大判例

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東京高等裁判所 昭和62年(ネ)1658号 判決

建物の所有を目的とする賃借人であって、土地の引渡しを受け現に建物を所有して同土地を占有する者については、同土地の所有者ではないが民法二一〇条の適用においては同土地の所有者に準ずるものと解するのを相当とするところ、右認定事実によると、被控訴人は建物所有を目的とする乙地の賃借人として同土地の引渡しを受けて占有している者であり、丙地内に乙地から北側公道に通ずる通路を確保し現に専ら通行の用に供しており、丙地の所有者もこれが通行に異議をとどめていないから丙地内の前記通路につき囲繞地通行権を有するものというべく被控訴人において公路に通ずる通行のためには本件土地を通行するよりも従前から通行に使用している丙地内の通路を通行することが利便と認められるから、控訴人正一が被控訴人に対する土地の賃貸人であるからといって、被控訴人において右のように丙地内の通行が確保されているにもかかわらず、なお甲地に通行権を有するものとすることはできない。

(舘 牧山 小野)

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