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東京高等裁判所 昭和63年(行ケ)242号 判決

三 審決の取消事由

本件商標は、請求に係る指定商品について、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによつても本件審判請求の登録前三年以内に日本国内において使用されていない。

しかるに、審決は、これが使用されていたと誤つて認定したものであるから違法であり、取り消されるべきである。

第三 被告は、適式の呼出しを受けながら本件口頭弁論期日に出頭しないし、答弁書その他の準備書面を提出しないので、請求原因事実を明らかに争わないものとして、これを自白したものとみなす。

そうすれば、本件商標は、その指定商品のうち請求に係る「屋内装置品」について商標法第五〇条第一項の規定によりその商標登録を取り消されるべきものであるから、これと判断を異にする審決は違法であつて、取消しを免れない。

よつて、原告の本訴請求は正当としてこれを認容する。

〔編注〕本件における特許庁における手続の経緯及び審決の理由の要点は左のとおりである。

一 被告は、「エクセル」の片仮名四文字を横書して成り、第二〇類「屋外装置品、屋内装置品」を指定商品とする登録第八三四五二二号商標(昭和四三年二月一九日商標登録出願、昭和四四年一〇月一六日設定登録、昭和五四年一二月二七日存続期間の更新登録。以下「本件商標」という。)の商標権者であるが、原告は昭和五八年四月五日、商標法第五〇条の規定に基づき、被告を被請求人として本件商標の指定商品中「屋内装置品」について商標登録取消しの審判を請求し(同年六月一〇日同登録)、昭和五八年審決第六九一三号事件として審理された結果、昭和六三年九月八日、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決がなされ、その謄本は同年一〇月一二日原告に送達された。

二 審決の理由の要点

1 本件商標の構成、指定商品及びその登録日は、前項記載のとおりである。

2 請求人(原告)は、「本件商標は指定商品中「屋内装置品」についてこれを取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由として、本件商標は、指定商品中「屋内装置品」について少なくとも過去三年以上使用された事実が存しないから、その登録は商標法第五〇条第一項の規定によつて取り消されるべきものである、と述べ、証拠方法として甲第一号証及び第二号証(枝番を含む。)を提出した。

3 被請求人(被告)は、結論同旨の審決を求め、その理由として、本件商標は、被請求人が商品「カーペツト」についての通常使用権をユニチカトータリア株式会社に許諾しているものである。そして本件商標は、右ユニチカトータリア株式会社によつて、商品「カーペツト」に使用され、かつ実際の取引に供されているのであつて、本件商標が本件審判請求の日前三年以内に日本国内において通常使用権者により本件請求に係る商品に使用され、取引されていることは明らかである。と述べ、証拠方法として乙第一号証ないし第四号証(枝番を含む。)を提出した。

4 そこで判断するに、乙第一号証ないし第四号証を総合すれば、本件商標は、本件審判請求の登録前三年以内に日本国内において、通常使用権者(ユニチカトータリア株式会社)によりその指定商品中の「カーペツト」について使用されている事実が認められる。

したがつて本件商標は、指定商品中の「屋内装置品」について商標法第五〇条第一項に該当するとしてその登録を取り消すべきでない。

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