東京高等裁判所 昭和63年(ネ)3671号 判決
一 当裁判所は、控訴人の請求は失当であつて棄却すべきものと判断する。その理由は、次のとおり訂正、付加するほかは、原判決理由説示のとおりであるから、ここにこれを引用する。
1 原判決一四丁裏四行目から八行目までを、「本件考案の実用新案登録請求の範囲の記載が本件公報の該当欄記載のとおりであること及び本件考案の構成要件が請求の原因3(一)記載のとおりであることは、当事者間に争いがない。」と、同裏一〇行目「前掲」を「成立に争いのない」とそれぞれ訂正する。
2 原判決一七丁表八行目の「また、」から同裏一行目までを削る。
3 控訴人は、当審において、被控訴人製品(一)及び(二)について、「それらの専用オプシヨン装置の横断用切刃を構成する回転刃22と、縦断用切刃である上、下回転刃49、48とは、緩挿軸45、44を介して相互に関連づけられ、ロール紙Cの最終排出口付近にほぼまとめて設置されている。」旨主張し、被控訴人製品(三)について「横断用切刃を構成する回転刃3と、縦断用切刃である上、下回転刃5、4とは、緩挿軸45、46を介して相互に関連づけられ、ロール感光紙の最終排出口付近にほぼまとめて設置されている。」旨主張するが、被控訴人製品(一)ないし(三)を記載したものであることが当事者間に争いのない別紙第一目録ないし第三目録の記載によれば、被控訴人製品(一)ないし(三)において横断用切刃を構成する回転刃と縦断用切刃である上、下回転刃とはほぼまとめて設置されているとは認めることができない。また、控訴人は、当審において、予備的に、被控訴人製品(一)及び(二)について、「ロール紙Cの最終排出口には、長さ切断用の固定刃21及びこれと協働する回動自在に設けられた回転刃22が、そして、最終排出口との間に本件考案の一対の案内ロール5、6に相当する一対の搬送用上、下ローラ56、55を介した本件考案所定の部位に位置する幅截断用回転刃の軸45、44には、上、下回転刃49、48が、それぞれ設置されている。」旨主張し、被控訴人製品(三)について、「ロール感光紙の最終排出口には、長さ切断用の固定刃2及びこれと協働する回動自在に設けられた回転刃3が、そして、最終排出口との間に本件考案の一対の案内ロール5、6に相当する搬送ローラ対55を介した本件考案所定の部位に位置する幅截断用の上、下回転刃軸45、46には、上、下回転刃5、4が、それぞれ、設置されている。」旨主張するが、前記別紙第一目録ないし第三目録によれば、被控訴人製品(一)ないし(三)において、ロール紙(ロール感光紙)の最終排出口に長さ切断用の固定刃及びこれと協働する回動自在に設けられた回転刃が設けられているとは認めることができないし、上、下回転刃が設置された幅截断用回転刃軸が本件考案所定の部位に位置するとは認めることができない。したがつて、控訴人の右主張は、右引用の認定、判断を左右するものではないことは明らかである。
4 控訴人の当審におけるその余の主張及び原本の存在及び成立に争いのない甲第二二、二三号証、成立に争いのない同第二四号証は、右引用の認定、判断を左右するものではない。
二 よつて、控訴人の請求を棄却した原判決は相当であつて、本件控訴は理由がないから棄却することとする。