大判例

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横浜家庭裁判所 昭和33年(家イ)273号

本籍 東京都住所米国ミネソタ州

申立人 ハルコ・エトウ・スウィーニー(仮名)

国籍 米国ウイスコンシン州住所横浜市

相手方 ベンジャル・クレー・スウィーニー(仮名)

調停条項

一、相手方は昭和三〇年(一九五五年)四月より今日に至るまで継続して申立人を故意に遺棄してきたことを認めよつて当事者等は本日限り離婚する。

二、当事者間の子マリアン・ユリ・スウィーニーの監護者を母たる申立人と定め同人において養育監護する。なお、相手方は申立人に対し上記マリアンが満二一才に達するまで養育費として昭和三三年(一九五八年)五月より毎月一五日限り金七五ドルを送付して支払うこと。又同養育費は同人が満二一才に達するまでに婚姻した場合は停止する。

三、相手方は申立人に対し下記土地及び建物は名実共に申立人が所有者であることを認める。

四、相手方は申立人に対し慰藉料として金四千二百ドルを昭和三三年(一九五八年)五月より完済に至るまで毎月一五日限り金七五ドル宛の割賦にて送付して支払うこと、なお相手方において上記支払を二回おこたつた場合は残額を一時に全部請求されても異議がない。

五、当事者双方は本件に関し、今後互に上記以外何ら財産上の請求を一切しない。

六、本件調停費用は各自弁とする。

(家事審判官 菊沢保節 調停委員 赤坂文子 調停委員 柴田次郎)

(物権目録)省略

事件の実情

一、申立人は日本人、相手方は米国人である。相手方は一九四七年駐留軍人として来日し引続き今日まで在住している。申立人は一九四七年○月○日横浜市のアメリカ領事館において結婚式を挙げ、同日横浜市○区役所に婚姻届を提出した。

二、爾来両名は横浜市において円満な結婚生活を続け一九四八年六月○日マリアン・ユリ・スウィーニー(女子)を誕生した。

一九五五年四月頃申立人、相手方は横浜市○区○○町○番地に居住していたが、相手方は申立人と性格が合わないと称して右住所を去り、肩書地に住居して帰宅しない。

申立人からその後屡々同居を申入れたが、言を左右にしてこれに応じないし勿論生活費も支給しない。

三、申立人は相手方の誠意を期待して隠忍自重相手方の復帰を待つていたが、相手方の態度は一向改まらなかつた。そこで申立人もついに婚姻関係の解消を決意し、相手方に対して子マリアンを家族としてアメリカ本国に入国せしめ且つ相当な財産を申立人に分与した上申立人がマリアンの監護者となり、相手方はマリアンが成人するまで扶養料を支出することを条件として離婚を承諾した。

四、よつて相手方は一九五八年一月○日右条件を含む財産分与契約を結んだ。次いで相手方は申立人及びマリアンを伴いアメリカに入国したが、約束を果すと間もなく軍務に服するため日本に帰り肩書地に居住している。

上述のように相手方は申立人と三年近く別居して婚姻関係を維持する意思はなく、申立人もこれ以上遺棄された状態で婚姻関係を継続することは不可能なので日本民法第七七〇条第一項第二号、ウイスコンシン州離婚法に基いて離婚の調停を求めるため本申立に及んだ次第である。

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