大判例

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津地方裁判所木本支部 事件番号不詳 判決

主文

被告人西村香鳥を懲役一年六月に処する。

証人三角田茂、大西宏平、池崎勇に支給した訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

被告人西村香鳥は

第一、三重県南牟婁郡入鹿村大字板屋石原産業株式会社紀州鉱山に工員として雇われ同鉱山所属の工場倉庫にある工場所要の資材を保管する業務に従事中擅に別紙表に記載する年月日にその下部に記載する通り各業務上保管する前記会社所有の資材を売却し、売却の委託をなし又は贈与して業務上横領し

第二、昭和二十五年六月二十一日頃前記紀州鉱山鋳物工場雑庫において前記会社の所有にして会社技術主任陶山一男の保管にかかる銅線約拾貫を窃取したものである。

右の第一事実は

一、被告人の当公廷における供述

一、池崎勇の損害顛末書

一、前田佐太郎の追加始末書二通(昭和二十五年七月一日附及び同年同月四日附)

によりこれを認定し、

判示第二事実は

一、被告人の当公廷における供述

一、証人池崎勇同三角田茂の当公廷における供述

一、崎誠三の買受始末書

によりこれを認定する。

弁護人は判示第二の事実の銅線は被告人に保管の責任があつたのであるから横領罪である旨主張するけれども該主張は判示の理由によりこれを採用しない。

法律に照すに被告人の判示所為中業務上横領の点は各刑法第二百五十三条に窃盗の点は刑法第二百三十五条に該当する処右は併合罪にかかるから刑法第四十五条第四十七条第十条により窃盗罪の刑に法定加重をなしたる刑期範囲内において被告人を懲役一年六月に処し主文掲記の訴訟費用は刑事訴訟法第百八十一条により被告人の負担とする。

よつて主文の通り判決する。(昭和二五年一〇月三〇日津地方裁判所木本支部)

(別紙)

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