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熊本地方裁判所玉名支部 平成9年(ワ)40号 判決

主文

一  被告らは原告に対し、連帯して金九三九万八四〇五円及びこれに対する平成六年一〇月九日から支払い済みまで年五分の割合による金員を支払え。

二  原告のその余の請求を棄却する。

三  訴訟費用はこれを二分し、その一を原告の、その余を被告らの負担とする。

四  この判決は第一項に限り仮に執行することができる。

事実及び理由

第一請求

被告らは原告に対し、連帯して金一八〇六万一三二六円及びこれに対する平成六年一〇月九日(事故日)から支払い済みまで年五分の割合による金員を支払え。

第二事案の概要

本件は、原告が被告Y1(以下「被告Y1」という)が運転し、被告熊北産交株式会社(以下「被告会社」という)が保有するバスに轢過され負傷したとして、被告Y1に対しては民法七〇九条、被告会社に対しては自動車損害賠償保障法三条、民法七一五条に基づき損害の賠償を求めた事案である。

一  争いのない事実

1  事故の発生

(一) 日時 平成六年一〇月九日午前一〇時五五分頃

(二) 場所 熊本県荒尾市<以下省略>

(三) 関係車両

被告Y1運転の大型乗用自動車(熊○○か○○○号、以下「被告車」という)

(四) 被害者

原告

2  被告会社の責任原因

(一) 被告会社は、自動車損害賠償保障法三条の運行供用者に当たる。

(二) 被告Y1は被告会社の業務として被告車を運転していた。

3  原告の負傷

原告は、本件事故により、右上肢挫創、右肩甲骨骨折、右上肢三頭筋部分断裂、右肩関節拘縮の傷害を負った。

4  既払金 三五二万〇四四〇円

(一) 原告は自賠責保険金二二四万円を受け取っている。

(二) 被告車を被保険車両とする損害保険会社は、次の各金員を支払った。

(1) 工藤歯科に対し 七万八三七〇円

(2) 荒尾市民病院に対し 一〇五万二〇七〇円

(3) 原告に対し内払金として 一五万円

二  争点

1  本件事故態様、免責、過失相殺

(原告の主張の要旨)

原告はバス停でバス待ちをしていたところ、被告車が来たのでこれに乗り込もうとしたが、被告Y1が原告の姿に気づかずそのまま通過しようとしたので、原告は歩道から被告車の左側面をたたいたが、なお被告Y1は原告に気づかず加速したために、原告が転倒したものであるから、本件事故は被告Y1の全面的過失によって生じたものである。

(被告らの主張の要旨)

原告は、バス停におらず、進行中の被告車を停車させようとして負傷したものであり、被告Y1には過失はなく、本件事故は原告の全面的過失によって生じたものであるから被告会社は免責される。仮に免責は認められないとしても大幅な過失相殺がなされるべきである。

2  損害額全般

(原告の主張額)

(一) 治療関係費及び文書費用 三二四万〇一九〇円

内訳

(1) 荒尾市民病院 三一六万一八二〇円

(2) 工藤歯科 七万八三七〇円

(二) 入院雑費 八万八五〇〇円

(三) 休業損害 三四〇万四三九七円

原告は、本件事故当時、二人の子供を抱え、家事に従事する傍らパート勤務をなしていたものであるから、基礎収入は平均賃金によるべきである。

事故後、原告に対する生活保護費が増額され、休業損害及び逸失利益の一部が填補されたような外観を呈しているが、原告は右増額分について後に被告らから賠償を受けたときは、生活保護法六三条により費用償還義務を負うので、右増額分を損害から控除すべきでない。したがって、原告は、被告らに対し、休業損害及び逸失利益に関し、生活保護法による扶助料を控除することなく、損害賠償請求ができる。したがって、原告の休業損害は左記計算によって求められる前記金額となる。

計算式 三二四万四四〇〇円÷三六五日×三八三日=三四〇万四三九七円

(四) 逸失利益 六八三万三六七九円

原告には、(1)右上肢の露出面に手のひらの大きさの三倍程度以上の醜状を残している上、左右鼠径部の醜状障害もあり、これらは自動車損害賠償保障法施行令二条後遺障害別等級表(以下単に「等級表」という)一二級一四号に、(2)右腕神経叢部分断裂による右上肢から右手指に頑固な神経症状を残しており、これが等級表一二級一二号に該当し、(3)右肩関節機能障害については、屈曲・外転・内旋の自動の場合、健側の運動可能領域の四分の三程度に制限されているから、これは等級表一二級六号に該当するもので、原告は少なくともその労働能力の一四パーセントを喪失した。したがって、原告の逸失利益は左記計算によって求められる前記金額となる。

計算式 三二四万四四〇〇円×〇・一四×一五・〇四五=六八三万三六七九円

(五) 入通院慰藉料 二六〇万円

(六) 後遺障害慰藉料 二八〇万円

(七) 物損 一五万円

よって、原告は被告らに対し、(一)ないし(七)の合計一九一一万六七六六円から前記第二の一4の三五二万〇四四〇円を控除した一五五九万六三二六円並びに(八)相当弁護士費用二四六万五〇〇〇円の合計一八〇六万一三二六円及びこれに対する本件事故日である平成六年一〇月九日から支払い済みまで年五分の割合による遅延損害金の支払を求める。

(被告らの主張)

(一) (2)は認め、(1)は不知。

(二) 争う。

(三) 争う。特に、原告は事故後パートタイマーとしての収入が途絶えたことから、生活保護費が増額して支給されることになった。右増額分は休業損害から控除すべきであるから、結局、原告に休業損害は発生しない。仮に、原告に休業損害を認めるとしても、原告のパートタイマーとしての収入を基礎に休業損害を算定すべきである。

(四) 争う。特に、原告は症状固定後も生活保護費が全額支給され、今後も生活保護の給付がなされることが明らかである。原告に対し別途逸失利益を認めることは損害填補の二重取りを認めることになり許されない。

仮に、原告に逸失利益を認めるとしても、原告のパートタイマーとしての収入を基礎に逸失利益を算定すべきである。

また、原告の、(1)右上肢の露出面の醜状痕は等級表一二級に相当し、(2)右上肢から右手指にかけての神経症状は等級表一四級一〇号に該当するが、(3)肩、肘、手の各関節機能障害は等級表に該当するものではないから、原告の労働能力喪失割合は五パーセントにとどまる。

(五) 争う。

(六) 争う。

(七) 不知。

第三争点に対する判断

一  争点1(本件事故態様、免責、過失相殺)について

1  認定事実

証拠(甲四ないし六、一二、乙一、二、証人B、原告本人(第一回)、被告Y1本人)及び第二の一摘示の各事実を総合すると次の各事実を認めることができる。

(一) 本件事故は、非市街地を東西に延びる路側帯を除く車道の幅員が約六・六メートルの片側一車線の道路上で発生したものであり、右車道の両側には幅員約二メートルの歩道が設けられている。北側の歩道上にはaバス停があり、その北側に梨の販売所と駐車場が存し、右駐車場とバス停との間には植え込みが設けられている。その概況は別紙図面に示すとおりである。

東進車からの前方の見通しはおおむね良好であるが、本件事故当時、別紙図面△1(以下符号だけで示す)付近には梨販売所の看板が、バス停付近には幟が立てられていたため、その分見通しは妨げられていた。右道路の車道部分はアスファルト舗装され、路面は平坦で事故当時乾燥していた。

(二) 原告は、長女のBを連れて、aバス停で午前一〇時五三分発の○○行きのバスに乗ろうと思い、時間待ちをする間、梨の販売所に立ち寄った後、付近において、○○行きのバス(被告車)が近づいてくるのを認め、長女を連れて前記植え込みの間を縫ってに移動した。被告Y1は、①付近から被告車を時速二〇キロメートル程度に減速させて走行させていたが、原告及びBの存在に気づかずそのまま通り過ぎようとしたため、原告は被告車の行き先表示板付近の車体をたたいて「乗ります。」と声をかけたが、停止する様子がなかったので、更に、小走りに被告車を追いかけながら車体の左側をたたいたが、その際、付近において、バランスを崩し、付近で転倒し、③の被告車に轢過された。実況見分の際、には血痕が認められた。

以上の事実が認められる。右認定事実に沿う原告及び証人Bの供述内容は基本的に一致し、客観的証拠との矛盾点も認められない。被告Y1は「自分は①付近から減速し、バス停付近を確認したが、梨の販売所に数名の人がいたもののバス停付近には人はいなかった。②付近での被告車の速度は時速二〇キロメートル程度であった。」旨供述している。しかし、子供を連れた女性が、梨の販売所から植え込みを越えてバス停付近まで達するまでには相当の時間を要し、他方被告車は時速二〇キロメートル程度の速度は出ていたのであるから、原告が被告Y1のいう梨の販売所の客であるということは考えられない。してみると被告Y1の供述はバス停もしくは少なくともその周辺にいたはずの原告の姿を見落としていたことを自認する内容に他ならない。また、被告車に乗車していた訴外Cは、実況見分において、「原告は付近にいた」旨の指示説明をしているが、原告が付近において転倒し轢過されたことは証拠上明らかであるところ、右指示説明に従えば原告は被告車の進行方向と逆の方向に進行しながら被告車を停車させようとしたことになり不自然であり、右証拠は前記認定を左右できるものではない。

2  判断

1の認定事実によれば、本件事故の原因の第一は、被告Y1が原告の存在に気づかないままバス停を通り過ぎたことにある。しかしながら、原告としても、被告車が通り過ぎようとした際これを小走りに追いかけて、車体をたたくという危険行為をなした点で一端の責任を負うべきである。右過失の内容を対比し、前記認定にかかる道路状況等の各事情、自動車対人の事故であることを考え併せるとその過失割合は被告Y1の九に対し、原告が一とするのが相当である。

二  争点2(損害額全般)について

1  認定事実

証拠(甲二、三、一一、一三、一五、一六、乙三、四、六、原告本人(第一回ないし第三回))及び第二の一摘示の各事実を総合すると次の各事実を認めることができる。

(一) 原告(昭和二五年○月○日生、事故当時四三歳)は、昭和六一年に夫と離婚した後、長男D(当時一〇歳)、長女B(当時九歳)と生活していた。

原告は、骨盤にずれがあるため激しい労働ができない健康状態であったが、家事労働をなす傍らパート勤務をなし、年間六九万七二九四円の収入を得ており、生活費の不足分については荒尾市から生活保護支給を受けていた。

(二) 原告は、本件事故により、右上肢挫創、右肩甲骨骨折、右上腕三頭筋部分断裂、右腕神経叢部分断裂、右尺骨神経麻痺、右肩関節拘縮等の傷害を負い、

(1) 事故日である平成六年一〇月九日から同年一二月六日まで、荒尾市民病院に入院、

(2) その後、同病院に平成七年一〇月二六日まで通院し(実通院日数一六三日)、

(3) 右通院と並行して工藤歯科において治療を受けた。

(三) 症状固定

原告は、平成七年一〇月二六日、前記荒尾市民病院において症状固定の診断を受けたが、その後遺障害診断書(甲二)には、他覚的所見として、筋力・右手指外転5マイナス、Ⅳ指DIP屈曲5マイナス、Ⅳ指DIP屈曲4、知覚(痛覚)Ⅳ指10分の8、Ⅴ指10分の5、自覚症状としては右手を使うと右Ⅳ指、Ⅴ指がつる、時々傷痕が疼く等の記載がある。

また、右手首から右上肢付け根付近にかけて六〇センチメートルに及ぶ醜状が存し、関節機能障害については、左肩関節の屈曲が自動で一八〇度(他動で一八〇度、以下( )内は他動値を示す)、伸展六〇度(六〇度)、外転一八〇度(一八〇度)、内旋九〇度(九〇度)、外旋九〇度(九〇度)であるのに対し右肩関節の測定値がそれぞれ屈曲一二五度(一五〇度)、伸展五〇度(五五度)、外転一二〇度(一四五度)、内旋六〇度(七〇度)、外旋八〇度(九〇度)であり、左肘関節の屈曲が一四五度(一四五度)、伸展五度(五度)であるのに対し、右肘関節の測定値がそれぞれ屈曲一四〇(一四〇度)、伸展〇度(〇度)である。

(四) 原告本人の訴え

原告は「現在でも右肩を動かすと痛く、右手が十分に挙がらない。また右上肢から右手指にかけてしびれ感があり、日に何回か引きつり、物を落としたりする。」と訴えている。

(五) 自動車保険料率算定会の認定

自動車保険料率算定会は、原告の後遺障害について、「(1)右上肢の露出面に手のひらの大きさの三倍程度以上の醜状を残していることが等級表一二級に相当し、(2)右腕神経叢部分断裂による右上肢から右手指にかけての神経症状が等級表一四級一〇号に該当するが、(3)右肩関節及び右肘関節の機能障害については、等級表上の後遺障害には該当とない。」との判断を示した。

(六) 生活保護費の支給及び原告の就労状況

原告は事故後、前記パート勤務を休業していたが、平成一〇年七月一日から勤務を開始した。原告に対しては、本件事故後、パート勤務ができなくなったことから生活保護法四条三項に基づき、生活保護関係費の増額支給がなされた。

二  争点2(損害額全般)については判断

(本項以下の計算はいずれも円未満切捨)

1 治療費 三二四万〇一九〇円

(主張同額、(二)は争いがなく、(一)は甲三による)

内訳

(一) 荒尾市民病院 三一六万一八二〇円

(二) 工藤歯科 七万八三七〇円

2 入院雑費 七万六七〇〇円

(主張 八万八五〇〇円)

前記認定のように原告は五九日間入院し、一日当たりの入院雑費は一三〇〇円とするのが相当であるから総額は右金額となる。

計算式 一三〇〇円×五九日=七万六七〇〇円

3 休業損害 一三二万六八六二円

(主張 三四〇万四三九七円)

前記認定によれば、原告は、二人の子供を抱えて家事労働をなしており、その傍らパート勤務をしていたことが認められる。原告が当時、重労働はできない健康状態であったこと、原告の家族状況に鑑みると、原告は、事故当時、平成六年度賃金センサス女子四〇歳から四四歳までの平均年収の六割に見合う労働をなしていたものと評価できる。被告らは、「原告の休業損害の基礎収入はパート勤務による実収入を基礎とすべき。」と主張しているが、これによると原告のなしていた家事労働を無視する結果となるので右主張は採用できない。

そして、原告の傷害の程度、内容、入通院状況、症状の推移に鑑みると、原告は、本件事故による傷害により、当初三月は労働能力を一〇〇パーセント喪失し、残余九月は平均して五〇パーセント喪失していたものと考えられる。これに基づき、原告の休業損害を算定すると左記計算のとおり、一三二万六八六二円が求められる。

計算式 三五三万八三〇〇円(平成六年度賃金センサス女子四〇歳から四四歳までの平均年収)×〇・六=二一二万二九八〇円

(一) 二一二万二九八〇円÷一二月×三月=五三万〇七四五円

(二) 二一二万二九八〇円÷一二月×九月×〇・五=七九万六一一七円

(三) (一)+(二)=一三二万六八六二円

なお、右計算は月単位でなすため端数の日数が生じるがこの点は労働能力喪失割合に折り込みずみである。

被告らは、「原告は事故後、生活保護費が増額して支給されることになったが、右増額分は休業損害から控除すべきである。」旨主張するが、この点についての裁判所の判断は以下のとおりである。原告に対して、本件事故後、生活保護費が増額され、休業損害及び逸失利益の一部が填補されたような外観を呈しているが、右増額支給は前記のように生活保護法四条三項に基づくものであるところ、同条一項にいう「利用しうる資産」には、交通事故による損害賠償請求権も含むから、原告が、後に被告らから賠償を受けたときは同法六三条により荒尾市に対し費用返還義務を負うことになる。したがって、右増額分を損害から控除することは許されないと解される(最高裁昭和四六年六月二九日民集二五巻四号六五〇頁同旨)。

4 逸失利益 四四七万一六三二円

(主張 六八三万三六七九円)

原告(症状固定時四四歳)は前記のように、(1)右上肢の露出面に手のひらの大きさの三倍程度以上の醜状を残しており、(2)右腕神経叢部分断裂による右上肢から右手指にかけての神経症状が存するところ、右障害内容、程度に照らすと(1)は等級表一二級一四号に相当し、(2)は等級表一四級一〇号に該当すると解される。(3)右肩関節の機能障害については、原告の傷害内容に照らすと、右屈曲障害は本件事故に基づくものと認められ、現在においてもなおこれが継続していること、その屈曲の程度に鑑みると等級表一二級六号に該当するもしくはこれに相当するものと認められる。したがって、原告の後遺障害の程度は、右各障害を併せ考えると等級表一一級に相当するものであり、その労働能力に影響する限りにおいても等級表一二級に相当するものと認めることができる。

右(2)、(3)の障害の部位、程度、職業、性別、原告の年齢等を総合し、自賠及び労災実務上等級表一二級の労働能力喪失率が一四パーセントと取り扱われていることは当裁判所に顕著であることからみて、原告は本件事故による後遺障害によってその労働能力の一四パーセントを喪失し、これは生涯継続するものと認められる。

その逸失利益は、前記3適示の年収二一二万二九八〇円を基礎に、就労可能年齢を六七歳としてホフマン方式により算定するのが相当である。右に基づきその逸失利益を算定すると左記計算のとおり、前記金額が求められる。

計算式 二一二万二九八〇円×〇・一四×一五・〇四五(二三年に対応するホフマン係数)=四四七万一六三二円

5 入通院慰藉料 一五五万円

(主張 二六〇万円)

前記認定の原告の傷害の程度、入通院状況の他、原告が本件事故によって衣服等が汚損し、相当額の損害を受けていることなどの事情に鑑み、右金額をもって慰謝するのが相当である。

6 後遺障害慰藉料 二八〇万円

(主張同額)

原告の前記後遺障害の内容・程度に鑑み、右金額をもって慰謝するのが相当である。

7 物損 〇円

(主張一五万円)

原告が、本件事故によってその衣服等が汚損したことが認められるが、右損害額を確定できないのでこの点は入通院慰藉料の加算要素として考慮する。

第四賠償額の算定

一  損害総額

第三の二の合計は一三四六万五三八四円である。

二  過失相殺

一の金額から第三の一認定の原告の過失割合を減じると一二一一万八八四五円が求められる。

計算式 一三四六万五三八四円×〇・九=一二一一万八八四五円

三  損害の填補

二の金額から第二の一の4に摘示した損害填補額三五二万〇四四〇円を差し引くと八五九万八四〇五円が求められる。

四  弁護士費用

三の金額、事案の難易、請求額その他諸般の事情を考慮して、原告が訴訟代理人に支払うべき弁護士費用のうち本件事故と相当因果関係があるとして被告らが負担すべき金額は八〇万円と認められる。

五  結論

よって、原告の被告らに対する請求は、三、四の合計九三九万八四〇五円及びこれに対する本件事故日である平成六年一〇月九日から支払済みまで年五分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由がある。

(裁判官 樋口英明)

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