大判例

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横浜家庭裁判所小田原支部 事件番号不詳 判決

本籍 東京都太田区大森山王二丁目千八百七十七番地

住居 神奈川県足柄下郡湯河原町門川二十八番地

職業 会社員

広瀬圭三 明治四十四年十一月三日生

本店所在地 東京都太田区新井宿四丁目千二百九十六番地

株式会社広瀬商会製作所

神奈川県足柄下郡湯河原町門川二十八番地

右代表者代表取締役 広瀬圭三

主文

被告人広瀬圭三を罰金一万円に、

被告人株式会社広瀬商会製作所を罰金三万円に、

処する。

被告人広瀬圭三において右罰金を完納できないときは金二百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

訴訟費用は全部被告人両名の連帯負担とする。

理由

罪となるべき事実

被告人株式会社広瀬商会製作所は本店を東京都太田区新井宿四丁目千二百九十六番地に工場を神奈川県足柄下郡湯河原町門川二十八番地に有し労働者を使用して有線、無線通信機部品の製造販売を営むもの被告人広瀬圭三は被告人会社の代表取締役社長として同会社の経営一切の業務を指揮統轄する傍ら右工場長の業務を担当していたものであるが被告人広瀬圭三は被告人の業務に関し法定の除外事由がないのに右工場に於て

第一、単独にて

一、昭和二十七年八月二十一日より同年十一月二十日までの同起訴状添付別紙(一)の一乃至三(訴因変更によるものを援用)記載の通り満十八年に満たない高村義行他十三名に対し法律に定める労働時間を超え合計八百四十一時間四十分の労働をさせ

二、昭和二十七年八月二十一日より同年十一月二十日までの同起訴状添付別紙(三)の一乃至三(訴因変更によるものを援用)記載の通り満十八年以上の女子である松野ナミ子他三名に対し法律に定める労働時間を超え合計三百七十四時間三十五分の労働をさせ

第二、上野梅吉と共謀の上

一、昭和二十八年三月二十一日より同年八月二十日までの間起訴状添付別紙(二)の一乃至五(訴因変更によるものを援用)記載の通り満十八年に満たない高村義行他十一名に対し法律に定める労働時間を超え合計千二百九十六時間五十五分の労働をさせ

二、昭和二十八年三月二十一日より同年八月二十日までの間起訴状添付別紙(三)の四乃至八(訴因変更によるものを援用)記載の通り満十八年以上の女子である広瀬澄子他五名に対し法律に定める労働時間を超え合計四百八十六時間三十五分の労働をさせ

三、昭和二十八年六月十六日より同年八月五日までの間四回に亘り起訴状添付別紙四(訴因変更によるものを援用)記載の通り女子である広瀬澄子他四名に対し午後十時より午前五時までの間に合計二十八時間四十五分の労働をさせて同女等を使用し

たものである。

証拠の標目

一、被告人兼被告人会社代表者広瀬圭三の当公廷における供述

二、広瀬圭三の労働基準監督官に対する供述調書(二通)

三、広瀬圭三の検察官に対する供述調書

四、広瀬澄子の労働基準監督官に対する供述調書(三通)

五、被告人会社商業登記簿謄本

六、福地利男、宮田進、松下利一の労働基準監督官に対する各供述調書

七、上野梅吉の労働基準監督官に対する供述調書(二通)

八、上野梅吉の検察官に対する供述調書

九、押收に係る特別残業出勤簿(昭和二十九年成人押第七号の一)特別残業記録(同号の二)勤務報告表綴(同号の三)賃金台帳(同号の四)残業日報(同号の五)年少者証明書綴(同号の六)

一〇、高村義行の検察官に対する供述調書

一一、高村義行、青木栄一、青木伸夫、深川彰、森山文熙、山田穗積、二藤初雄、高橋進、長田愛子、坂本シヅエ、星野文雄、力石五郎、山本いと子の労働基準監督官に対する各供述調書

一二、吉田稔、星野文男、田村キミ子に対する各戸籍抄本

一三、広瀬圭三より小田原労働基準監督署長宛提出の請書三通(昭和二十七年十月十三日附、同二十八年一月六日附、同年六月五日附)

法令の適用

被告人広瀬圭三に対し

労働基準法第六十条第三項(判示第一の(一)同第二の(一)の各所為)第六十一条(判示第一の二同第二の二の各所為)第六十二条(判示第二の三の所為)第百十九条第一項(所定刑中罰金刑を選択)刑法第六十条(判示第二の各所為に適用)第四十五条前段、第四十八条第二項、第十八条、刑事訴訟法第百八十一条第一項本文

被告人株式会社広瀬商会製作所に対し

右被告人広瀬圭三に適用した各法条(刑法第十八条を除く)の外労働基準法第百二十一条

よつて主文の通り判決する。

(裁判官 雨宮熊雄)

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