大判例

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東京高等裁判所 昭和59年(う)1443号 判決

被告人 坂本宏

〔抄 録〕

任意提出した同人の尿から覚せい剤であるフェニルメチルアミノプロパンが検出されたこと、同時にフェニルアミノプロパンも検出されたが、これはフェニルメチルアミノプロパンが肝臟を経てその一部が変化したものであること、人間の体内の代謝過程は、極性を増す方向、すなわち酸化過程に進むものであること、被告人が摂取したとされるダンリッチの成分であるフェニルプロパノールアミンは、フェニルアミノプロパンに酸素が一個付いたものであるが、この酸素を取ることは極性を減らすことになり、体内では起こり得ないこと、従って、ダンリッチの成分からは覚せい剤であるフェニルアミノプロパンにはなり得ないこと、その他、現在日本国内で医師が治療用として用いる薬、あるいは薬局で市販している薬物の中で、それを摂取して体内に入ることによって尿の中に覚せい剤として出てくるものはない<。>

(佐野 渡邉 近江)

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