浦和地方裁判所 平成10年(わ)264号
判決主文
被告人を懲役一〇月及び罰金四〇〇万円に処する。
右罰金を完納することができないときは、金一万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
罪となるべき事実の要旨
被告人は、埼玉県桶川市鴨川二丁目一五番一四号に居住する者であって、平成四年中にその所有する土地を売却譲渡したものであるが、埼玉県部落問題研究懇話会会長野本勝彦らと共謀の上、被告人に賦課される平成四年分の所得税を免れようと企て、右の土地譲渡について、架空の譲渡費用を計上する方法により、所得を秘匿し、被告人に賦課されるべき平成四年分の正規の分離課税に係る長期譲渡所得金額は八五八五万七六一六円であったにもかかわらず、平成五年三月九日、同県上尾市大字南七一番一号所在の所轄税務署である上尾税務署において、同税務署長に対し、被告人の平成四年分の分離課税に係る長期譲渡所得金額が四三〇九万二六一六円であり、これに対する所得税額が一二九二万七六〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正な行為により、同年分の正規の所得税額である二五七五万七一〇〇円と右申告税額との差額一二八二万五〇〇円を免れたものである。
適用した罰条
刑法(平成七年法律第九一号による改正前のもの。以下同じ。)六〇条、所得税法二三八条、刑法一八条、二五条一項
平成一〇年五月二二日
裁判所書記官 小島章
(裁判官 白井幸夫)