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横浜地方裁判所 昭和55年(わ)191号 判決 1980年5月23日

事件名

所得税法違反

宣告日

昭和五五年五月二三日

裁判所

横浜地方裁判所第四刑事部六係

裁判官

蜂谷尚久

検察官

渡邊秀雄

被告人

本籍

藤沢市高倉六四八番地

住居

右同

職業

新聞販売業

氏名

諏訪間秀雄

生年月日

大正三年一一月三〇日生

主文

被告人を懲役一年六月および罰金四、五〇〇万円に処する。

この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

右罰金を完納することができないときは、金七万円を一日に換算した期間(端数は一日に換算する)被告人を労役場に留置する。訴訟費用は被告人の負担とする。

事実

被告人は、神奈川県藤沢市高倉六四八番地に居住し、同所において、「諏訪間新聞店」の商号で新聞販売業を営むものであるが、自己の所得税を免れようと企て、売上の一部を除外して、簿外預金を設定するなどの方法で所得を秘匿したうえ

第一  昭和五一年分の実際の所得金額が七六、八四八、一三五円であったのにもかかわらず、昭和五二年三月九日、神奈川県藤沢市朝日町一番地の一一所在の所轄藤沢税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一三、四二七、二五〇円でこれに対する所得税額が三、五七九、一〇〇円である旨の虚偽の事実を記載した所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により昭和五一年分の正規の所得税額四二、八五七、八〇〇円と右申告税額との差額三九、二七八、七〇〇円を免れ

第二  昭和五二年分の実際の所得金額が一〇七、〇四三、七三二円であったのにもかかわらず、昭和五三年三月一四日、前記藤沢税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一五、一二五、七六二円でこれに対する所得税額が四、二九八、六〇〇円である旨の虚偽の事実を記載した所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により昭和五二年分の正規の所得税額六五、一八八、七〇〇円と右申告税額との差額六〇、八九〇、一〇〇円を免れ

第三  昭和五三年分の実際の所得金額が一一四、三二五、八七八円であったのにもかかわらず、昭和五四年三月一四日、前記藤沢税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一五、六九一、六三一円でこれに対する所得税額が四、五五〇、七〇〇円である旨の虚偽の事実を記載した所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により昭和五三年分の正規の所得税額七〇、六三六、七〇〇円と右申告税額との差額六六、〇八六、〇〇〇円を免れ

たものである。

適条

所得税法二三八条

刑法四五条前段、四七条本文、四八条、一〇条

同法二五条一項、同法一八条一項、刑事訴訟法一八一条一項本文

裁判所書記官 山本滋

(裁判官 蜂谷尚久)

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