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東京高等裁判所 昭和60年(行ケ)203号 判決

一 請求の原因一(特許庁における手続の経緯)、二(本願発明の要旨)及び三(審決の理由の要点)の事実は、当事者間に争いがない。

二 そこで、原告主張の審決の取消事由の存否について判断する。

1 成立に争いない甲第三号証によれば、昭和六〇年一月二一日付け手続補正書の訂正明細書(以下「本願明細書」という。)には、本願発明の技術的課題(目的)、構成及び作用効果について、次のとおり記載されていることが認められる(別紙第一図面参照)。

本願発明は、ステツチ模様形成のために電子的サーボ制御システムが利用される、ミシンに関する(第三頁第一行及び第二行)。

ミシンに記憶されているステツチに関連する情報が、ソレノイドを用いる何らかの形式の電気機械的な加算機構により、又は鉄心ロータを用いるステツピングモータにより同等の機械的な位置決め運動へ変換されるような装置は、先行技術において知られている。そのような装置は、ソレノイド又は鉄心ロータ、あるいは両者の有する電気的、機械的な大きな慣性によつて特に高い作業速度では位置決めが不正確になるために、完全には成功していなかつた。さらに、それらの装置は開ループ装置であるから、位置誤差に比例する修正信号を発生せず、したがつて位置の不正確さを修正するための試みは何ら行われていないという実状であつた(第三頁第四行ないし第一七行)。

本願発明は、先行技術においてみられる前記の欠点を全面的に解消した技術的手段を提供するもので、この目的の達成のために、本願発明は、ステツチ模様の所定のステツチのための針の位置座標に関連する情報を記憶するスタテイツクメモリ装置と、ミシンの動作に時間的に関連して前記ステツチ情報を選択して取り出す論理装置と、前記取り出された情報をそれと同等の位置アナログ信号に変換するための装置と、選択されたステツチ情報に対応するステツチ模様を再現するために、ミシンの従来のステツチ形成装置を直接作動させる可動コイルリニヤアクチユエータを含んで、前記アナログ信号に応答する閉ループサーボ装置などを有するミシンを提供するものである(第三頁第一九行ないし第四頁第一二行)。

本願発明のステツチ模様形成ミシンにおいては、各パターンの各ステツチに対する針貫通の位置座標についての情報は、ミシンケーシング中のスタテイツクメモリに記憶されており、論理回路手段が、ミシンの動作とタイミングが取られた関係で、前記ステツチ情報を選択し取り出すのに用いられ、取り出された情報は、位置アナログ信号に変換され、それは可動コイル型リニヤアクチユエータを含む閉ループサーボ手段に制御動作を行わせ、このリニヤアクチユエータが直接、ミシンにおける尋常のステツチ形成装置の位置を制御して、選択されたステツチ情報に応じたステツチ模様を作り出すように構成されている。なお、記憶されているステツチ座標情報は、連続するステツチ間の時間内に捜し出し、読み出し、同等の機械的運動への変換のすべてが行われなければならない。これには、迅速な反応を持つ、正確な位置決め装置が要求されるが、本願発明によれば、独立した位置フイードバツクループと、位置変化率フイードバツクループとを備えた可動コイルアクチユエータを含む、特別な電子的閉ループサーボシステムの使用によつて、前記の困難な課題の解決を有効に達成する(第四頁第一三行ないし第五頁第一五行)。

別紙第一図面の1A図は、二種類の作動機構、すなわち布地送り機構と、針棒揺動(bight)機構との部分を備えたミシンを示す。これら機構は、布地内への連続する針の貫通の相対的な座標の変化に寄与することができる(第五頁第一八行ないし第六頁第二行)。

このミシンの駆動機構は、従来の駆動機構(図示していない。)によつて時間的に関連するように相互に連結される上軸14と下軸15とを含む。ブラケツトアーム13の揺動枠19の中で横方向に揺動するように装着される針棒18により、縦に往復運動するようにミシン針17が保持される。針に往復運動を伝えるために、上軸14と針棒18との間に、従来の任意の連結部材(図示していない。)を使用できる。駆動リンク25が揺動枠19に位置26でピボツト回転するように取り付けられる。駆動リンク25は、本願発明の電気機械的なアクチユエータ106´へ、機械的な連結を行う(第六頁第七行ないし第一九行)。

1A図には、送り台35により保持されている送り歯34を含む、布地送り機構の一部も示されている。1A図では、布地送り運動を送り歯34へ伝えるために、下軸からギヤ37を介して駆動される送り駆動軸36と、この送り駆動軸上のカム38と、ピツトマン39とを含む機構が示されている。ピツトマン39は、カム38を囲み、スロツトを有する送り調節ガイドウエー41内のスライドブロツク40に往復運動するように連結される。リンク42は、ガイドウエー41の傾斜によつて送り歯の送りストロークの大きさと向きとが決定されるように、ピツトマン39を送り台35にピボツト回転するように、接続する(第六頁第二〇行ないし第七頁第一二行)。

本願発明においては、ガイドウエー41の傾斜は、電気機械的な送りアクチユエータ106によつて制御できる。送りアクチユエータ106は、リンク46に連結される。リンク46は、ロツクアーム(rock arm)48に、47でピボツト回転するように接続され、ロツクアーム48は、ロツク軸(rock shaft)49に固定され、ロツク軸49には、ガイドウエー41が取り付けられる(第七頁第一三行ないし第八頁第一行)。

本願発明の装置にステツチ情報を記憶するのに、どのような公知の装置を使用することもできるが、本願発明のミシンにおいては、ステツチ模様メモリからのデジタル情報出力が、尋常なデジタル=アナログ変換器によつて、ミシンの従来の針棒揺動機構と布送り調節器の位置決め運動を行わせるための閉ループサーボ装置への入力信号として、本願発明の装置で使用されるところの、等価のアナログ信号に変換されること、を理解すれば十分である(第八頁第二行及び第三行、同頁第八行ないし第一七行)。

1A図に示すように、上軸14に組み合わされるタイミングパルス発生器80は、本願発明の目的のためには、上軸14の各回転ごとに、よく整形された単一の矩形波パルスを発生しさえすれば良く、各サイクル中における異なる時刻に、そのパルスを開始及び終了させるように調節できるということを注目すれば十分である(第九頁第一行及び第二行、同頁第六行ないし第一一行)。

第2図と米国特許第三八五五九五六号明細書とを参照すると、パルス発生器80からのパルスは、カウンタ81でカウントされ、ステツチ模様ROM82にアドレス入力として与えられる。このステツチ模様ROM82は、五ビツトの針棒揺動情報すなわちジグザグ情報と、五ビツトの布送り情報とを出力として発生し得るようにエンコードされている。

この針棒揺動情報は、論理回路ブロツク90で処理される。この論理回路ブロツク90は、ラツチ回路を含んでもよく、それによつて針棒揺動情報はラツチングされ、針棒揺動機構の動作に適切な時刻に、針棒揺動サーボ装置に与えられる。同様に、布送り情報は、論理回路ブロツク91で処理される。論理回路ブロツク91も、ラツチ回路を含んで良く、そのため、布送り情報は、この論理回路ブロツク中のラツチ回路で保持され、布送り調節器の動作に適切な時刻において、布送りサーボ装置に与えられる。針棒揺動サーボ装置と布送りサーボ装置とは、布送り調節器における手動による補助的制御(manual over-ride control)及び、バランス制御のために必要とされる、特別なスイツチング手段を除けば、実質的に同等のものであるから、以下、布送りサーボ装置に限定して説明し、各装置のための特別なスイツチング手段については後に説明する(第九頁第一二行ないし第一〇頁第一六行、第八頁第五行及び第六行)。

論理回路ブロツク91からの五ビツト布送り情報は、デジタル=アナログ変換器101に与えられる。このデジタル=アナログ(D/A)変換器101は、その出力ライン102上に、要求される送り位置入力を表す直流アナログ電圧を発生する。この出力ライン102は、スイツチ93が自動モード位置の時は、サーボ増幅装置の初段を形成する低レベル前置増幅器104の加算入力点(summing input)103に接続される。スイツチ93は、第3図に示すように、FETスイツチで構成することもできる。増幅器104は、電力増幅器105を駆動し、増幅器105は、電気機械的なアクチユエータ106に極性を反転できる直流電流を供給する。アクチユエータ106は、広義では一種の可逆モータであつて、電力増幅器105の出力は、ライン102を介して加えられる入力アナログ電圧に従つて、アクチユエータ106を位置決めする、可逆モータ、すなわちアクチユエータ106に機械的に連結される帰還位置センサ107は、現在の出力位置を示す帰還位置信号をライン108に与える。入力アナログ信号と帰還信号は、前置増幅器104の加算入力点で代数的に加算されて、ライン109に位置誤差信号を供給する。位置センサ107からの帰還信号は、微分器110で時間微分され、その結果得られた時間的変化率信号(rate signal)が、ライン111を介して、電力増幅器105の加算入力点112に加えられて、その点における位置信号を修正する。位置センサ107は、位置に比例するアナログ電圧を発生するものであれば、どのようなものでも使用できる。微分器110としては、好ましくは、入力電圧の時間的変化率に等しい出力信号を発生するように、公知の方法で接続された演算増幅器を用いると良い(第一一頁第一行ないし第三行、第一一頁第五行ないし第一二頁第一三行、第一二頁第一五行ないし第一八行)。

可逆モータ106は、普通の低慣性直流モータであるが、本願発明の目的のためには、軽量のコイルが一定磁界中を直線運動し、このコイルが位置決めされるべき負荷に直結されている。リニヤアクチユエータの形態をとることが望ましい。これによつて、駆動用の機械的リンクの構造が簡単となり、運動系の機械的な慣性を極めて小さいものにすることができる(第一二頁第一九行ないし第一三頁第六行)。

このアクチユエータには、任意のものを使用できるが、リニヤアクチユエータ106と106´は、同一のものであるから、以下、布送り調節用のアクチユエータ106に限定して説明する(第一三頁第七行及び第一二行)。

1B図において、u字形の透磁性ヨーク113が、ミシンのフレームに適当な手段で固定される。ヨーク113の二つの内面には、永久磁石114が固定される。これらの永久磁石は、相対向する内面が同じ極性を示すように、小寸法部分を横切る方向に磁化されている。永久磁石114の中間にねじ116で固定される、単一の中央磁性脚115は、磁束の帰路を構成すると共に、巻線118を保持するボビン117を摺動させるためのガイドとしての役目も果たす。ボビン117は、軽量の絶縁性プラスチツクで作られ、かつ、透磁性カバー板121のスロツト120から外部に突出するラグ119が形成されている。中央脚115は、カバー板121とヨーク113の底部との間に固定される。ラグ119は、レバー125の一端124に、頭付きのピボツトピン122によつて、ピボツト回転するように接続されている。ピボツトピン122に、スプリングクリツプ・リテーナー123が取り付けられる。レバー125には、ピボツト軸126が固定され、ピボツト軸126は、カバー板121に固定されているピボツト板128のラグー127に、ジヤーナル連結される(第一三頁第一三行ないし第一四頁第一五行)。

位置センサ、つまり回転ポテンシヨメータ107のボデー部は、ミシンフレームに固定されるか、又はアクチユエータ106の固定要素、例えばピボツト板128に固定されても良い。ポテンシヨメータ107の回転部、すなわち軸部分(図示していない。)は、ピボツト軸126に固定される。レバー125の他端部130は、リンク46にピボツト回転するように接続される。リンク46は、布送り調節器のロツク軸49を作動させる。以上の説明から、リニヤアクチユエータの空隙部分は、本質的に一定であつて、巻線ボビン117に加えられる直線的な力は、巻線118に流れる電流のみに比例することが分かる。この電流は、電力増幅器105から巻線118に加えられる電圧のみに比例する。また、この力は、電圧の極性を反転させることによつて、逆向きにできることも明らかである。ポテンシヨメータ107は、安定化された基準電圧のための線形分圧器として用いられる。基準電圧のために普通の両極性電源、すなわちダブルエンデツド電源を使用することによつて、ポテンシヨメータ107は、レバー125の各出力位置に対応するいずれの極性の電圧出力をも与えるようにすることができる。任意の都合の良い位置で零電圧を得るようにすることもできる。ポテンシヨメータ107によつて発生される電圧は、サーボ動作によつて、位置誤差を零にするような向きで入力側に帰還されるから、リニヤアクチユエータ106は、ポテンシヨメータの電圧が、デジタル=アナログ変換器101の電圧出力にちようど等しくなつて、所望の位置を表すものになるまで、布送り調節器のロツク軸49を機械的に駆動する。この位置で、誤差信号は零に近づき、システムは平衡状態となつて、負荷は所望の位置に静止する。以上の説明から、ポテンシヨメータ107の電圧対位置特性は、所望の負荷位置に対応するサーボへの位置入力電圧を確立する。前記特性は、線形であることが望ましいが、これは余り厳格な要求ではない。もちろん、基準電圧は安定でなければならないが、これは、周知の高安定の安定化電源から得ることができる(第一四頁第一五行ないし第一六頁第一六行)。

本願発明では、適当な任意のサーボ制御回路を使用できるが、第3図を参照して、サーボ制御回路の一実施例について説明すると、針棒揺動サーボ制御回路と、布送りサーボ制御回路とは、本質的に同じであるから、以下、布送りサーボ制御回路に限定して説明する(第一六頁第一七行ないし第一七頁第二行)。

ライン131~135に与えられる五ビツト布送り情報は、デジタル=アナログ変換器101によつて、単一のアナログ電圧に変換される。このアナログ電圧は、バツフア増幅器136と、スイツチ93と、加算抵抗137とを介して、前置増幅器104の加算入力点103に加えられる。帰還ポテンシヨメータ107からライン108に加えられる出力電圧は、バツフア増幅器138と加算抵抗139とを通つて、加算入力点103に加えられ、そこで所望の位置を示すアナログ位置信号が、現在の位置を示す帰還電圧に代数的に加えられる。その結果、リニヤアクチユエータの希望する出力位置と現在の出力位置との間の、不一致の大きさと向きを示す誤差電圧が得られる。この誤差電圧は、現在の位置と所望の位置とが等しくなる最終位置までリニヤアクチユエータ106を駆動するように、さらに増幅され、かつ、修正されるが、リニヤアクチユエータ106が最終位置に近付くにつれて、この誤差電圧も零に近づく。前置増幅器104からの誤差電圧出力は、非線形誤差率回路網(error-rate network)140を通つて、電力増幅器105の加算入力点112に加えられる。ライン141に与えられる帰還電圧は、演算増幅器110に加えられる。増幅器110は、普通の微分器として接続され、ライン142に帰還電圧の時間的変化率に等しい変化率電圧を与える。この変化率電圧は、非線形利得制御増幅器143により増幅され、ライン111を介して、電力増幅器105の加算入力点112に加えられる。この変化率帰還ループは、帰還ループ144により、非線形利得制御を与え、かつ、加算入力点112で終端していることによつて、線形アクチユエータ106を、所望の位置で迅速に静止せしめるのに必要なダンピングを生ずる。ライン145に現れる電圧出力は、リニヤアクチユエータ106の巻線118に加えられる(第一七頁第六行ないし第一九頁第二行)。

以上のサーボ制御回路を構成する個々の増幅器のすべては、公知の原理に従つて、所望の利得特性を与える帰還ループを有する普通の集積回路演算増幅器で良い。これらの増幅器は、1A図に示すように、一つの集積回路ブロツクにまとめられる。さらに、これらの増幅器に電力を供給し、以下に説明する手動による補助的制御及びバランス制御を行うための基準電圧を与えるために、ごく普通の構成のダブルエンデツド安定化電源を使用することができる。そのような電源は、好ましくは、必要な直流電圧を供給する両極性端子を有し、商用電源に接続されるようになつており、1A図に示すような集積回路ブロツク147の中に形成することができる(第一九頁第三行ないし第一六行)。

特定のアナログ電圧が、特定の出力位置を表すようになつている本願発明の装置においては、ステツチ模様メモリからの情報により与えられるアナログ電圧を修正すること、すなわち、加算したり、又はそのアナログ電圧の代わりに、所定位置を発生するのに必要な大きさと極性を持つた手動制御電圧を置き換えることにより、前記アナログ電圧を完全に相殺することは、比較的簡単なことである(第一九頁第一七行ないし第二〇頁第四行)。

普通の送り歯の出力運動の方向と大きさは、布送り調節軸49によつて正確に制御されるが、布地自体に伝えられる布送りの実際の大きさは、それとの一対一の関係に必ずしも追従せず、布地の性質と厚み、押え金(presser-foot)により加えられる圧力と、送り速度等を含む多くの要因に依存する。このような不一致を補償するために、本願発明では、集積回路、ブロツク147中の安定化電源のダブルエンデツド基準電圧出力に分圧器として接続されるポテンシヨメータ148から、第3図に示すようにして取り出されるバランス制御電圧を加算入力点103に導くことが提案されている。1A図に示すつまみ149は、実際の布送りの微調節を眼で見て行うことができるように、ポテンシヨメータ148の調節のためにミシンのフレームに取り付けることができる(第二〇頁第五行ないし第二〇行)。

第2図で、自動モード位置にあるのが示されているスイツチ93は、ライン160、161に適当な制御電圧を加えることによつて、他の手動位置へ動かすことができる。そのために、ライン102上のアナログ位置電圧は、加算点103から切り離され、その代わりに、電源147のダブルエンデツド基準電圧端子の間に分圧器として接続されているポテンシヨメータ150から得られる電圧を加える。1A図に示すつまみ151は、ステツチの長さを手動でセツトする際の操作による取扱いを簡単にするために、ミシン上に設けることができる(第二一頁第一行ないし第一一行)。

次に、第2図の針棒動揺動制御チヤンネルへ戻つて、自動モード位置にあるのが示されているスイツチ94は、ライン170、171に適切な制御電圧を加えることによつて、手動位置へ動かすことができる。スイツチ94は、第3図に示すようにFETスイツチで構成できる。この操作によつて、ポテンシヨメータ152が第3図に示すように挿入される。このポテンシヨメータ152は、ライン102´上の針棒揺動アナログ電圧のスケーリングレオスタツトとして機能し、加算点103´に、この電圧の希望する任意の分圧値を与えて、ステツチ模様を狭くするための便利な手段を提供する。1A図に示すつまみ153は、ミシンのオペレータが、針棒揺動幅の横方向制御を行うために、ミシンを掛けている人がポテンシヨメータ152を容易に操作して手動調節できるように、ミシン上に設けても良い(第二一頁第一二行ないし第二二頁第八行)。

本願発明の重要、かつ、基本的な事項は、(1)希望するステツチ模様を作るために、針棒揺動機構と、布送り調節器の要求された位置の情報を、記憶し、かつ与える、ミシンケーシング内のスタテイツクメモリ装置を備える点、(2)このステツチ模様情報を、針棒揺動機構と布送り調節器との要求する位置を表すアナログ電圧に変換する点、(3)針棒揺動機構と布送り調節器の現在の位置に関連する位置電圧を与える、位置センサを備える点、(4)前記アナログ信号を、前記現在の位置電圧と比較して、両者の間の差の大きさと方向を表す誤差電圧を与える装置を備える点、(5)前記針棒揺動機構と布送り調節器とを位置決めするための、可逆モータを備える点、(6)この可逆モータを、位置誤差を減少させる大きさと方向に動かすために、位置帰還ループと変化率帰還ループを含む、閉ループサーボ装置を備えた点、などである(第二二頁第九行ないし第二三頁第五行)。

本願発明によれば、その要旨とする構成に基づいて、従来技術における前記の問題点を解決してその目的を有効に達成すると共に、併せて、次のように著しい効果をも期待することができる。すなわち、本願発明は、特許請求の範囲に記載のとおりの構成を要旨とするため、構造及び取り扱いが極めて簡易であるにもかかわらず、多種多様の装飾模様縫いを容易かつ迅速に実施することができ、ミシンの動作は迅速、確実で、その信頼性も極めて高いものとなる。また、本願発明によれば、ミシンのステツチ形成装置が作業係合から外れている半サイクル期間に該ステツチ形成装置を移動させるか、あるいは調整するのかのいずれかが行われるのみならず、次いで作業係合下にある半サイクル期間には、ステツチ形成装置の変位を積極的に制御するか、あるいはその調整された位置を保持せしめると共に、たまたま実際にその位置から変位するようなことがあつても、パターンの支持された位置又は調整位置のいずれか一方に復帰させることができる。そして、さらに、本願発明では、その可逆モータを含んで成るサーボ系を応答せしめる信号のアナログ的性質上、スタテイクメモリ装置からの装飾模様情報に対して、オペレータにより操作される補助的な手動操作手順の実行、特に比例的な手動操作手順の実行を容易ならしめることをも、必要に応じて随意に具現し得るものである(第二三頁第九行ないし第二四頁第一五行)。

2 構成要件Aについて

ベツトと機柱とブラケツトアームとを含むケーシング、ステツチ形成装置及びその作動機構、右作動機構の駆動装置は、ミシンが通常備えなければならない基本的な構成である。また、アナログ機構は、ステツチ形成装置のステツチ位置座標に対し連続的に影響を与えて装飾模様におけるステツチを次々に生ずるものであるから、針棒揺動機構としてジグザグミシンが通常備えているものである。なお、右ケーシングにステツチ形成装置を担持させること、ステツチ形成装置の作動機構、右作動機構の駆動装置及びアナログ機構を前記ケーシング内に配置することも、従来のミシンにおいて通常行われており、技術常識というべき事項である。

そうすると、本願発明の構成要件Aは、本願発明が一般的なジグザグミシンに関するものであることを規定しているにすぎず、したがつて、本願発明は、構成要件BないしDを必須の要件として採用したことを特徴とするジグザグミシンにほかならないというべきである(なお、構成要件Aと構成要件BないしDとの組合わせに創作性が存するか否かは、順次検討することとする。)。

3 構成要件Bの容易推考性

(一) ジグザグミシンの針棒揺動機構を作動させる駆動装置として、ステツチ形成装置を作動させる駆動装置とは別個に設けられた可動線輪型電磁石、すなわち可逆モータが第一引用例に記載されていることは、原告も明らかに争わないところである。

そこで、第一引用例記載の技術的事項を検討するに、成立に争いない甲第四号証によれば、第一引用例記載の発明は、自由な縫い模様を円滑かつ確実に縫着し得る簡単な構成のジグザグ縫いミシンにおけるジグザグ運動発生装置の提供を目的とし、ジグザグ運動発生源を電気磁気的発生源に置き換えることによつて、従来の複雑な関節機構あるいはカム群等を廃する構成を採用したものと認められる(第一頁左欄第九行ないし第一三行。別紙第二図面参照)。そして、右ジグザグ運動発生装置は、一定の磁力を付与した鉄心1の先端に非導磁性の心体7を接続し、その外側に可動線輪3を遊嵌して、これに中点保持発条5または5´を働かせた可動線輪型の電磁石を揺動発生源とし、右電磁石の可動線輪3と縫合機材のジグザグ揺動連杆12とを連結して、ミシンの主軸13と減速運動するカム16とによつて作動する極性転換スイツチ17、17´と、手動又は自動的に電流を制御するようにした制御器とを介して、前記可動線輪3に直流電源を与えることを特徴とするものであつて(第二頁右欄第四一行ないし第三頁右欄第二行)、ミシンの主軸が回転して縫合を行う場合、主軸よりも減速運動するカム16が極性転換スイツチ17、17´を交互に作動して、電磁石の可動線輪3に極性が転換した電流が流れる結果、可動線輪3には極性が転換した磁力が発生し、右磁力と鉄心7が有する一定の磁力とによつて、可動線輪3は供給電流の極性に対応して鉄心1側あるいは心体7側に移動し、中点保持発条5または5´の一方と均衡した位置に停止することにより揺動連杆12を介し縫合機材の揺動方向を制御すると共に、制御器の作動によつて可動線輪3に流れる電流の量を変化させ、可動線輪3の移動と中点保持発条5または5の作用とが均衡する位置に変化を生じさせることによつて、縫合機材の振動幅を制御するのである(第一頁左欄第二九行ないし右欄第五行)。

第一引用例にこのような技術的事項が開示されている以上、これに基づいて構成要件Aのジグザグミシンに構成要件Bの可逆モータを採用することは、当業者ならば容易に想到し得た範囲の事項といわざるを得ない。

この点について、原告は、本願発明の可逆モータは構成要件Aのケーシング内に設けられる必要があるところ、第一引用例記載の可動線輪型電磁石はミシンのケーシングの外部に設けられていると主張する。そこで検討するに、前掲甲第四号証によれば、第一引用例の第二頁左欄第五行ないし第九行には、「可動線輪型電磁石を揺動発生源として、ミシン頭胴内において可動線輪3が水平方向に摺するごとく装置しその可動線輪3に抱止具10をもつて固定した連結片11を、針棒24およびその下部の釜25と連結したジグザグ連動杆12に固定する。」との記載がある。右「頭胴」はケーシングに相当するものと認められるから、可動線輪型電磁石3がケーシング内に配設されることは明らかであるが、「連結片11」、「針棒24」、「釜25」及び「ジグザグ連動杆12」と「頭胴」との位置関係は、前記記載において明らかにされているとはいえない。しかしながら、これらの部材をミシンのケーシング内に配設すべきことは当業者にとつては技術常識に属する事項と考えられるから、原告の右主張は失当である。

(二) 原告は、本願発明における構成要件Bと構成要件A、C及びDとの結合には格別な技術的意義があると主張する。

しかしながら、前記のとおり、構成要件Aはジグザグミシンにおいて従来から採用されている構成であり、また、第一引用例にはジグザグミシンのケーシング内にステツチ形成装置の駆動装置とは別に可逆モータを配設することが記載され、右可逆モータはスイツチの装飾模様を制御するためにアナログ機構(すなわち、ジグザグ縫い模様形成機構)に直接接続されることが記載されている以上、構成要件Aのケーシング内に可逆モータを配設するとの構成要件Bを採用することは、当業者ならば、容易に想到し得た事項というべきである。なお、第一引用例はジグザグ縫いミシンにおけるジグザグ運動発生装置の発明に関するものであるから、本願発明の構成要件C及びDとの結合については記載されていないが、装飾模様を生じさせるためには可逆モータを何らかの手段と組み合わせて機能させなければならないことは当然であり、構成要件C及びDは右手段の一態様にほかならないのであるから、構成要件C及びDを採用すること自体の困難性の有無は後に述べるとおりであるが、構成要件Bと構成要件C及びDとの結合に格別の意義があると考えることはできない。

4 構成要件Cの容易推考性

(一) 成立に争いない甲第五号証によれば、第一引用例は「家庭用ミシン」と題して、審決認定の技術的事項のほか、その直前に「現在のジグザグミシンは、カムの交換、模様縫い、刺しゆう縫い、ボタン付け、ボタン穴かがり等を行うために、その都度ダイヤルあるいはレバーを操作しなくてはならない。操作を誤りなく行うには習得された技術が必要である。この煩雑な操作を、」との記載があることが認められる。

そうすると、第二引用例には、ジグザグミシンにおいて装飾模様の信号を発生させるためにミシン本体内にメモリ装置を組み込むとの技術的思想が明らかに開示されているというべきである。そして、メモリ装置の一つとしてスタテイツクメモリ装置、すなわち半導体ICで作成され所定の情報を記憶していて、部分的物理的相対運動を伴わない電子的アドレスによつて右情報を読み出し得るものが周知例にみられるように本件優先権主張日前に周知であつた以上ミシン本体内に組み込むメモリ装置としてスタテイツクメモリ装置を採用することは、当業者ならば容易に想到し得た範囲の事項といわざるを得ない。

(二) 原告は、本願発明における構成要件Cと構成要件A、B及びDとの結合には格別な技術的意義があると主張する。

しかしながら、前記のとおり、ミシンの部材をケーシング内に配置することは従来から採用されている構成にすぎないし、また、第二引用例にはメモリ装置をミシン本体内に組み込むことが記載されているのであるから、スタテイツクメモリ装置をケーシング内に配置することに何らかの困難が存したとは考えられない。なお、第二引用例には構成要件B及びDについては記載がないが、「装飾模様の信号」は装飾模様を生じさせるための何らかの手段と組み合わせて機能させなければならないことは当然であり、構成要件B及びDは右手段の一態様にほかならないのであるから、構成要件Dを採用すること自体の困難性の有無は後に述べるとおりであるが、構成要件Cと構成要件B及びDとの結合に格別の意義があると考えることはできない。

5 構成要件Dの容易推考性

(一) 成立に争いない甲第六号証によれば、第三引用例には審決認定の技術的事項が記載されているものと認められる(別紙第三図面参照)。すなわち、第三引用例記載の発明は、自動パターン縫いミシンにおける布地に対するミシン針の貫通位置を制御するために、サーボモータの出力を検出して位置信号を発生する位置検出装置と、模様信号と位置信号とを比較して制御対象の要求される位置と現在位置との間の位置誤差の大きさ及び方向を反映した位置誤差信号を発生するための比較装置と、位置誤差信号の大きさ及び方向に応じた電流をサーボモータに与えて位置誤差を減少させる装置とを備えたものであつて、右が閉ループサーボ制御回路を構成していることは明らかである。

この点について、原告は、第三引用例記載の位置誤差信号は各軸についての方向が反映されていないと主張する。しかしながら、右位置誤差信号はx成分及びy成分についての大きさの信号であるところ、これらの信号に基づくx担体及びy担体の動きが合成されて布地に対するミシン針の貫通位置が決定されパターンが形成されていくのであるから、位置誤差信号にはミシン針の貫通位置を順次決定するために必要な大きさのみならず方向も反映されているとみることができるのであつて、原告の右主張は失当である。

(二) 構成要件Dに係る相違点<1>について

第三引用例の自動パターン縫いミシン(針位置は不変であつて、保持器によつて支持された布がミシン針に対して相対的に移動するもの)においては、閉ループサーボ制御回路は布保持器の二軸担体機構を構成するx担体及びy担体の駆動モータを制御するのであるが、本願発明のジグザグミシン(針は左右のx軸に沿つて移動し、布は前後のy軸に沿つて移動することによつて、模様が形成されるもの)においては、構成要件Bの可逆モータ(実施例における針棒揺動制御用アクチユエータ106´及び布送り調節用アクチユエータ106)を制御するために閉ループサーボ制御回路が適用されることになる。そして、ジグザグミシンの縫い模様がステツチ形成装置のステツチ位置を変化させることによつて形成されることは技術常識であるから、閉ループサーボ制御をジグザグミシンに適用するということは、ステツチ形成装置のステツチ位置を制御することにほかならず、したがつて模様信号と位置信号をステツチ形成装置のステツチ位置に関連した信号とすることは、当業者ならば容易になし得たことというべきである。

この点について、原告は、パターン縫いミシンとジグザグミシンとはカテゴリを異にする装置であるから、前者の技術的事項を後者に転用することは困難であつたと主張する。しかしながら、両者は共に従来から周知の形態のミシンである上、ジグザグミシンにおける縫い模様の制御は当然にステツチ形成装置のステツチ位置の制御となるべきことは前記のとおりであるから、原告の右主張は失当である。

(三) 構成要件Dに係る相違点<2>について

前記のとおり、第一引用例には可逆モータが直流によつて駆動されるものであることが記載されている。そして、交流電力を変換して安定化された直流電力を得ることは従来から普通に行われているのであるから 本願発明の位置誤差を減少させる装置の可逆モータに、交流電力を変換して得た安定化された直流電力からの電流を与えることは、当業者ならば何らの困難もなくなし得た事項と認められる。

この点について、原告は、本願発明の可逆モータに与えられる電流は位置誤差の大きさと方向を反映したものであるのに、相違点<2>に係る審決の判断はこれを無視していると主張する。しかしながら、第三引用例記載のサーボモータを駆動する電流も大きさのみならず方向が反映されていることは前記のとおりであつて、両者はこの点において一致するから、原告の右主張は失当である。

(四) 構成要件Dに係る相違点<3>について

ミシンの部材をケーシング内に配置することは、前記のとおり、従来から普通に採用されている構成にすぎない。そして、位置検出装置、比較装置及び位置誤差を減少させる装置は小型化することが可能なものであるから、これらの装置をミシンのケーシング内に配置することは、当業者ならば容易になし得た事項というべきである。

(五) 原告は、本願発明における構成要件Dと構成要件B及びCとの結合には格別な技術的意義があると主張する。

しかしながら、閉ループサーボ制御回路が模様信号、位置信号及びサーボモータを必要とすることは明らかであるところ、構成要件Cは右模様信号を得るためのものであり、構成要件Bはサーボモータに係るものであつて、いずれも本件優先権主張日前に周知であつたことは前記のとおりであるから、構成要件Dと構成要件B及びCとを組み合わせることは当業者ならば適宜なし得た事項にすぎず、そこに格別な技術的意義があると認めることはできない。

6 本願発明が奏する作用効果

本願明細書に記載されている本願発明の目的は、電気的あるいは機械的慣性の低減と、位置決めの不正確さの修正の二つであるところ、本願発明は、前者を主として構成要件Bの可逆モータの採用によつて、後者を構成要件Dの閉ループサーボ制御回路の採用によつて解決しているのである。しかしながら、これらのものは、前記のとおり第一引用例あるいは第三引用例によつて本件優先権主張日前に公知であり、したがつてこれらのものがもたらす作用効果は当業者ならば当然に予測し得た事項にすぎないというべきである。

なお、原告主張の作用効果(一)は主として構成要件C及びDによつて奏されるものと解されるが、前記のとおり、第二引用例には従来のミシンにおける煩雑な操作をミシン本体に組み込まれた記憶装置によつて自動的かつ正確無比に行わせることが記載されており、第三引用例には閉ループサーボ制御回路が記載されているのであるから、作用効果(一)は第二引用例及び第三引用例の記載から当業者が容易に予測し得た事項である。また原告は、作用効果(二)として、ステツチ形成装置が決定された位置から変位するようなことがあつても所望の位置に復帰させることができると主張するが、右が第三引用例によつて周知の閉ループサーボ制御回路が奏し得る作用効果そのものであることは、当業者には自明の事項である(付言するに、本願明細書第二四頁第二行以下には「作業係合下にある半サイクル期間」に変位の制御を行い得る旨が記載されているが、「作業係合下にある半サイクル期間」とはミシン針が布地を貫通している期間と解するほかないから、本願明細書の右記載部分は不正確といわなければならない。)ちなみに、第一引用例には可逆モータに供給される電流を手動又は自動的に電流を制御することが記載されていること前記のとおりであるから、原告主張の作用効果(三)も、当業者ならば容易に予測し得た事項にすぎないことは明らかである。

したがつて、本願発明が奏するとされる作用効果は、各引用例の記載に基づいて当業者ならば容易に予測し得た範囲のもののみであつて、それらを総合した和以上に格別なものと認めることはできない。

7 以上のとおりであるから、本願発明は各引用例記載の技術的事項及び周知の技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとする審決の認定及び判断は正当であつて、審決に原告主張の違法はない。

三 よつて、審決の違法を理由にその取消しを求める原告の本訴請求は失当であるからこれを棄却することとする。

〔編注1〕本願発明の要旨は左のとおりである。

A ベツドと、該ベツドから立ち上がつている機柱と、該機柱から延びて前記ベツドにかぶさるブラケツトアームとを含むケーシング、

該ケーシング内に担持されたステツチ形成装置、

前記ケーシング内で該ステツチ形成装置に接続され、該ステツチ形成装置にステツチ形成運動を伝える作動機構、

該作動機構と、動作的に関連する駆動装置、

前記ケーシング内において、前記ステツチ形成装置のステツチ位置座標に、連続的に影響を与えて、装飾模様におけるステツチを次々に生じるアナログ機構を有するミシンにおいて

B 前記ケーシング内で、前記駆動装置とは別に配置され、前記アナログ機構によつて生じるステツチの装飾模様を制御するために、前記アナログ機構に直接動作的に接続された、いずれの方向にも電気的に駆動され得る可逆モータ、

C 前記ケーシング内に設けられ、所定の情報を記憶していて、部分的物理的相対的運動を伴わない電子的アドレスによつて、前記装飾模様を生じるために前記ステツチ形成装置が要求される位置に関連する信号がそこから読み出されるようになつているスタテイツクメモリ装置、Dα 前記ケーシング内に設けられ、前記可逆モータによつて駆動されて、前記ステツチ形成装置の現在位置に関連する位置信号を発生する、位置検出装置、

β 前記ケーシング内に設けられ、前記模様信号と前記位置信号とを比較して、前記ステツチ形成装置の現在位置及び要求される位置間の、位置誤差の大きさと方向とを反映した、位置誤差信号を発生するための比較装置、

γ 前記ケーシング内に設けられ、交流電力を安定化された直流電力に変換し、前記位置誤差信号の大きさと方向とに応じた電流を、前記安定化された直流電力から前記可逆モータに与えて、前記位置誤差を減少させる装置を有する閉ループサーボ制御回路を備えていることから成る、ミシン(別紙第一図面参照)。

〔編注2〕本件における図面は左のとおりである。

別紙第一図面

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別紙第二図面

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別紙第三図面

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