したが,本件において被告人に故意があるというためには,被蔵匿者である原判示澤井が真実罰金以上の刑に該る罪を犯していること,右澤井が右罪名によって公訴を提起され,その後保釈許可決定を得て釈放されたこと,右保釈許可決定が取消されたことの4点について被告人に認識のあることが必要であるとし,原判決は犯人蔵匿罪を規定した刑法103条の解釈適用を誤ったものである,というのである。

しかしながら,刑法103条にいう蔵匿の相手方となる「罰金以上ノ刑ニ該ル罪ヲ犯シタル者」とは,原判決が弁護人らの主張に対する判断第二の二において説示しているとおり,真犯人であることを要せず,右犯罪の嫌疑により訴追中の者であれば足りると解されるから,蔵匿の相手方に関する故意の内容としては,右の限度での認識をもって十分であるというべきである。

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