横浜地方裁判所 昭和55年(わ)833号 判決
主文
被告人有限会社三協商事を罰金八〇〇万円に、被告人林春善、同岩本精治郎の両名をそれぞれ懲役五月に処する。
被告人林春善、同岩本精治郎の両名に対し、この裁判確定の日から二年間それぞれ、その刑の執行を猶予する。
訴訟費用は、被告人有限会社三協商事、同林春善、同岩本精治郎三名の連帯負担とする。
事実
被告会社有限会社三協商事は、神奈川県川崎市川崎区南町一番地一一に本店を置き、特殊浴場業を目的とする資本金三〇〇万円の有限会社であり、被告人林春善、同岩本精治郎は、被告会社の実質的経営者として同会社の業務全般を統括していたものであるが、被告人林、同岩本は共謀のうえ、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、入浴料収入の一部を除外し、架空経費を計上して、被告人林、同岩本を含む出資者に簿外で分配するなどの不正な方法により所得を秘匿したうえ、
第一、昭和五一年六月一日から同五二年五月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が四〇、三二七、七八四円であったにもかかわらず、同五二年八月一日、神奈川県川崎市川崎区榎町三番一八号所在の所轄川崎南税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が二、五八五、九一三円で、これに対する法人税額が五三一、三〇〇円である旨の虚偽の事実を記載した法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、被告会社の右事業年度における正規の法人税額一一、六八七、四〇〇円と右申告税額との差額一一、一五六、一〇〇円を免れ、
第二、昭和五二年六月一日から同五三年五月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が八七、〇一〇、九一九円であったにもかかわらず、同五三年七月三一日、同税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が二〇、九〇六、七二四円で、これに対する法人税額が七、三三九、六〇〇円である旨の虚偽の事実を記載した法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、被告会社の右事業年度における正規の法人税額二七、三〇六、六〇〇円と右申告税額との差額一九、九六七、〇〇〇円を免れ
たものである。
適条
被告人林春善、同岩本精治郎につき
法人税法一五九条、七四条一項二号、刑法六〇条(懲役刑選択)、四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項。
被告人有限会社三協商事につき
法人税法一六四条一項(一五九条)。
刑法四五条前段、四八条二項。
被告人有限会社三協商事、同林春善、同岩本精治郎三名につき
刑事訴訟法一八一条一項本文、一八二条。
裁判所書記官 川島四郎
(裁判官 朝岡智幸)