大判例

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東京高等裁判所 昭和60年(う)664号 判決

所論は,……中略……原判決は「道交法22条違反の罪は制限速度を超えて走行することが当然に道路交通の危険を生ぜしめるものと擬制される抽象的危険犯と解すべきである」としているが,抽象的危険犯の場合においても危険の発生が擬制されるわけではなく,被告人が道路交通法22条に違反する速度で走行したという事実だけで犯罪の成立を認めることはできず,その走行が道路交通に危険を生じさせるおそれがあるものかどうかについて実質的な判断が必要である……中略……というのである。

……中略……

道路交通法118条1項,22条1項違反の罪については,道路において制限最高速度を超える速度で車両を進行させた事実が認定されれば足り,それ以上にそれによって道路交通に危険を生じさせるおそれがあったかどうかを認定することを必要としない。これと同趣旨に出た原判決の判断は正当であるから,論旨は理由がない。

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