大判例

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横浜地方裁判所 昭和43年(ワ)1593号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕被告は被告車の保有者でない旨主主張するのでこの点について判断する。

1 <証拠>によると、被告(編注―自動車販売会社)は被告車を所有し、商品として中古車展示場に展示していたこと、訴外山脇と補助参加人修は、被告会社に昭和四三年四月に入社し、中古車部販売課でセールスの見習をしていた。訴外山脇は、運転免許証を持つていないので、被告会社の自動車を運転することはなかつたが、補助参加人修は運転免許証を持つていたので、二年、三年の経験をもつセールスマンの指導のもとに中古車を運転して客に納品したり、会社の自動車を運転して客の印鑑証明書をとりに行くなど、会社の仕事として、会社の自動車を運転していた。

昭和四三年六月二四日午後五時頃、中古車販売部長山崎豊は商談に出かけるに際し、キーボックスの管理を訴外青木というセールスマンにまかせて職場を離れた。補助参加人修と訴外外山脇は、遊びに行くのに被告車を使用しようとし、補助参加人修が訴外青木の知らない間にキーをとり出して、無断で被告車を持出した。そして、二人はこれに同乗し、ビヤホール、バー、小料理屋等で酒類を飲みまわり、補助参加人修の了解のもとに訴外山脇が被告車を運転しているとき、本件交通事故を惹起したことが認められる。

2 右の認定によると、

(一) 被告車を持出した補助参加人修と訴外山脇とは、共に被告会社の従業員であつたこと、

(二) 補助参加人修は、従来職務上被告会社の自動車を運転していたこと、

(三) 当日の被告車持出しは、遊びに行くためで、短時間の返還を予定していたこと、

(四) 訴外山脇は、補助参加人修と被告車に同乗し、かつ、同人の了解の下にこれを運転していた、

のであるから、被告の被告車に対する支配は、喪失することなくこれを保持していたものと解するを相当とする。

3 そうすると、被告は被告車の運行供用者に該当し、しかも自賠法第三条ただし書の免責事由を主張立証しないから、同条本文に基づき原告らの損害を賠償する責に任じなければならない

(石藤太郎)

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