東京高等裁判所 昭和59年(う)1698号 判決
被告人 日吉俊之
〔抄 録〕
ところで、原判決は一個の主文で被告人を懲役一年二月及び罰金五万円に処しているのであるが、原判決中被告人を懲役刑に処した部分と罰金刑に処した部分はその刑に対応する罪となるべき事実を異にしており、両者は可分であるから、その一部についてのみ破棄事由が存するときは、その部分だけを破棄すれば足りるものと解される(最高裁判所昭和三五年五月六日第二小法廷判決・刑集一四巻七号八六一頁、同昭和四三年一〇月一五日第三小法廷判決・刑集二二巻一〇号九四〇頁、仙台高等裁判所秋田支部昭和四六年四月二〇日判決・仙台高検速報昭和四六年一一号二〇頁各参照)。
そこで、原判決中、被告人を懲役一年二月に処する、との部分は刑訴法三九七条二項によりこれを破棄したうえ、同法四〇〇条但書により後記のように自判し、その余の部分に対する本件控訴は同法三九六条により棄却することとする。
(鬼塚 阿蘇 中野)