浦和地方裁判所 昭和25年(行)15号 判決
原告 野口光
被告 浦和地方検察庁検事正 外二名
一、主 文
原告の訴はいずれもこれを却下する。
訴訟費用は原告の負担とする。
二、事 実
原告は(甲)、被告検事正の(一)昭和二十四年三月訴外青木留吉外一名に対する告訴を原告をして取下げせしめた処分(二)原告を同二十四年七月七日名誉毀損罪の被疑者に、同二十五年二月二十五日、同年三月六日及び二十六年一月十六日いずれも食糧管理法違反の被疑者と決定した処分(三)同二十五年十月六日、及び同年十一月三十日訴外中野金作外数十名に対する原告の告訴事件を、同二十六年九月訴外吉沢郁太郎外十九名に対する原告の告訴事件を、及び同二十七年十二月二十二日訴外栗原浩外八十余名に対する原告の告訴事件をそれぞれ不起訴にした処分(四)同二十八年六月二十四日訴外栗原浩外八十余名を浦和地方裁判所の審判に付すべき旨の原告の請求を拒否した処分はいずれもこれを取消す。(乙)、被告警察署長の昭和二十五年一月十三日原告に対する出頭命令及び同年二月二十五日原告を逮捕した処分はいずれもこれを取消す。(丙)、被告法務大臣の(一)昭和二十五年八月十七日附国家地方警察岩槻地区警察署の原告に対する不当措置に関する調査を打切る旨の決定及び同二十七年一月二十四日訴外大橋森江等の原告に対する人権侵害の排除及びその救済を求める原告の請求を拒否した処分はいずれもこれを取消す。(二)同被告は原告の基本的人権及び名誉を前記(甲)及び(乙)記載の被告検事正、同警察署長の原告に対し為した各処分前の状態に回復せよ。訴訟費用は被告等の負担とする、との判決を求め、その原因として、原告は父祖二十八代に亘り埼玉県南埼玉郡黒浜村に居住し農業を営んで今日に至つたものであるが、同村は封建的なしかも暴力的な村落であるので原告は予ねてその啓蒙運動に尽力してきたところ、(甲)、(一)原告は川口市を繩張りとする暴力団の顧問訴外青木留吉外一名が原告の居村村長中野金作に関する横領事件を暗々裡に葬り去らんと計画していたので、昭和二十四年二月五日青木留吉外一名を脅迫、恐喝、騒擾等の罪名のもとに浦和地方検察庁に告訴した。ところが、被告検事正の指揮監督下にある同庁検察官鈴木近治は同年三月原告に対し右中野金作が有罪となることは確実で黒浜村の騒擾もこれで落ちつくから前記両名に対する告訴は取下げろと強要したので、原告は已むを得ずこれに応じて告訴を取下げた。然しこの取下強要は同検察官が青木留吉等の暴力行為を幇助するために原告を欺罔し且脅迫して為した違法な処分であるからその取消を求め、(二)同庁検察官竹内弘は同二十四年七月七日原告を名誉毀損罪の被疑者と決定し、同庁検察官富岡誠は同二十五年二月二十五日、同年三月六日、又同庁検察官浅井清一は同二十六年一月十六日原告をそれぞれ食糧管理法違反の被疑者と決定した。然しながら右名誉毀損罪の被疑者決定は、もともと青木留吉等の原告を相手方とする名誉毀損の告訴にもとずいて為されたものであつて、その告訴の内容は前記中野金作に関する横領事件や青木留吉等を相手とする原告の告訴と関連して、青木等が自己の罪悪を隠蔽するため国家地方警察岩槻地区警察署員と共謀して捏造したものである。前記検察官は右のような実状を知りながら充分に捜査も遂げずに漫然と原告を名誉毀損罪の被疑者と決定したのであるからその決定は違法である。又食糧管理法違反の被疑者と決定したことは、本来原告には食糧供出義務がないのに黒浜村村長と埼玉県知事とが違法にも原告に食糧供出義務を課し検察官等は右県知事等の違法な処置を是認しこの前提のもとに原告を右のように被疑者と決定したものであつて尚原告は検察官富岡誠に対し、原告に食糧供出義務があるかどうかについては、原告が先に法務省人権擁護局に申立てた人権侵害の排除及びその救済の請求が現在浦和地方法務局において調査中であるから、その調査の結果をも綜合して捜査されたき旨の要請をなしたにもかかわらず、同検察官は原告の要請を無視し充分な取調もせずに右のような被疑者の決定をしたものである。このように前記検察官等の原告を被疑者と決定した処分はいずれも違法なものであるからそれ等処分の取消を求め、次に(三)原告は同検察庁に同二十五年三月二十四日、同年四月二十八日、同年五月十二日及び同年六月六日前記中野金作外数十名を原告の基本的人権を侵害したものとして告訴し、同年二十六年五月訴外吉沢郁太郎外十九名を団体等規正令違反等として告訴し、同年七月二日、同年十月二日及び同二十七年七月三十日訴外栗原浩外八十余名を職権濫用等の罪名のもとに告訴した。然るに同庁検察官矢実武男は同二十五年十月六日及び同年十一月三十日中野金作外数十名に対する告訴事件を、同庁検察官長谷岳は同二十六年九月吉沢郁太郎外十九名に対する告訴事件を、同庁検察官大久保重太郎は同二十七年十二月二十二日栗原浩外八十余名に対する告訴事件をいずれも不起訴処分に付した。然しながら右の処分はいずれも右検察官等の職権濫用によるもので違法な処分であるからその取消を求め、更に(四)原告は検察官大久保重太郎に対し同二十七年十二月二十四日先に不起訴処分に付された前記栗原浩外八十余名を刑事訴訟法第二百六十二条第一項に則り職権濫用罪として浦和地方裁判所の審判に付すべき旨の請求をしたが、同検察官は今日に至るまで何等の措置もとらないから、行政事件訴訟特例法第五条の趣旨により結局原告の前記請求の日より六ケ月を経過した同二十八年六月二十四日同検察官は原告の右の請求を黙示的に拒否したこととなる。然しこの拒否処分も亦同検察官の職権濫用による違法なものであるからその取消を求める。(乙)、被告警察署長の指揮監督下にある国家地方警察岩槻地区警察署巡査部長大橋森江、同署巡査海野光秋は昭和二十五年一月十三日食糧管理法違反の嫌疑により原告に同月十六日同署に出頭すべき旨を命じ、又大橋森江は同二月二十五日同嫌疑により原告を逮捕した。然し右の出頭命令及び逮捕は既に述べたようにもともと原告には食糧供出の義務がないのに黒浜村村長と埼玉県知事とが違法にも原告に食糧供出の義務ありと定めたため為されたものであるから右出頭命令や逮捕の処分の根拠自体から言つて既に違法なものであり、特に出頭命令については、出頭を命ぜられた日時に原告は浦和地方裁判所の公判に出廷しなければならない事情にあつたのに、そのような事情を無視して出頭を命じたのは違法である。かように右の出頭命令及び逮捕は違法な処分であるからその取消を求める。(丙)、(一)前記警察署は右に述べたように原告に違法な出頭命令を発し又是より先同二十四年三月二十日頃前記海野光秋が原告の家族を脅迫したような事実もあつたので、原告は同二十五年一月十七日被告法務大臣(当時法務総裁)に対し、右の実状を訴え同警察署が今後再びかような行動に出ぬような処置を要望した上申書を提出した。然るに同被告は同年八月十七日附人権擁護局長の名をもつて、調査の結果同警察署には原告の上申したような不当な措置があつたとは認められない、と言う理由で調査を打切る旨決定の通知書を送達してきた。然し右の決定は結局前記警察署の違法な処分を容認することに外ならないので、やはり違法な決定と言いうるからその取消を求め、又原告は同二十六年七月二十四日法務省人権擁護局の指示により東京法務局人権擁護部に口頭をもつて、原告の自由権、平等権及び生存権が前記大橋森江外六名等により侵害されている事実を具申し、人権侵害の排除及びその救済を求めたのに対し、同擁護部は法務事務官寺内一郎を原告の居村に一回派遣して形式的な調査をなさしめたにとどまり、原告に何等の救済も与えずにそのまま放置して今日に至つている。従つて行政事件訴訟特例法第五条の趣旨により前記原告の請求の日より六ケ月を経過した同二十七年一月二十四日同擁護部は原告の右請求を黙示的に拒否したこととなる。然し右の拒否処分は結局前記大橋森江等の原告に対する基本的人権の侵害を許容する違法なものであるからその取消を求める。更に(二)被告法務大臣は被告検事正、同警察署長が前記(甲)、(乙)記載の各処分により原告の基本的人権を侵害し名誉を毀損しており右各処分の取消だけでは原告の右権利に対する侵害の結果は充分除去されないから検事総長をして原告の請求のごとくに新たに処分を為さしめて、原告の基本的人権及び名誉を前記各処分前の状態に回復すべきことを求めると陳述し、被告等の本案前の抗弁に対し、裁判所は憲法に特別の定のある場合を除いて一切の法律上の争訟を裁判する権限職責を有するのであるから、原告がその基本的人権を行政庁たる被告等の違法な処分により侵害されたとしてその処分の取消、及びこの請求に関連して原状回復を裁判所に求める本訴は当然行政事件訴訟特例法による訴訟として適法なものであると主張した。
被告等指定代理人は主文同趣旨の判決を求め、本案前の抗弁として原告が本訴においてその取消を求める対象の内検察官が告訴を取下さげせたという処分は過去の単なる事実行為であり、被疑者と決定したという処分はこのような決定は法律上何等の根拠もなく従つてこれによつて原告の法律上の地位に何等の変動をも与えるものでないから、仮にこれ等の処分があつたとしてもいずれも抗告訴訟の対象となる行政処分ということができない。又不起訴処分の取消を求める請求は本来私人は検察官に公訴の提起を求める権利を有するものではないから不起訴処分により直接私人が権利侵害を蒙るということは有り得ないし、そもそも公訴権の行使は検察官に専属するところであつて、極めて例外の場合に裁判所がこれを行使することがあるが、その場合においても刑事訴訟法に定める手続によるべきで一般的に裁判所に公訴権の行使を認める結果をもたらすような抗告訴訟は許されない。次に検察官が原告の準起訴手続の請求を黙示的に拒否したという処分、人権擁護部が原告の人権侵害の排除及びその救済の請求を黙示的に拒否したという処分の取消を求める請求はいずれも結局実質においては行政庁の不作為に対する抗告訴訟であるから、特段の規定(例えば地方自治法第百四十六条)のない本件の場合には国権に関する三権分立の原則の建前から許されないし又人権擁護局長の名を以てした調査打切りの処置の如きは原告主張の上申書による事件の調査を一応打切る旨の回答を原告にしたことはあるがもともと右のような事件の調査を打切るということは単なる行政庁の内部的事実行為に過ぎないものであつて原告に何等の法律効果を及ぼすものではないから抗告訴訟の対象となり得ない。かようなわけで原告の請求はすべて不適法であるから本訴は却下せられるべきであると主張した。
三、理 由
原告の請求は要するに、以下各行政庁として(甲)被告検事正の指揮監督下にある検察官が(一)原告に告訴取下を強要し、(二)原告を被疑者と決定し、(三)原告の告訴による事件を不起訴にし、(四)原告の準起訴手続の請求を黙示的に拒否した各処分、(乙)被告警察署長の指揮監督下にある警察職員が原告に出頭を命令し原告を逮捕した処分、(丙)被告法務大臣の指揮監督下にある人権擁局長が原告の申立による人権擁護に関する調査を打切り、又人権擁護部が原告からの人権侵害の排除及びその救済の請求を黙示的に拒否した各処分を行政事件訴訟特例法に基いてそれぞれその取消を求め、且この処分の取消を前提として被告法務大臣に原告の基本的人権及び名誉を前記検察官、警察職員等の各処分前の原状に回復させることを求めているのである。そこで先ずかような原告の請求が本来行政事件訴訟手続による訴として許されるかどうかについて考察してみる。
第一に本件検察官、警察職員の各行為のうち検察官が準起訴手続の請求を黙示的に拒否した部分を除き、その余の行為は、いずれもそれがいわゆる行政処分と言えるかどうか或は又これ等の行為が仮に為されたとしてそれが実質的に適正なものであつたかどうかは別問題として、原告の主張自体から言つて刑事訴訟法所定の捜査手続の段階における捜査機関としての所為であるということができる。而して、現行刑事訴訟制度は裁判の公正を保障するために国家の刑罰権発動の手続としての捜査及び起訴と起訴に対する裁判とを峻別しそれぞれ別異の国家機関をしてこれを専行せしめているのであつて唯憲法第三十三条乃至第三十五条、これを受けた刑事訴訟法において規定する捜査行為に対する司法的抑制の存する限度において裁判所が特定の捜査行為に対し判断を加える場合があるに過ぎないのである。若し裁判所が一般的、原則的に捜査手続の段階における捜査機関の所為についてその当否を判断しその取消、変更若しくは無効確認の裁判を為し得るものとしたならば、その結果は捜査における捜査機関の独自性は失われ、裁判所が捜査の主導権を握ることとなり、現行刑事訴訟制度を根底より覆えすこととなる。従つてこのような結果を承認することになるような解釈は許されないから原告がその取消を求めている本件検察官、警察職員の各所為の如きはいずれも行政事件訴訟における裁判の対象とはなり得ないものと言わなければならない。
次に検察官が準起訴手続の請求を人権擁護部が人権侵害の排除及びその救済の請求を黙示的に拒否したという点については、原告の右のような請求があつた場合手続上のものとして検察官に関しては後記のような訴訟規則、人権擁護部に関しては内部的規律としての法務総裁の訓令「人権侵犯事件処理規程」等が存在するだけであつて検察官も人権擁護部もそれぞれ公の機関として法規に従つて一定の手続をしなければならないことは当然であるとしても特定の期間内に直接請求者に対し如何なる処分をしたかを示さなれければならないというような法的根拠は何もない。そもそも準起訴手続の請求は裁判所に対するもので従つてこの請求についての審理裁判は裁判所がこれを為すべきものであり検察官としては手続の最初の過程において再度の考案をする機会を与えられているに過ぎないのである。即ち検察官はその請求を理由なしと認めたときは請求書を受け取つた日から七日以内に公訴を提起しない理由を記載した意見書を添えて書類及び証拠物と共にこれを管轄地方裁判所に送付しなければならないこととなつているが(刑事訴訟規則第百七十一条第一項)、右の七日間はこのような請求について検察官が再度の考案を為し得る期間を定めたものでこの期間を過ぎれば当然裁判所の審理が始められるのであるから請求者としてはこの裁判所の判断を待てばよいわけで検察官が右の手続を遵守しなかつたからと言つて何等請求者の権利とか法律上の利益を侵害するものではあり得ない。然しいずれにしても検察官の場合でも人権擁護部の場合でも明文がない限り請求があつたときから相当期間を経過してもその間請求者に対し何等の挨拶をしなかつたということから直ちに請求を黙示的に拒否する行政庁としての処分が為されたということはできないのである。原告は行政事件訴訟特例法の条項を引用し請求に対する一定の期間の徒過をもつて行政庁の拒否処分を擬制しているのであるが同法第五条第一項の六ケ月にしても又同法第二条但書の三ケ月にしても前者は出訴期間、後者は訴願前置に対する例外を定めたものであつて原告の主張するような行政庁の不作為について拒否処分の擬制を規定したものではないからこの点に関する原告主張は肯定できない。これを要するに本件においては未だ行政処分が存在しないのであるからその取消を求める行政訴訟は許されない。
次いで人権擁護局長の人権擁護に関する調査打切りの決定については、そのような決定が直ちに行政処分と言えるかどうかはともかくとして、人権擁護局が人権侵害事件の調査及び情報の収集の外広く人権の擁護に関する事項を掌さどる行政庁であることは明らかである。(法務省設置法第十一条、法務省組織令第四十二条乃至第四十五条)、然し本来同局の職務は右法規並びに前掲人権侵犯事件処理規程に徴して考察するのに右調査及び情報の収集にしても人身保護その他人権に対する侵害の排除及び被害者の救済にしても訴訟手続の場合のように被害者からの請求があつて始めて開始されるのではなく同局が職権で為すべきことであり被害者の請求は単に右の職権の発動を促すに過ぎず調査の時期、方法、範囲及び調査を続行するか打切るかは全く人権擁護制度の運用に関する同局の自由なる裁量にもとずいて行われるべきものなのである。それは人権擁護局がもともと基本的人権を侵害せられたとする被害者のために法的に救済を求める権利の存否を認定したり強権力によつて侵害の排除を図ることを目的として設置せられたものではなく下部組織の活動と相俟つて具体的事件の調査等を通じて人権思想の啓蒙活動を為し人権侵害の事実ありとした場合でも関係機関に対する勧告請求者に対する法的救済手続についての適切な示唆等どこまでも事件の現実的解決を図るのがその使命であるからである。従つて同局において何等かの理由で調査を打切つたとしてもその処分は請求者に対し法律上は何等不利益を与えるものではない。つまり本件では原告は行政庁の違法な処分によつて権利を害せられたというようなことは理窟の上からはいえないことであつて本件のような処分は行政訴訟の対象となり得ないものと言わなければならない。なるほど裁判所は憲法に特別の定のある場合を除いて一切の法律上の争訟を裁判する権限を有することは裁判所法第三条の明定するところで原告のいう通りであるけれども、一切の争訟といつてもそれは訴える者の主観的な不服不満が総べて裁判の対象となるという意味ではなく裁判の対象となるのはその者の一定の権利或は法律上の利益に関する争訟に限られるのである。唯その不服が単に他の個人とか法人の行為不行為に因る場合ばかりでなくいわゆる公権力の発動に因る場合であつてもそれが違法であり訴える者の一定の権利或は法律上の利益を害する限り司法裁判所の裁判権の対象になる点において右法条の「一切」ということの実際的な意義があるものといわなければならない。しかもこれとても裁判所の裁判権の対象としては民事訴訟乃至行政訴訟として提起し得る請求自体には前掲現行刑事訴訟制度との関係から来る当然の制約もあるわけである。
このような次第であつて、原告は検察官や司法警察職員の捜査における所為についての不服は、一般的には監督庁又は監督官に監督権の発動を促すべきであり(検察庁法第七条第一項、第八条、第九条第二項、警察法第三十七条第二項、第三十一条、第十八条第一項等参照)別に被疑者として取扱われたような事件が公訴提起された場合には刑事訴訟法に従つて刑事裁判においてその黒白を争うこともできるし、又告訴事件を不起訴に付した処分については検察審査会法に則つて検察審査会に不服の申立もできるのである(同法第二条第二項)又人権擁護局長や人権擁護部員の措置についての不服は統督権のある者に監督権の発動を促すべきである(国家行政組織法第十条、法務省設置法第十三条の二第一項、第二項、第四項参照)。
これを要するに原告の本訴請求は請求の趣旨(丙)(二)を除きその余はその主張自体から言つていずれも裁判所の裁判権の対象となり得ない事項を目的とするものであつて不適法であり従つてこれ等の請求を前提とする右(丙)(二)の原状回復の請求も亦不適法たるを免かれない。
よつて原告の訴はいずれも却下すべきものとし訴訟費用の負担につき民事訴訟法第八十九条を適用し主文のように判決する。
(裁判官 大中俊夫 大内恒夫 牧野進)