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浦和地方裁判所 昭和55年(ワ)801号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】本件物件の所有権と執行力の排除

1 既に認定したとおり被告は、本件倉庫に保管されていたすべての物件について強制執行をしたのであり、<証拠>によれば、次の事実を認めることができる。

(一) 執行当時本件倉庫には、(1)、原告が輸送企画に販売した後、昭和五五年六月三〇日までに輸送企画から買い戻した製品、(2)、原告が同年七月一日から一五日までの間に輸送企画に販売した製品、(3)、輸送企画がみずから製造した間仕切材、の三種類の物件が保管されていた。

(二) 原告の製造に係る間仕切材と輸送企画の製造に係る間仕切材とは、出来上がつた製品の一部に差異があつたので、目で見て区別することができた。

(三) 原告が七月一日から一五日までの間に輸送企画に販売した製品と原告が六月三〇日までに輸送企画から買い戻した製品とは、本件倉庫内で現実に区別することができたとしても、これを区別して書類に記載することは困難であり、浦和地方裁判所執行官の作成に係る差押調書物件の表示欄の記載から、右の両者を判別してこれを区分けすることは不可能である。

(四) 原告は、強制執行の停止を求める申立てをするに当たつて、原告主張の差押調査物件の表示欄記載の物件のうち、番号23、24、25、の全部、番号28のうちの三七七枚、番号30のうちの一枚、番号32のうちの六七三枚(ただし、原告主張の五〇四枚を除くもの。)の各物件は、輸送企画の製造に係る間仕切材であると認定してこれを除外し、その余の物件はすべて原告の製造に係る間仕切材等であるとして、これを本件物件とし、本件物件について執行停止の申立てをした。

2 したがつて、本件物件のうちには原告が七月一日から一五日までの間に輸送企画に販売した製品が含まれているのであるから、原告の本訴請求の当否を判断するに当たつては、右の製品部分を本件物件のうちから判然と区別すべきものであり、また、原告が差押調書記載の物件のうちから原告主張の物件を除外して、その余の物件を原告の所有に係る物であるとしたことの当否を吟味すべきものである。

しかしながら、後者の点については<証拠>によつて、ほぼ正当なものであつたと認めることができるのであり、また、前者の点については前示のとおり七月一日から一五日までの間に販売された製品が極く少量であつたのであるから、これらのことを考慮すれば、この製品部分を本件物件から取り除くことに要する極めて困難な作業を省略し、本件物件の全部について被告のなした執行力を排除することとするのが相当である。

そして、原告がその所有権をもつて被告に対抗することのできない製品部分については、後日原告と被告との間において金銭的な清算を図ることとするのが相当である。 (加藤一隆)

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