大判例

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東京高等裁判所 昭和60年(行ケ)111号 判決

請求の原因記載の事実はすべて当事者間に争いがなく、右事実によれば、第一引用例記載の発明は、本件第一発明における、より鮮明で、かつ均一な仕上りを有する印刷をより単純化された要領で達成することができる孔版印刷方法を提供するという技術課題を示唆するものでもなければ、この技術課題を達成するために本件第一発明が採用した特定値以下の硬いインキを使用し、特定の印刷手段を組合わせてなる構成を開示するものでもなく、当業者にとつては、第一引用例記載の発明に基づいて、第一引用例記載の熱溶融樹脂製原紙に、この原紙と本件第一発明の採用した特定の印刷手段を組合わせることを示唆するところのない第二ないし第六引用例記載のもの、及びこの原紙と本件第一発明の採用した特定値以下の硬いインキとを組合わせることを示唆するところのない第七、第八引用例記載のものを適用して本件第一発明、及び本件第一発明と同一の方法によつて用いられる同一の硬さのインキに係る発明である本件第二発明を得ることは容易になしうるところではないというべきである。

したがつて、本件第一発明及び本件第二発明は、第一ないし第八引用例の記載を併せることによつて当業者が容易に発明をすることができるものに帰するとした審決の判断は誤りであり、審決は違法として取消を免れない。

よつて、審決の違法を理由にその取消を求める原告の本訴請求は正当としてこれを認容する。

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