大判例

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津山簡易裁判所 事件番号不詳 判決

主文

被告人を罰金二万円に処する。

右罰金を納めることができないときは金二百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

押収に係る現金二千円(証第一号)はこれを没収する。

被告人から金二千百六十円を追徴する。

訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は昭和二十七年十月一日施行された衆議院議員総選挙における選挙人であつたが、右選挙に岡山県第一選挙区から立候補した久山知之の出納責任者塩山寿から同候補者に当選を得しめる目的を以て投票並に選挙運動の報酬として提供せられるものであることの情を知りながら

一、同年九月十二日頃津山市船頭町大黒家内の右候補者の選挙事務所に於て山本総平外三名と共に金千円の供与を受け

二、同月十七日頃同選挙事務所に於て単独で金二千円の供与を受け

三、同月三十日頃前同所に於て単独で金千四百円の供与を受け

たものである。

(証拠の標目)

右の事実は

一、検察官に対する被告人の供述調書(第一回乃至第三回)

一、検察官に対する塩山寿の供述調書(第五回及び第六回)の謄本

を綜合して認める。

(法令の適用)

法律によると、被告人の判示所為は、各公職選挙法第二百二十一条第一項第四号(第一の所為についてはなお刑法第六十条)罰金等臨時措置法第二条に該当するので、所定刑中いずれも罰金刑を選択し、右は刑法第四十五条前段の併合罪であるから同法第四十八条第二項に依り、その各定められた罰金の合算額以下において被告人を罰金二万円に処すべく、右罰金を完納することができないときは刑法第十八条に従い金二百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。押収に係る現金二千円(証第一号)は本件第二の犯行に因り収受した利益であるから公職選挙法第二百二十四条を適用してこれを没収し、同第一及び第三の犯行に因り収受した利益はいずれも没収することができないので、同法条に依り被告人から金二千百六十円を追徴する。なお訴訟費用については刑事訴訟法第百八十一条第一項本文に従い全部被告人の負担とする。

よつて主文の通り判決する。(昭和三〇年四月六日津山簡易裁判所)

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