横浜地方裁判所 昭和33年(ワ)466号 判決
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〔判決理由〕次に本件土地が被告霍熊氏の所有に異しない旨の確認の訴につき判断する。
原告の請求原因事実及びこれに対する被告等の答弁によれば、本件において、原告は本件土地の所有権が原告に帰属しており、被告等に存しないことを主張し被告等はこれを争い本件土地の所有権が被告劉七に存することを主張しているものであることが明らかである。このように原、被告いずれが所有権を持つかについて争われている場合には原告は自己に所有権が存する旨の積極的確認を求めるべきで被告に所有権がないことの消極的確認を求めることは許されないというべきである。蓋し確認の訴はその訴が原告の権利又は法律上の地位の危険不安を除去するため有効適切な方法である場合においてのみ確認の利益があるものとして許されるのであるから、右の要請を充たさないような中途半端な確認の訴は許されないと解するを相当とするところ、本件の場合原告は本件土地が被告霍熊氏の所有に属しない旨の確認を求めているのであるから、たとい原告がその旨の勝訴の判決を得ても、右判決は本件土地が原告の所有に属することを確定するものではなく、したがつて、このような確認の訴は原告の権利又は法律上の地位の危険不安を除去するため有効適切なものでないからである。(昭和八年一一月七日大審院判決、大審院民事判例集一二巻二四号二六九一頁参照)。もつとも原告は、既に説明したとおり、法人格を有しないが訴訟法上当事者能力を有するから、原告が法人格を有しないことは、訴訟上原告が本訴において本件土地が自己の所有に帰する旨の確認を求めることを妨げるものではないと解する。よつて原告の前記確認の訴は却下さるべきものである。(久利馨 若尾元 谷沢忠弘)