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神戸地方裁判所 平成10年(ワ)375号 判決 1999年7月23日

神戸市東灘区御影本町一丁目七番一五号

原告

菊正宗酒造株式会社

右代表者代表取締役

嘉納毅人

右訴訟代理人弁護士

上谷佳宏

木下卓男

幸寺覚

福元隆久

山口直樹

右輔佐人弁理士

田代烝治

江藤聡明

神戸市灘区大石東町六丁目三番一号

被告

金盃酒造株式会社

右代表者代表取締役

高田貴代子

右訴訟代理人弁護士

和田好史

主文

一  被告は、別紙標章目録(一)ないし(三)記載の各標章及び「金盃菊正宗」という文字の表示を、酒類の容器、包装、宣伝用カタログもしくは広告に使用し、右各標章及び表示を付した酒類を譲渡し、譲渡のために展示してはならない。

二  被告は、別紙標章目録(一)及び(二)記載の各標章を付した別紙物件目録(一)ないし(三)記載の各商品及び別紙標章目録(三)記載の標章を付した別紙物件目録(四)記載の商品の容器、包装、宣伝用カタログ及び広告用パンフレットから、別紙標章目録(一)ないし(三)記載の各標章を抹消せよ。

三  原告のその余の請求を棄却する。

四  訴訟費用は被告の負担とする。

事実及び理由

第一  請求

一  被告は、別紙標章目録(一)ないし(三)記載の各標章及び「菊正宗」という文字の表示(「金盃菊正宗」、「金盃菊<正宗>」等の表示を含む。)を、酒類の容器、包装、宣伝用カタログもしくは広告に使用し、右各標章及び表示を付した酒類を譲渡し、譲渡のために展示してはならない。

二  被告は、別紙標章目録(一)及び(二)記載の標章を付した別紙物件目録(一)ないし(三)記載の各商品、別紙標章目録(三)記載の標章を付した別紙物件目録(四)記載の商品並びに右各商品の容器、包装、宣伝用カタログ及び広告用パンフレットを廃棄せよ。

第二  事案の概要

本件は、原告が、被告の標章使用行為が、原告の有する複数の商標権を侵害し、もしくは被告に効力の及ぶ原告・亡高田三郎間の和解(和解契約もしくは訴訟上の和解)の合意に違反し、または不正競争防止法二条一項一号、二号に該当するものであるとして、被告の右標章使用行為の差止めを請求した事案である。

一  判断の前提となる事実(証拠を掲記していない事実は、当事者間に争いがない。)

1  (当事者)

(一) 原告(設立当初の商号は株式会社本嘉納商店)は、大正八年一一月一〇日設立された、清酒その他の酒類の製造、販売等を目的とする会社である(甲一、弁論の全趣旨)。

(二) 被告(設立当初の商号は株式会社本高田商店)は、昭和一〇年四月二〇日設立された、清酒の醸造、酒類の売買等を目的とする会社である。

被告は、亡高田三郎(以下「高田」という。)が「本高田商店」の屋号で行っていた清酒の醸造・販売の個人営業がいわゆる法人成りした会社である。

(甲二、乙三、一〇、弁論の全趣旨)

2  (原告の商標権)

原告は、別紙商標権目録(1)ないし(38)の各商標権(以下合わせて「原告商標権」、その登録商標を「原告商標」という。)の権利者である(甲三の一ないし三八、弁論の全趣旨)。

3  (被告の標章使用行為・商品表示行為)

(一) 被告は、平成九年一〇月二三日及び同月二九日の朝日新聞朝刊に掲載された販売広告において、別紙標章目録(一)及び(二)記載の標章を用いた清酒である別紙物件目録(一)及び(二)記載の各商品を同月二三日から製造、販売する旨発表した。

(二) また、被告は、次のとおりの販売を行なっている。

(1) 平成九年一〇月二三日ころから、別紙標章目録(一)及び(二)記載の標章を用いた清酒である別紙物件目録(一)記載の商品(一・八リットル瓶入り)を金二〇〇〇円(消費税別)の単価で販売している。

(2) 同年一〇月二三日ころから、別紙標章目録(三)記載の標章を用いた清酒である別紙物件目録(四)記載の商品(一・八リットル瓶入り)を金一八〇〇円(消費税別)の単価で販売した(甲五の三、乙一四、検乙二)。

(3) 同年一一月二〇日ころから、別紙標章目録(一)及び(二)記載の標章を用いた清酒である別紙物件目録(二)記載の商品(一・八リットル紙パック入り)を金一九五〇円(消費税別)の単価で販売している。

(4) 同年一二月二二日ころから、別紙標章目録(一)及び(二)記載の標章を用いた清酒である別紙物件目録(三)記載の商品(二〇〇ミリリットル・ガラスカップ入り)を金二〇〇円の単価(消費税別)で販売している。

(以下、別紙標章目録(一)ないし(三)記載の各標章をあわせて「被告標章」といい、個別に示すときは「被告標章(一)」などといい、別紙物件目録(一)ないし(四)記載の各商品をあわせて「被告商品」といい、個別に示すときは「被告商品(一)」などという。)

(三) さらに、被告は、平成九年一一月一日及び同月二日にかけて大阪市内において取引業者に対して開催された商品の展示会(「小網フェア」と称する見本市)において、被告商品(一)を展示したり、小売店に対しては「[金盃菊(正宗)純米酒]販売のご案内」等と題し、被告商品の容量や販売標準価格などを記載した広告用パンフレットを配布した。

(以下、被告の右(二)及び(三)の各行為を「被告の各行為」という。)

4  (被告の商標権)

(一) 被告は、菊及び盃の図柄の上に「正宗」の文字を重合表示した商標(乙一七記載のもので、被告標章(二)と同一のもの)につき、大正五年一二月二四日出願、同六年五月三一日登録に係る、指定商品を清酒とする商標権(登録番号第八六〇二六号・以下「被告商標権」、その登録商標を「被告商標」という。)を有している(乙一七、弁論の全趣旨)。

(二) なお、被告は、「金盃菊正宗」なる標章について商標権を有していない。

5  (原告商標権の指定商品と被告商品との同一性)

被告商品は、いずれも原告商標権の指定商品に属する。

6  (原告〔株式会社本嘉納商店〕と「本高田商店」との間の「和解契約証」の存在等)

(一) 昭和四年六月一五日付けで、左記の内容の「和解契約証」(甲一二・以下「本件和解契約証」という。)が作成されているところ、その末尾には、「株式会社本嘉納商店取締役嘉納治朗」、「本高田商店高田三郎代理 高田善平」の各署名押印並びに立会人として清瀬一郎及び藤江政太郎の各署名押印がなされている(甲一二、以下、右「和解契約証」に係る合意を「本件和解契約」という。)。

(1) 本高田商店は、基本商標(第八六〇二六号〔被告商標〕)は、図形としても、金盃菊正宗、菊金盃正宗等の称呼としても使用せず、また、他人をして使用せしめず、他人に譲渡せず、この基本商標が更新登録せられたるときもまた同じ。

(2) 金一万四〇〇〇円を原告より本高田商店へ(5)項の和解調書作成と同時に交付する。

(3) 両当事者間の訴訟及び審判は、和解調書作成後直ちに全部取下げる。訴訟及び審判の費用は各自弁とする。この係争事件に対しては双方共損害賠償を求めない。

(4) 本高田商店は、菊の図形に金盃の文字商標、すなわち出願公告昭和四年第三四四号は取下げる。原告は、金盃または金牌の商標は爾後使用せず、登録出願をなさず、また、他人をしてさせない。

(5) この和解は、神戸地方裁判所において和解調書として確証する。この調書には(2)項を省く。

(6) 両者の和解を左のとおり発表する。

大阪朝日新聞、大阪毎日新聞、神戸新聞、中外商業新報(東京)に一回宛八〇行をもって両商店連名にて左記の広告をする。その費用は双方折半とする。

「謹告

株式会社本嘉納商店と本高田商店との間の永年の商標に関する係争事件は今般双方間において和解をもって円満に解決致候この段謹告候也」

(7) 本契約(1)項に基づく商標の看板類は、この契約成立の日より三〇日以内に本高田商店の費用をもって除去する。

(8) 本契約により成立した和解の精神は以後双方間において徳義をもって尊重する。

(二) 後記訴訟上の和解成立の日である昭和四年六月二二日、原告(株式会社本嘉納商店)から本高田商店に対して、右(一)(2)記載の金員として一万四〇〇〇円が支払われた(甲一三)。

7  (原告と高田との訴訟上の和解)

原告(株式会社本嘉納商店)を原告、高田を被告とする神戸地方裁判所昭和二年(ワ)第四一三号商標権侵害排除事件について、昭和四年六月二二日の口頭弁論期日に、次の内容の訴訟上の和解(以下「本件訴訟上の和解」といい、本件和解契約と合わせて「本件各和解」という。)が成立した(甲一四、乙一七)。

(一) 高田は、その所有の商標(登録第八六〇二六号〔被告商標〕)は、図形としても、また金盃菊正宗、菊金盃正宗等の称呼としてもこれを使用せず、また、他人をして使用せしめず、他人に譲渡しない。右商標が更新登録せられたるときもまた同じ。

(二) 両当事者間の訴訟及び審判は、本和解調書作成後直ちに全部取下げる。訴訟及び審判の費用は各自弁とする。以上の事件に対しては双方共損害賠償を求めない。

(三) 高田は、菊の図形に金盃の文字商標、すなわち出願公告昭和四年第三四四号の出願はこれを取下げ、原告は金盃または金牌の商標は爾後使用せず、登録出願をなさず、他人をして使用または登録出願をさせない。

(四) 両者の和解を左のとおり発表する。

大阪朝日新聞、大阪毎日新聞、神戸新聞、中外商業新報(東京)に各一回宛八〇行をもって両当事者連名にて左記の広告をする。その費用は双方折半とする。

「謹告

株式会社本嘉納商店と本高田商店との間の永年の商標に関する係争事件は今般双方間において和解をもって円満に解決致候の段謹告致候也」

8  (被告の被告商標の使用)

被告は、本件訴訟上の和解成立後被告商標を使用してこなかったが、前記のとおり平成九年一〇月ころからこれを使用するようになった(弁論の全趣旨)。

二  争点

1  被告の各行為は、原告商標権の侵害行為に当たるか。

2  本件和解契約及び本件訴訟上の和解の効力は被告に及ぶか。

3  被告の各行為は、不正競争行為に当たるか。

4  差止の必要性等

三  争点に関する当事者の主張

1  争点1(被告の各行為は、原告商標権の侵害行為に該当するか)について

(原告の主張)

(一) 総論

商標の外観・観念・称呼という各要素は、その「総合的全体的な考察の一要素」にすぎないとはいうものの、「商標」それ自体が「文字、図形、記号」を構成要素とする(商標法二条一項柱書)ことからして、それらの要素が類否判断の重要な要素であることも否定できないものであることは明らかであり、特許庁における審査、審判及び各種判例において商標の類否の重要な基準の一つとされている。

(二) 被告標章(一)及び(三)の表示構成

被告標章(一)及び(三)(以下「被告文字標章」という。)は、いずれも五つの漢字を並べて記した「金盃菊正宗」で、被告標章(一)が横書き、被告標章(三)が縦書きのものである。

また、いずれも各文字(特に「菊正宗」の部分)は、容易に判読可能な書体をもって表示されており、「「金盃」の二文字は「金盃」と表示され、通常の漢字とは明らかに異なる字体であり、「菊正宗」の三文字とも字体が異なる。

(三) 類否判断の具体的基準

(1) 右のような構成を有する被告文字標章と原告商標のうちの別紙商標権目録(1)ないし(4)、(6)ないし(38)(特に「菊正宗」という文字部分。以下「原告文字商標」という。)との類比を判断するにあたり検討すべき商標の類否判断の基準として重要なのは、<1> 全体的観察と要部観察、<2> 分離観察である。

(2) 全体的観察と要部観察

まず、商標の要部とは、付記的な部分以外の自他商品識別力を有する部分であり、被告文字標章における「金盃菊正宗」の場合は、その文字全体に識別力があり、全体が要部である。

(3) 分離観察

そして、一般には、「分離観察」は、文字商標の場合、語句の組合せが不自然であり、社会通念上、分離し得ないものでない場合(造語の場合、多くは分離不可能である)において行われる。

ところで、被告文字標章である「金盃菊正宗」は、「菊正宗」の部分については被告が創作した造語でないことは明らかであり、「金盃」の部分についても、「金色の盃」という明確な観念を有する語であって、造語とは解し得ないから分離可能といえる。

そして、被告文字標章は、被告の商号を示す「金盃」に同業他社である原告の著名商標「菊正宗」を単に結合しただけという、きわめて不自然かつ不可解な構成をとっているといわざるを得ない。

また、「金盃」の部分と「菊正宗」の部分とでは、字体を変えており、分離することを積極的に意図するか、あるいは分離されることを予想していると考えるのが自然である。

他方、原告文字商標における「菊正宗」の著名性については、後記争点3の原告の主張で述べるとおりであるが、特に、別紙商標権目録(14)記載の商標権に係る登録商標(「菊正宗」の文字商標)は、特許庁において、二四分類にも及ぶ防護標章登録を受けている。

防護標章登録は、その登録商標がその指定商品と類似しない商品に使用されたとしても出所の混同が生じるおそれのあるほどに著名であることを要件として登録されるものであり(商標法六四条)、右文字商標「菊正宗」の著名性をより直裁に裏づけるものである。

したがって、取引の実状においても原告文字商標が付された「清酒」を購入する需要者に対し、「菊正宗」の部分が大きな出所表示機能を発揮することは疑いないところである。

そして、原告(菊正宗)は、全国第六位の販売実績で四万〇二二七キロリットルの出荷量(平成八年)であるのに対し、被告(金盃)は、全国第五五位の販売実績で三一八四キロリットルの出荷量(平成八年)にすぎない。

このことからも、「金盃」が、その周知性・著名性において「菊正宗」を上回り、より強い出所表示機能を発揮するという状況はおよそ考えられない。

仮に、「金盃」が周知著名性を有するとすれば、一般に商標の一部に周知著名な部分が存する場合、その部分と他の部分とを分離して判断すべき必要性は、むしろ大きくなる。かえって被告文字標章である「金盃菊正宗」については、程度の差はあるものの、二つの周知または著名な部分「金盃」と「菊正宗」とが存することになるから、分離観察の必要性は大きくなるのである。

そこで、被告文字標章における「金盃菊正宗」と原告文字商標との類否の判断にあたっては、「金盃」の部分と「菊正宗」の部分とを分離して観察すべきものであることは明らかである。

そして、この分離観察において、被告の使用に係る文字「菊正宗」と原告文字商標「菊正宗」とは、互いの商標の外観、観念、称呼が同一性を有するものである。

(四) 「菊正宗」の不可分性について

確かに「正宗」が清酒についての慣用標章であることには異論はないものの、そこから原告文字商標における「菊正宗」につき「菊」と「正宗」とに分離して観察するとするには明らかな論理の飛躍がある。

すなわち、国内外を問わず、原告文字商標における「菊正宗」は、一体の商標として表示され、市場においても「きくまさむね」と称呼されて取引がなされている。また、簡易に愛称的に呼ばれる場合でも「キクマサ」であって、「菊正宗」と表示している場合に「キク」と呼ばれている実状はない。

また、確かに「正宗」を包含する商標は、約一〇〇〇件に及ぶ商標登録または出願例があるが、その取引においては、複数の要部に分かれるというような特別の事情がない限り、他の部分と一体的に表示され、かつ一体的に称呼されているのが実状である。

例えば「桜正宗」「大黒正宗」「キンシ正宗」等につき、各「正宗」の文字を取り除いて、分離観察ないし判断を行なうのは、取引の実状に反する。

そして、清酒につき「菊」を含む商標が多数存在することは、逆に「菊正宗」の「菊」のみが分離されて判断されるものでないことの証左というべきである。

原告は、「菊」の文字のみからなる商標についても指定商品を清酒、日本酒として登録を得ている(商標登録第三一二五一二号、第七三九一四号)が、特許庁の審査においても両者は類似しないもの、すなわち、「菊正宗」は分離して判断されるものでないことが認定されている。これは、連合商標制度(類似する自己の商標は連合商標としてしか登録することができないとする制度)の存する時代に、連合商標としてではなく、それぞれ独立の商標登録が行われていることから明らかである。

したがって、原告商標における「菊正宗」は、取引の実状においても、また特許庁の判断においても、「分離」なく一体のものであることは明らかである。

(五) その他、被告が被告標章は原告商標と類似しないとする根拠・理由として主張する点は、いずれも右類似性がないことの根拠・理由とはならないものである。

(六) 以上のとおりであり、被告文字標章は原告商標と類似し、被告文字標章を使用する被告の各行為は原告商標権を侵害するものである。

よって、原告は、被告に対し、商標法三七条一号、三六条一項、二項に基づき、被告文字標章の使用の差止並びに同標章を付した被告商品及びその容器、包装、宣伝用カタログ、広告用パンフレットの廃棄を求める(被告文字標章の使用につき、不正競争防止法に基づく請求と選択的請求)。

(被告の主張)

(一) 商品の商標は商品を離れては存在しえず、商標の類否の判断も、その商標の使用される商品の性質や取引状況を離れてはおよそ不可能である。

判例も、商標を使用した場合の商品の出所混同のおそれの有無、ことにその商品の取引の具体的事情の下における混同のおそれのいかんによって判定するのが相当であるとの観点から、商標の類否の判断においては、商品の取引の実情を明らかにし得る限り、その具体的な取引状況に基づいて判断すべきものであるとしている(最判昭和四三年二月二七日民集二二巻二号三九九頁参照)。

(二) 右の観点からは、まず、被告文字標章である縦横五文字の「金盃菊正宗」は、いずれも同じ大きさの独特の字体で統一的に構成される、図案的色彩を帯びたもので(特に「金盃」というのは、通常の「金」や「盃」という漢字とは明らかに異なる。)、カタカナやひらがな、ローマ字はもちろん、漢字三文字からなるやや丸みを帯びた、あるいは活字体の原告文字商標の「菊正宗」とも、字体や字数、色彩等の外観において異なることが明白である。

この点は、殊に見る者の注意を最も引く語頭部に、識別力のある被告の商標・商号を示す独特の「金盃」の文字が用いられていることからも裏付けられる(反面、「菊正宗」の三文字に特に注意を向けさせるようなものは全くない。加えていえば、被告商品のラベルで見る者の注意を最も引くのは、被告が商標権を有する図柄表示のある被告標章(二)であり、これの称呼として「金盃菊正宗」が生じるのである。)。

(三) ところで、商標は、商品の出所の識別を可能にするための標識であるから、見る者に出所識別標識としての印象を与える部分こそ商標として顕著な部分であり、それを要部として類否の検討を行うべきであって、称呼、観念はこの要部から生じるものというべきである。

そして、「正宗」というのは、現在では清酒の慣用商標というべきものになっており、取引者・需要者に特定的・限定的な印象を与える力を有せず、それ自体、自他識別力を有しないから、要部ではなく、商標の類否を判断する際にはこれを除いて判断されるべきである。

実際、特許庁の審査基準においても、原告の商標の「菊正宗」をわざわざ例にあげて、「正宗」には自他識別力がなく、菊の文字部分に自他識別力があるとしている(乙一)。

原告の商標だけが「菊正宗」全体を要部とするのかについて、原告の主張ではその論拠が十分でなく、その主張を仮に採用するのであれば、原告のみに「正宗」の使用を独占させることになり、その不合理・不当さははなはだしい。

そこで、結局は、「正宗」を除外した「金盃菊」(被告文字標章)と「菊」(原告文字商標)との間で、称呼や観念が類似するかが問題となる(両者の略称も「金盃」もしくは「金盃菊」や「菊」となるべきものである。)。

前者の「金盃菊」は、「きんぱいきく」もしくは「きんぱいぎく」という六個の音の称呼が生じるのに対し、後者の「菊」では「きく」という二個の音の称呼が生じる。

両者を対比すると、「きく」という二音こそ共通にするものの、音数は全く異なり、前者はその前部に「きんぽい」という(識別力のある)被告の商標・商号を表す四個の音が存するのであるから、両者が称呼を異にすることは明らかである。

また、観念においても、「金盃菊」は、菊の前に周知著名で識別力を有する被告の登録商標である金盃を冠することによって、その修飾作用により菊の範囲を限定するものである(それによって通常連想されるのは「金盃の菊」、「金盃の中の菊(の花)」等であって、原告商標(商品)を想起させるものではない。)。これに対して、「菊」という要部から直ちに原告の商品であることを連想させることが果たしてあり得るのかという点については、清酒において「菊」という文字を用いた銘柄が、全国約五〇〇〇強の清酒の銘柄のうち一六一銘柄(菊、白菊、綾菊、春菊等)も存在していることからして、「菊」という文字がそれだけで直ちに原告商標を連想させるとは到底いい難く、かえって、清酒の取引者・需要者においては、これらの銘柄の差等を十分に認識して商品に接していることが明らかである。

なお、「金盃」が昔、中国で皇帝から賜った盃を意味することは、広く書物で喧伝されており(乙三)、単純でそれ自体個性や識別力のない「金の盃」という意味でないことは、一般にも浸透しているところである。

(四) 本件のような酒類においては、主として酒税確保の観点から酒類の製造・販売が免許制(酒税法九条、昭和二八年三月一日施行)になっているため、流通ルートは、メーカー→特約店(一次卸)→(二次卸)→小売業者という具合に確立されており、しかも、一次卸は相当規模の数社(日本酒類販売株式会社、国分株式会社、株式会社小網、神戸酒類販売株式会社等)にほぼ集約されていて、その卸売業者のルートから販売場所の小売店や供給場所の飲食店、取扱銘柄等も自ずと限定され(原告も被告も、各別に特約の小売店の会を有している。)、スーパーマーケット等の店頭に各メーカーの商品が並び、需要者が自由にこれを選べるというような状況にはない。

しかも、自動販売機で販売されるカップ酒に関しては、自動販売機に各酒造メーカーの名前が入っていて、店頭には日本酒としては通常一個の自動販売機しか存しない以上、出所の誤認混同のおそれなど生じない。

なお、酒類の販売について免許制が導入されたのは昭和一三年四月一日以降のことであり、それ以前は自由に酒類の販売が行なわれていた。

また、酒造メーカーは現在でも全国で二二〇〇社以上を数え、銘柄数も五〇〇〇強もあるが、その中に「菊」(一六一銘柄)や「正宗」(一七一銘柄)を包含する商標等が多数存在するし、日本酒はそもそも多様な味わいを有する嗜好品であることから、長年にわたってこれらを取り扱ってきた取引者はもちろん、需要者(分別のある成人の男女で特に中高年)においても、商品の出所の異同についての関心が比較的高く、ひいては商品の出所を表示する商標の異同についても相当高度の注意を払うもので、その認識能力は極めて高いというべきである。

そこで、被告標章(一)、(三)と原告文字商標の構成文字や字体、字数、色彩等は大きく相違し、称呼や観念も異なるうえ、被告の「金盃」の登録商標や商号自体周知著名のものである(会社設立は昭和一〇年四月二〇日、阪神淡路大震災で大打撃を受けたが、それ以前の出荷高は全国三〇位前後で上位二パーセント弱以内をキープしていた。)ことから、これらの者の間で「金盃菊正宗」について出所の誤認混同を生じるおそれのないことは明らかである。

(五) 原告文字商標が「きくまさ」という称呼を生じるとしても、それが被告文字標章の称呼である「きんぱいぎく」、「きんぱいきく」もしくは「きんぱい」と異なることは明白である。「正宗」に自他識別力がない以上、その部分が省略されて右のように簡略化された称呼が生じることは自明である。

実際、酒類業界においては、原告やその商品は「菊(さん)」と略称されており、被告は「金盃」、白鶴は「白(はく)」、櫻正宗は「櫻」、大黒正宗は「大黒」などと、いずれも共通する「正宗」や「鶴」を略して呼称されている。

(六) また、裁判例でも、問題となる標章の一部が共通していても、外観や称呼が異なる等として類似でないとする例(<1> ムーンパールとパール、<2> ワイキキパールとパール、<3> 日清フーズとニッシンなど)が多数存在する。その他、清酒について「上春鷹」と「春鷹」とが(称呼上)類似しないとした審決例が存する。

右裁判例は、「パール」や「日清」を含む商標や商号が業界に多数存することに配慮しており、これは「菊」や「正宗」を含む商号が酒造業界において多数存する本件でも基本的に妥当する。

(七) 結局、商標の類似性の判断は、どの程度の範囲まで登録商標に排他的な効力を認めるべきかに帰着するところ、本件のようにありふれて適用範囲の広い概念である「菊」や慣用商標にとどまる「正宗」は、原告に独占させるべきでなく(そうでないと原告を競争上過度に有利にする反面、取引の円滑な遂行ひいては需要者の便宜に反する。)、この部分を共通するにすぎない本件では類似性が否定されるべきである。

(八) 以上の点は、被告標章(一)を使用した被告の商品について、これが被告の商品標章であることを明確に表示して、出荷前後に全国紙である朝日新聞朝刊に広告を出して広く一般に情報を提供していることや、取引業者や小売店に対しても、個別に被告の商品であることを明示していること、特に被告商品(一)ないし(三)の商品で最も見る者の注意を引くのは、ラベル中央の被告が商標権を有する図柄表示のある「正宗」であること等からも裏付けられる。

なお、平成一〇年の正月三が日に、ウエスティンホテル大阪で開催された一般需要者向けの「灘の酒新春味めぐり」(乙五、六。このような有料の試飲会が開催されること自体、需要者の銘柄や商品の出所に関する関心が高いことを物語るものである。)においても、被告標章(一)を有する被告商品(一)、(二)の「金盃菊正宗」が原告の「菊正宗」とともに出品されたが、誤認混同云々についての苦情等一切なく、大好評のうちに終了し、息の長い催事として継続できるよう主催者からも期待されている(来場者数四九一名)。

そのため、現実にも、被告標章(一)の「金盃菊正宗」が、原告の「菊正宗」と誤認混同を生じた気配すらなく、両者が類似するものでないことは明らかである。

そして、この点は、我が国で最も権威のある日刊紙である朝日新聞に、その厳しい広告審査をパスして被告標章(一)の表示を含む広告が二回も掲載されていること、世界一流のホテルチェーンであるウエスティンホテルの審査も同様にパスして被告商品(一)、(二)が出品されていること、その他、卸売業者や小売店等からの苦情も寄せられていないこと等からも明らかである。

2  争点2(本件和解契約及び本件訴訟上の和解の効力は被告に及ぶか)について

(原告の主張)

(一) 本件和解契約の成立

原告(株式会社本嘉納商店)と高田とは、昭和四年六月一五日、本件和解契約証を作成して本件和解契約を締結し、これに基づいて、同月二二日に本件訴訟上の和解をし、高田(本高田商店)に対して一万四〇〇〇円を支払った。

(二) 原告と高田三郎間の紛争の経緯は、次のとおりである。

(1) 大正一三年一一月、原告(株式会社本嘉納商店)は、高田に対し、商標権存続期間更新登録審判請求(特許庁大正一三年審判第二四二号事件)の申立てをしたが、同一四年一〇月二七日、右申立て棄却(原告敗訴)の審決がなされ、これについて原告が抗告(特許庁大正一四年抗告審判第八一八号事件)の申立てをしたが、同一五年三月九日、抗告棄却(原告敗訴)の審決がなされた。この審決に対して原告が上告し(大審院第一民事部大正一五年(オ)第三二八号事件)、その上告審において、同年一〇月二八日、原審決破棄・差戻(原告勝訴)の判決がなされた。

(2) 大正一四年、高田が原告に対して申立てた特許庁大正一四年審判第一七五ないし一八四号事件について、大正一五年四月一日、抗告棄却(原告勝訴)の審決がなされ、これについて高田が上告し(大審院第二民事部大正一五年(オ)第五〇三号事件)、同年一一月一六日、上告棄却(原告勝訴)の判決がなされた。

(3) 昭和二年、原告と高田は、それぞれ次の各申立てをして争った。

<1> 原告は、高田三郎に対し、(ア) 商標登録無効審判請求(特許庁昭和二年審判第二三八号、二三九号事件)、(イ) 商標権侵害排除請求(神戸地方裁判所昭和二年(ワ)第四一三号事件)の各申立てをした。

<2> 高田は、原告に対し、商標登録無効審判請求(特許庁昭和二年審判第四五、四九、五〇、五五与五八、六〇与六二、六四ないし六六、六八ないし七三、九四、一六一、一七八、一七九号事件)の申立てをした。

(4) そして、右(3)<1>(イ)の商標権侵害排除請求事件について、前記のとおり昭和四年六月二二日本件訴訟上の和解が成立し、これに基づいて、同月二五日から二九日の間に、右(1)の事件(差戻審)、(3)<1>(ア)、<2>の各事件についてその申立が取下げられた。

(5) 以上のとおり、本件各和解は、従前の原告と高田間の紛争について、いずれも裁判所による原告勝訴の判断が下された後になされたものであって、原告の勝訴的和解という意味合いをもつものである。

(三) 本件和解の効力の被告への承継等

(1) 高田の本高田商店の営業は、昭和一〇年四月二〇日の被告の設立により高田から被告に引き継がれたものであり、本高田商店と被告とは、経営の実体は同一であった。

被告設立当時の商号が単に「本高田商店」に「株式会社」の文字を冠したにすぎないものであったことや、高田の後継者が改名して創業者である「高田三郎」の名を襲名していることからみても、「本高田商店・高田三郎」が会社組織に改編された後においても、被告においてその個人商店的な性格を色濃く残していたことは疑いのないところであり、昭和一〇年の被告設立の法形式の如何を問わず、「本高田商店」の営業及び債権債務関係の一切が被告に承継されたと解すべきである。

被告は、右被告設立の際、原告から、当時高田が有していた多数の商標権(被告商標に係る商標権も、その重要な一つであった。)の譲渡を受けたのに、本件各和解以後平成九年一〇月まで、右被告商標の使用はしなかったところ、このことは、被告において、本件各和解の効力が高田から被告に承継されたことを認識、承認していたことを示すものである。

(2) そうでないとしても、右の高田と被告との関係からみて、被告が被告標章(二)を使用することは、信義則に照らして許されないと解すべきである。

すなわち、被告の創業者であり、今日の被告の基礎を築いた高田による本件各和解につき、「(被告設立前であるので)被告が関与していない」旨主張するのは、右において述べた原告の主張を正解しない論旨であり、また、仮に、被告設立が本件各和解の効力から逃れる目的でなされたものであるとすれば、それは法人格の濫用と言うべく、いずれにしても、被告が本件各和解に従い、使用をしていなかった被告商標(被告標章(二))について、平成九年一〇月に至り、突如としてその使用を開始したことは、真正面から信義則に抵触する行為というべきである。

(四) よって、原告は、被告に対し、本件各和解に基づき、被告標章(二)の使用の禁止並びに同標章を付した被告商品及びその容器、包装、宣伝用カタログ、広告用パンフレットの廃棄を求める(被告標章(二)の使用につき、不正競争防止法に基づく請求と選択的請求)。

(被告の主張)

(一) 本件各和解の効力について

本件各和解は、その成立当時の被告標章(二)の商標権者であった高田の意思に基づくものではなく、無権限者によってなされたものであるから、無効のものである。その理由は、以下のとおりである。

(1) 本件和解契約証には、本高田商店の当主で商標権者であった高田の代理という名目で高田善次郎の署名がなされているが、その代理権を証明する書類(委任状)が添付されていない。

しかも、右書類が作成されたとされる昭和四年六月一五日には、高田三郎は、その前年に脳溢血で倒れて病気療養中であり、正常な判断を下せる状況にはなかったのである。

むしろ、そのようなどさくさに紛れて、原告側がこのような不平等な文書への調印を強要したのであり、領収証(甲一三)の「高田三郎」という署名も本人の自署ではないし(この署名は、被告標章(二)の商標権の譲渡証書〔乙一〇〕の弁理士藤江政太郎の筆跡と同じと思われる。乙九参照。)、商標の譲渡証書(乙一〇)と和解金の領収書(甲一三)との印影も異なる。

なお、形式面を見ても、「本高田商店」という屋号の文字を間違っているうえ、原告の側も、代表取締役でなく、代表権のない平取締役が行為をしているにすぎず、その効果が原告にすら及ぶ道理もない。

(2) 右のように無権限であることは、書類の内容が、本高田商店に一方的に不利益で、通常人なら応じるはずのない内容であることからも明らかである。

すなわち、基本商標の所有と登録、更新(更新手数料も軽視できない金額である。)を認めながら、その使用や処分を許さないというのは、商標権の本質と全く反する。

それなら、端的に相当な代価を払って右商標を原告が買い取ればよかったわけで、それをせずに商標権の効力を全く奪うことが許されるはずがない。

しかも、高田が基本商標の商標権を有することは動かしがたい事実であって、他の標章等はひとまず措くとしても、この基本商標自体について高田が譲歩しなければならない理由は一切ない。

その意味で、本件各和解に高田が何ら関与していないことは明らかである。

(3) 高田の「譲歩」の見返りとして、本件和解契約書上は一万四〇〇〇円を原告が支払うとあるが、これは当時販売石数で年間一万石以上にも達していた(現在の販売高で換算すると、年間一〇数億円)商標の使用や処分の制限、本高田商店が既に申請していた商標登録の取下げ、数百店にも及ぶ取扱店の看板等の撤去費用と照らしても全く微々たるもので、対価としての和解金の名にも値しない(それまでの裁判費用だけで、金一〇万円を要したとのことである。)。

また、当時、原告は、「金盃」や「金牌」という標章を全く使用しておらず、その使用の必要性も認めていなかったはずであるから、その使用や出願をしないことは、何ら譲歩にはあたらない。

そして、このような不平等なものでありながら、その期限も定められておらず、その不当さは一層明らかである。

(4) それだけでなく、本件和解契約証の金員支払条項が、本件訴訟上の和解の和解調書に記載されていないことも、高田に無断で同書が作成されたことを物語るものである。

なぜなら、本件和解契約が全く任意に成立して瑕疵が存しないのなら、堂々と和解金の支払義務を書けば良く、履行の確保という点でもむしろそれが通例であるのに、それを記載しないという約束をわざわざ本件和解契約証に明文化しておく((5)項)というのは、金銭の授受を秘密にする、すなわち裏金として代理人と称する者が取得する意思であったろうと推察されるからである。

右の点は、金銭の授受の日と本件訴訟上の和解期日とが同日の昭和四年六月二二日であり、金銭授受の領収証について高田の名が記載されているのに、同人が大事な本件訴訟上の和解期日には出頭していないことからも裏付けられる。

(5) 原告の別紙商標権目録(5)の商標は、高田が商標権を有していた商標と類似するものであるが、その商標登録出願は、高田が死亡した昭和一七年七月三一日から、わずか二週間後の同年八月一五日になされており、これは正に高田の死ぬのを待って出願がなされたとしかいいようがない。

それほど原告は高田を恐れていたということであり、それはとりもなおさず、本件各和解が高田に無断で、同人を排除してなされたことの証左である。

もし、高田が本件各和解に関与していたのなら、原告が別紙商標権目録(5)の商標の出願を高田の死亡まで差し控える理由は全くないし、むしろ端的に本件各和解の中で、原告の右商標の出願を許容する条項を入れれば足りるはずである。

(6) 以上のとおりであるから、本件各和解は無効のものである。

(二) 本件各和解の効力の被告への不承継

仮に、本件各和解が原告と高田との間で有効に成立したものであったとしても、それは被告標章(二)について高田が有した商標権に付着した物権的な負担ではないし、被告は事業の発展等を企図して法人化を行ったものであり、本件各和解の効力を逃れる目的で法人化したものではないから、当事者(原告と高田)以外の第三者で、高田やその包括承継人とは法人格を全く異にする被告にその効力が及ぶいわれは一切ない。個人企業が法人成りした場合に、両者が別個の法主体であって、従前の債権債務関係が当然に引き継がれないことは確定した法理論である。

3  争点3(被告の各行為は、不正競争行為に当たるか)について

(原告の主張)

(一) 原告の商品表示とその周知性

(1) 原告は、創業以来三三八年の歴史を有する、わが国清酒業界の伝統的メーカーの一つであり、原告が商標権を有する商標「菊正宗」は、明治四三年五月一二日登録第四一〇〇八号として登録され(当初登録明治二四年八月一四日)、以来、原告は、「菊正宗」を要部とする三〇件以上の原告商標(以下「原告表示」ともいう。)についての商標権を有し、原告は、右原告商標を用いて清酒の製造及び販売を行なってきた。

特に、右第四一〇〇八号として登録された商標「菊正宗」は、「菊正宗」と「旭菊正宗」との商標の類否判断が争われた特許局昭和六年抗告審第六七二号事件についての昭和八年三月三〇日付け審決において、「極めて著名である」ことが認められ、さらに、登録第一九六四九七〇号として登録された商標「菊正宗」は、第三〇類、第三一類、第三三類、第二九類、その他において防護標章登録を受けており、特許庁における審査によっても著名性は認定されているのである。

(2) 平成八年度のわが国において販売された清酒の銘柄別の出荷状況においては、原告販売にかかる「菊正宗」を表した商品の出荷量は、約四万〇二二七キロリットルに及び、「月桂冠」「白鶴」「大関」「松竹梅」「日本盛」に次いで全国六位となっている。

(3) したがって、「菊正宗」を要部とする原告表示が、わが国において原告の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されてきたことは明らかであるのみならず、原告表示は、不正競争防止法二条一項二号に規定する「著名な商品等表示」に該当するものであることも明らかである。

(二) 原告表示と被告表示との類似性

被告は、被告商品の販売等につき、被告標章を表示し、また、「金盃菊正宗」及び「金盃菊<正宗>」という表示をして清酒の製造及び販売をしようとしている(以下、右被告標章と右各表示とをあわせて「被告表示」という)。

原告表示と被告表示とは、外観、称呼及び観念のすべてにおいて類似している。

(三) 原告表示と被告表示との混同のおそれ及び原告の営業上の利益が侵害されるおそれ

右のとおりの原告表示の全国的著名性にかんがみれば、被告商品に用いられた被告表示が、原告表示と著しく類似し、取引者、需要者をして直ちに原告の業務に係る商品であるか、少なくとも原告の業務と何らかの関係があるものと、その出所について誤認せしめ、原告の営業上の利益を害するおそれがあることは明らかである。

(四) 被告の故意

原告は、平成九年一一月一日到達の通知書をもって、被告に対し、被告表示は原告表示に対する不正競争行為であるので直ちに中止するよう警告したが、被告は、一向に右警告に応じず、被告表示を継続しているから、被告には故意がある。

(五) よって、原告は、被告に対し、不正競争防止法二条一項一号、二号、三条一項、二項に基づき、請求の趣旨のとおりの判決を求める。

(被告の主張)

不正競争防止法における表示の類似性の判断も、取引の実情の下において、取引者・需要者が、両者の外観、称呼、観念に基づく印象、記憶、連想等から、両者を全体的に類似するものと受け取るおそれがあるか否かを基準として判断されるが、前記被告主張のような事情の下では、被告標章は原告商標と類似するものではなく、また、被告は清酒の正統の復興という意味を込めて被告の表示を用いたものであり、被告の被告標章使用行為は不正競争行為に該当しない。

4  争点4(差止の必要性等)について

(被告の主張)

(一) 被告標章(三)の使用差止の必要性の不存在

被告は、平成一〇年四月末日以降は、被告標章(三)を用いた商品の製造出荷を行っておらず(現在、在庫もない。)、今後も製造、出荷の予定はない。したがって、原告の被告に対する被告標章(三)についての差止請求は理由がない。

(二) 原告の被告に対する被告標章(二)の差止請求の権利の濫用

原告が、別紙商標権目録(5)の商標の使用を三〇年以上も前(昭和四一年)に止めたのに(その意味で本件各和解の目的も既に達している。)、今になって被告が商標権を有する被告標章(二)の使用禁止をいうことは、権利の濫用というべきである。

第三  判断

一  争点1(被告の各行為は原告商標権の侵害行為に当たるか)について

1  商標の類否は、同一または類似の商品に使用された商標が取引者及び一般需要者に右商品の出所の誤認混同をさせるおそれのあるものかどうかによって決せられるものであるから、その商標の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきであり、かつ、その商品の取引の実情を明らかにし得る限り、その具体的な取引状況に基づいて判断すべきものである(最高裁昭和三九年(行ツ)第一一〇号同四三年二月二七日第三小法廷判決・民集二二巻二号三九九頁、同平成六年(オ)第一一〇二号同九年三月一一日第三小法廷判決・裁判所時報第一一九一号六頁参照)。したがって、右類否判断にあたっては、その対象となる各商標の著名性も当然考慮されなければならない。

2  そこで、右の観点から、被告文字標章と原告商標のうちの代表的な商標である原告商標(14)との類比について以下検討する。

(一) 原告商標(14)について

(1) 称呼

原告商標権(14)は、別紙商標権目録(14)記載のとおり「菊正宗」の三文字を縦書きした標章であって、「キクマサムネ」の称呼を生じるものである。

(2) 観念(著名性)

<1> 証拠によれば、次の事実が認められる。

(ア) 原告は、江戸期から清酒の製造、販売業を営んでいた嘉納家の本家(「本嘉納」と称されていた。)の営業を法人化する形で設立された会社であるところ、本嘉納は、その製造、販売に係る清酒に「正宗」の荷印を付けていたが、明治一七年の商標条例(太政官布告)の公布により、酒名を「菊正宗」とし、以来これが原告に引き継がれ、各種の登録商標にアレンジする形で使用されてきた(乙三、弁論の全趣旨)。

(イ) 大正一四年一〇月二九日、清酒を指定商品とする、細い二重線で「旭菊」の文字を現し、その上に「正宗」の文字を重合した商標が登録(登録番号一七五一〇〇号)された。原告(当時の商号は「株式会社本嘉納商店」)は、右登録に対し、右登録商標は、原告の先願登録に係る、清酒を指定商品とする、「菊正宗」の文字よりなる商標(明治四三年五月一二日登録・登録番号四一〇〇八号)及び菊枝の図形に「正宗」の文字を配した商標(明治四四年一〇月二四日登録・登録番号四八六四四号)と類似するものであるとして、右「旭菊正宗」の商標登録を無効とする審決を特許局に請求したところ(特許局昭和五年第四一六号商標登録無効審判事件)、その抗告審(昭和六年抗告審判第六七二号)は、昭和八年三月三〇日、右登録商標は右原告商標と観念、称呼において類似するうえ、右原告商標は右登録商標の出願前より既に商品清酒に関する原告の商標として極めて著名なことは顕著な事実であることから、右登録商標を商品清酒に使用する場合にはそれがあたかも「菊正宗」の一種で原告の製造販売に係るもののように商品の出所の混同を生じさせるおそれがあると認め、原告の右請求を認容した(甲八)。

(ウ) 日刊経済通信社の調査による全国の上位清酒メーカーの銘柄酒の出荷状況は、原告の「菊正宗」は、平成七年度は、上位から<1> 「月桂冠」、<2> 「白鶴」、<3> 「大関」、<4> 「松竹梅」、<5> 「日本盛」、<6> 「黄桜」に次いで第七位の出荷量(三万九七〇四キロリットル)であり、平成八年度は、右<1>から<5>の上位五銘柄に次ぐ第六位の出荷量(四万〇二二七キロリットル)であった。

これに対して、被告の「金盃」は、平成八年度は、第五五位(三一四八キロリットル)であった(甲九。なお、被告は、平成七年一月一七日発生した阪神淡路大震災の被害を受け、製造量が減少していたが〔甲九、弁論の全趣旨〕、右震災前の「金盃」の製造量については証拠上不明である。)。

(エ) 原告は、原告商標権(14)について、指定商品以外の化学薬品等二四類の商品に関して防護標章登録(商標法六四条・商標が周知著名なものであることを登録要件とするもの)を受けている(最初の出願昭和六三年六月二九日・最後の登録平成九年九月一二日、甲一一)。

<2> 右認定事実によれば、「菊正宗」は、相当古くから、原告が製造販売する商品の標章として著名となっていて、取引者及び一般需要者の間で広く認識され、また、原告の製造販売する「菊正宗」の標章を付した清酒商品は、一般需要者によって「キクマサムネ」と称呼されていたものと推認される。

したがって、原告商標(14)は、全体が不可分一体のものとして、「キクマサムネ」の称呼を生じ、原告の製造販売に係る原告商品を観念させるものとなっていると解するのが相当である。

(二) 被告文字標章(「金盃菊正宗」)について

(1) 被告文字標章の構成中の「金盃」の部分は、「金製または金メッキの盃」の意味で普通に用いられる語である。

被告は、「金盃」が昔中国で皇帝から賜った盃を意味することは広く書物で喧伝されている旨主張するが、被告が指摘する乙三によっても右「金盃」が右被告主張のような意味で広く書物で喧伝されているとまで認められないし、「金盃」について被告主張のような意味で一般に広く認識されていると認めることができるような証拠はない(株式会社岩波書店出版の「広辞苑」や株式会社三省堂出版の「大辞林」でも、「金盃」は「金製または金メッキの盃」の意味と説明されている。)。

したがって、被告文字標章の「金盃」なる文字部分は、特殊な字体のものではあるが、「金盃」の文字であると容易に読み取れるものであるから、取引者、需要者に特定的、限定的な印象を与える力を有するものではないというべきである。

(2) そして、「金盃菊正宗」(被告標章(一)、(三))が、原告の商品表示として著名性を獲得している「菊正宗」とは別の、被告の製造販売する商品の標章であると一般に広く認識されるに至っているとまで認めるに足りる証拠はない(被告が「金盃菊正宗」の文字からなる被告文字標章を使用した商品を製造販売するようになったのは平成九年一〇月ころ以降であったことは前述のとおりである。)。

(3) 被告は、被告文字標章のうち被告標章(一)を、被告商標(被告標章(二))とともに配して使用している(被告商品(一)、(二)、(三))。しかし、被告商標(被告標章(二))は、本件訴訟上の和解成立(昭和四年)以後平成九年一〇月ころまで、長い間使用されずにいたものであり、これが著名なものとなっていたと認めるに足りる証拠はない。

他方、原告は、被告商標(金盃と菊枝に「正宗」の文字を重合配置したもの)と類似する、菊枝に「正宗」の文字を重合配置した登録商標(原告商標(5))を有している。

したがって、右被告の被告商標(一)の使用態様に照らしても、被告商標(一)が、「金盃菊正宗」ないし「キンパイキクマサムネ」として自他識別力を有するとは認め難い。

(4) そうすると、被告文字標章が原告商標(14)の指定商品である清酒に使用された場合には、著名な原告商標と同じ文字構成の「菊正宗」の部分が取引者、需要者に対して商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるから、被告文字標章の要部は「菊正宗」であり、それは「キクマサムネ」の称呼を生じるというべきである。

(三) 右によれば、原告商標(14)と被告文字標章(その要部)とは、外観(文字構成)において類似し、称呼において同一であり、被告文字標章は原告商標(14)のに類似するものと認められる。

(四) 「正宗」が清酒の普通名称となっており、その部分に自他識別力はないことは被告主張のとおりであるが、「菊正宗」が原告商品の標章として著名性を獲得し、「菊正宗」が自他識別力を有しているものと認められるのであるから、「正宗」が清酒の普通名称となっていることを理由として、被告文字標章が原告商標(14)と類似しないとする被告の主張は採用できない。

また、酒類の流通ルートやカップ酒の自動販売機による販売方法が被告主張のとおりであるとしても、各社製造の酒類商品が、大手スーパー、百貨店等の量販店の酒類販売コーナーや一般酒類小売店の店頭において広く販売されていることは周知のところであり、「菊正宗」が原告の商品の標章として著名なものであるのに対し、「金盃」あるいは「金盃菊正宗」が被告の商品を表示する標章として著名性を獲得しているとは認められないことを合わせ考慮すれば、被告文字標章が使用された商品は、少なくとも一般需用者には、原告の製造販売に係る商品ではないかとの誤認混同を生ずるおそれが多分にあるものと認められる。

更に、被告は、朝日新聞に、被告標章(一)を使用した「金盃菊正宗」を被告の商品であることを明確に表示して広告を掲載し、また、被告は、ウエスティンホテルで開催された一般需用者向けの「灘の酒新春味めぐり」に被告標章(一)を有する被告商品(一)、(二)を出品し、そこには原告の「菊正宗」も出品されたが、右いずれについても、誰からも被告の商品が原告の商品と誤認混同のおそれがある旨の苦情が寄せられたことはない旨主張し、なるほど、被告が、平成九年一〇月二三日及び同月二九日の二回、朝日新聞に、被告標章(一)とその下に被告標章(二)を配した標章及び被告商品(一)、(二)の写真を掲載して、これが被告の商品であることを明示して広告し(甲四の一・二)、また、ウエスティンホテルで開催された「灘の酒新春味めぐり」に被告商品(一)、(二)を出品したこと(乙七、弁論の全趣旨)が認められるところ、仮に、右被告主張のとおり右広告、出品につき苦情が出されなかったとしても(もっとも、原告が被告の被告標章の使用に異議を述べていることは明らかである。)、そのことによって被告文字標章の原告商標(14)との類似性が否定されるものではないというべきである。

したがって、被告文字標章は原告商標と類似しない旨の被告の主張は採用できない。

3  以上によれば、被告文字標章を使用する被告の各行為は、原告商標権(14)を侵害するものと認められる。

二  争点2(本件和解契約及び本件訴訟上の和解の効力は被告に及ぶか)について

1  証拠によれば、次の事実が認められる。

(一) 原告(「株式会社本嘉納商店」の商号当時)と高田(「本高田商店」)との間には、大正時代から、商標の使用につき、次の争いを含めて紛争が続いていた(甲一八、一九、乙一七、弁論の全趣旨)。

(1) 高田は、前記のとおり、大正五年一二月二四日被告商標の登録(第八六〇二六号・明治三一年九月二一日第一一四五四号をもって登録を受けた商標の更新登録)を受けたところ、その後、その連合商標として、「金盃菊正宗」の文字よりなる商標(第一二九六〇号)、「菊金盃」の文字よりなる商標(第一二四五六二号)、菊枝と盃との図形に「正宗」の文字を結合し、その下に「KINPAIKIKUMASAMUNE」及び「「金盃キクマサムネ」の文字を記し、附記的図形及び文字を記した商標(第一二四五六四号)等の九件の商標の登録を受けた。原告は、右被告の各商標は、それより先に出願登録されていた「菊正宗」と認識される原告の商標(第四八六四四号)に類似するものであり、右高田の各商標の登録は無効である旨主張して、特許局に対して右高田の商標の無効審判を請求した。これに対して、特許局は、大正一五年四月一日、右原告の請求を認めて、右連合商標として登録された被告の商標を無効とする審決をした。高田は、右審決につき大審院に上告したが、大審院は、大正一五年一一月一六日、高田の主張を認めず、上告棄却の判決をした。

<2> 高田は、大正一一年三月一〇日、清酒を指定商品として、「金盃菊正宗」の文字を横記して成る商標の出願をし、これにつき同年一一月一五日登録(第一四七六五三号)されたところ、原告は、右高田の商標は、原告の先願登録(明治四三年三月一四日出願、同年五月一二日登録・第四一〇〇八号)に係る、清酒を指定商品とする、「菊正宗」の文字より成る商標に類似するものである旨主張し、特許局に右被告の商標登録無効審判の請求をした。これに対して、特許局は、昭和二年一月一四日、右原告の請求を認める審決をしたところ、高田は右審決の破棄を求めて大審院に上告したが、大審院は、同年五月一六日、右被告の商標の「金盃菊正宗」と原告の先願登録に係る「菊正宗」とは観念上類似の商標である旨判示して、高田の上告を棄却する判決を言渡した。

(二) その後も原告・高田間の商標を巡る紛争は続いたが、前記のとおり、昭和四年六月一五日付けで清瀬一郎及び藤江政太郎の両名を立会人として本件和解契約証が作成され、本件訴訟上の和解がなされたところ、右本件和解契約証作成の立会人の清瀬一郎は本件訴訟上の和解をした原告の訴訟代理人であり、右藤江政太郎は右本件訴訟上の和解をした被告の訴訟代理人であった者である(甲一二、一四)。

(三) 高田は、昭和一〇年四月二〇日(被告設立の日)付けで、同人の本高田商店の営業とともに、当時高田が有していた二〇件の商標権を被告(株式会社本高田商店)に譲渡したが、その中に被告商標権も含まれていた(乙一〇、一七)。

2  本件和解契約及び本件訴訟上の和解の効力について

被告は、本件和解契約は、高田善次郎が高田の代理人、嘉納治朗が被告の取締役として締結したというものであるが、当時、高田は脳溢血で倒れて正常な判断を下せる状態にはなかったので、高田善次郎には代理権はなく、他方、原告側の嘉納治朗は平取締役で原告を代表する権限はなかったから、本件和解契約は無効である旨主張する。

しかし、本件和解契約証は清瀬一郎及び藤江政太郎の両名を立会人として作成されているところ、右の両名はそれぞれ本件訴訟上の和解に係る訴訟事件の原告と高田の各代理人であった者であり、その両名が訴訟代理人として関与して本件訴訟上の和解(その内容は本件和解契約に基づくものである。)がなされているのであり、右のような立場にある藤江政太郎が高田の意思を確認せず、また、清瀬一郎において嘉納治朗が原告を代理する権限を有することを確認しないで、本件和解契約証の作成に立ち会い、本件訴訟上の和解をしたとは到底考え難いことというべきである(右訴訟上の和解裁判所が右両名に訴訟代理権があるものと認めて本件訴訟上の和解成立の手続をとったことは疑いない。)。

したがって、右本件和解契約証の記載の内容、本件訴訟上の和解が成立している事実等に照らせば、本件和解契約及び本件訴訟上の和解は、高田及び原告の代表者の意思に基づき、同人らから代理権の授与を受けた者によってなされたもので、有効に成立したものと認めるのが相当である。

被告の右主張は採用できない。

3  本件和解契約ないし本件訴訟上の和解の被告に対する効力について

(一) 被告は、被告商標権を有している。商標権は、指定商品について当該登録商標を独占的に使用することができることを内容とするものであるから、被告が被告標章(二)を自己の有する被告商標として使用する場合には、その被告の使用に対しては原告商標権の効力が及ぼないことはいうまでもない。

(二) しかし、訴訟上の和解は、それが実体上有効である限り、既判力を有すると解され(大審院昭和一〇年九月三日判決・民集一四巻一八八六頁、最高裁判所昭和三一年一〇月三一日決定・民集一〇巻一〇号一三五五頁、同昭和三一年三月三〇日民集一〇巻三号二四二頁参照)、したがって、その和解の効力は当該和解の対象となった権利関係の承継人に対しても及ぶと解されるから(民事訴訟法一一五条〔旧民事訴訟法二〇一条〕)、被告商標権に係る商標権を高田から譲渡を受けた被告には、右商標権についての本件和解契約の約定の効力が及ぶものというべきである。

のみならず、高田は、本件和解契約及び本件訴訟上の和解の成立後、被告設立の日付けで、同人が有していた被告商標権を含む商標権を個人営業の本高田商店の営業とともに被告に譲渡したことは前記認定のとおりであるところ、右譲渡営業(譲渡財産)の中に右本高田商店の債務を含まないものとしたことを窺わせるような事情も認められないから、右営業譲渡においては、本高田商店の営業に係る債務を含む全財産が譲渡され、被告は高田から被告商標権についての本件和解契約上及び本件訴訟上の和解上の債務も承継したものと認められる(被告が高田から右商標権の譲渡を受けた後も前記のとおり長く被告商標を使用してこなかったことも、右高田の本件和解契約等に基づく債務の被告への承継の事実を推認させるものといえる。)。

そうであれば、被告は、原告に対し、本件訴訟上の和解ないし本件和解契約に基づく被告商標を使用してはならない債務を負っているものというべきである。

三  争点4(差止の必要性等)について

1  被告標章(三)の使用差止の必要性について

被告は、平成一〇年四月末以降は被告標章(三)を用いた商品の製造出荷はしておらず、今後もその予定はない旨主張する。

しかしながら、被告が被告商標(三)を使用して被告商品(四)を販売していた事実のあることは前記認定のとおりである上、被告は本件訴訟において被告商標(三)の使用が原告商標権を侵害することを争っているのであり、この事実に照らせば、被告が被告商標(三)を使用した清酒商品を製造販売するおそれは現在もあり、原告において被告に対し、被告商標(三)の使用の差止を請求する必要性はあるものと認められる。

2  原告の被告に対する被告商標(二)の使用差止請求の権利の濫用について

被告は、原告の被告商標(二)の使用差止請求は権利の濫用である旨主張する。

しかしながら、本件各和解の内容に照らせば、原告においては、被告商標(二)は「菊正宗」の称呼を生じ、著名な原告表示と誤認混同されるおそれがあるものと判断して本件各和解をしたものであって、原告が別紙商標目録(5)の商標権を有していることだけを理由として本件各和解をしたものではなかったことが窺えるから、仮に原告が被告主張のとおり別紙商標目録(5)の商標を長期間使用していなかった事実があるとしても、原告の本件各和解に基づく被告商標(二)の使用差止請求が信義則に違反するとはいえない。また、被告は、本件訴訟上の和解後平成九年一〇月ころまで被告商標(二)を使用していなかったのであるから、その間原告が被告に対して被告商標(二)の使用の禁止を要求しなかったとしても、それを非難することはできない。

そして、他に原告の被告商標(二)についての使用差止請求が権利の濫用に当たるものと認めるべき事情は認められないから、右被告の主張は採用できない。

3  「菊正宗」、「金盃菊<正宗>」の各表示の使用差止請求について

原告は、被告商標の使用の差止のほかに、「菊正宗」という文字の表示(「金盃菊正宗」、「金盃菊<正宗>」等の表示を含む。)の使用の差止を請求する(請求の趣旨一項)。

そして、証拠(甲四の一・二、七、一六)によれば、被告は、被告商品の新聞広告や宣伝用パンフレット等に「「金盃菊正宗」という一連の文字表示をして被告商品の宣伝、広告をし、また、被告の得意先に対する被告商品についての案内書面に「金盃菊<正宗>」と記載してこれを右得意先に頒布したことが認められる。

被告の右表示の使用は、被告商品についての商標としての使用に当たるものといえる。

しかし、被告が、被告商品について、単なる「菊正宗」の文字の表示

(「金盃」あるいは「金盃菊」の文字表示の付かないもの・以下同じ)を使用して宣伝、広告したことを認めるべき証拠はなく、このことに、「菊正宗」が原告の商品の表示として著名なものであることや、被告も歴史の古い清酒製造会社であることを合わせ考慮すれば、今後被告が被告商品について単なる「菊正宗」という文字の表示を使用することは考え難く、被告がそれを使用するおそれがあることも認められないといわざるを得ない。

また、原告が使用している「金盃菊<正宗>」の表示は、「金盃菊」と「正宗」とを区分して表示していることが外観上分かるものであり、「正宗」が清酒の普通名称となっていることを合わせ考慮すれば、右の表示は、「キンパイキクマサムネ」あるいは「キクマサムネ」の称呼は生じないというべきであり、観念、外観の類似性も認め難いから、原告商標と類似するものとは認められない。

したがって、原告の右文字表示の使用差止請求のうち、「菊正宗」の文字表示及び「金盃菊<正宗>」の文字表示の使用差止請求は理由がないというべきである(「金盃菊正宗」の文字表示〔全体が不可分一連のものとして表示されたもの〕の使用差止請求については理由がある。)。

4  被告商品等の廃棄請求について

原告は、被告商品並びに被告商品の容器、包装、宣伝用カタログ及び広告用パンフレットの廃棄請求をするところ、原告は被告に対し、原告商標権(14)の商標権に基づいて右被告商品の容器等から被告文字標章(被告標章(一)及び(三)の各標章)の、本件各和解の効力に基づき被告商品(一)、(二)、(三)の容器等から被告標章(二)の各抹消をそれぞれ求めることができるものと解されるが(被告は、右被告商品を製造、販売しているので、右包装等にも右各被告標章を使用しているものと推認される。)、被告商品や容器等自体の廃棄処分まで認める必要はないというべきである(被告商品の容器に添付されたラベルの取り剥がし、右ラベル及び容器等の右各被告標章記載部分の塗り潰し、抹消等で足りるといえる。)。

四  よって、原告の請求は、主文第一、二項掲記の限度で理由があるから認容し、その余は理由がないから棄却し、訴訟費用の負担につき民事訴訟法六一条、六四条ただし書きを適用して、なお、仮執行宣言は相当でないからこれを付さないこととし、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 竹中省吾 裁判官 永田眞理 裁判官 鳥飼晃嗣)

(別紙)商標権目録

(1) 登録番号 第九五七七六号

出願日 大正七年六月一四日

出願番号 大正七-八〇五一四

登録日 大正七年七月二六日

指定商品 第三八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(2) 登録番号 第九五七七七号

出願日 大正七年六月一四日

登録日 大正七年七月二六日

指定商品 第三八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(3) 登録番号 第一六一九五九号

回復番号 第三五三五号

出願日 大正一二年三月一二日

公告日 大正一二年七月三日

公告番号 大正一二-一一七一九

登録日 大正一三年七月一一日

指定商品 第三八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(4) 登録番号 第二八九七一九号

出願日 昭和一〇年三月二七日

出願番号 昭和一〇-四四六二

公告日 昭和一二年一月二一日

公告番号 昭和一二-五三〇

登録日 昭和一二年五月六日

指定商品 第三八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(5) 登録番号 第三六四六六七号

出願日 昭和一七年八月一五日

出願番号 昭和一七-六二一七

登録日 昭和二一年四月一九日

指定商品 第三八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(6) 登録番号 第七四二四八八号

出願日 昭和四一年三月一一日

出願番号 昭和四一-一三一五五

公告日 昭和四一年一二月五日

公告番号 昭和四一-三七三二五

登録日 昭和四二年五月一七日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(7) 登録番号 第一〇〇七五七八号

出願日 昭和四二年一一月一四日

出願番号 昭和四二-七一三六五

公告日 昭和四六年九月六日

公告番号 昭和四六-四六五一五

登録日 昭和四八年四月三日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(8) 登録番号 第一〇七四九九〇号

出願日 昭和四二年一二月八日

出願番号 昭和四二-七六四九七

公告日 昭和四八年三月六日

公告番号 昭和四八-一四〇〇三

登録日 昭和四九年七月四日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(9) 登録番号 第一一六九七八九号

出願日 昭和四五年一〇月一日

出願番号 昭和四五-一〇四九四〇

公告日 昭和四八年一一月一三日

公告番号 昭和四八-五八〇一二

登録日 昭和五〇年一一月六日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(10) 登録番号 第一一六九七九一号

出願日 昭和四六年一〇月一三日

出願番号 昭和四六-一一一八八二

公告日 昭和四八年一二月一四日

公告番号 昭和四八-六五五一五

登録日 昭和五〇年一一月六日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(11) 登録番号 第一四五八五二七号

出願日 昭和五二年二月二一日

出願番号 昭和五二-一〇九一一

公告日 昭和五五年二月二六日

公告番号 昭和五五-六一〇七

登録日 昭和五六年三月三一日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(12) 登録番号 第一四五八五二九号

出願日 昭和五二年二月二一日

出願番号 昭和五二-一〇九一三

公告日 昭和五五年二月二六日

公告番号 昭和五五-六一〇九

登録日 昭和五六年三月三一日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(13) 登録番号 第一四九三〇六七号

出願日 昭和五三年一〇月二日

出願番号 昭和五三-七二五七一

公告日 昭和五六年二月一七日

公告番号 昭和五六-六九七八

登録日 昭和五六年一二月二五日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(14) 登録番号 第一九六四九七〇号

出願日 昭和五九年二月二四日

出願番号 昭和五九-一六〇四七

公告日 昭和六一年一〇月三一日

公告番号 昭和六一-八二〇〇五

登録日 昭和六二年六月一六日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(15) 登録番号 第一九六四九七一号

出願日 昭和五九年五月一一日

出願番号 昭和五九-四七三八一

公告日 昭和六一年一〇月三一日

公告番号 昭和六一-八二〇一二

登録日 昭和六二年六月一六日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(16) 登録番号 第二一一一七〇二号

出願日 昭和六一年二月五日

出願番号 昭和六一-一〇〇八五

公告日 昭和六三年六月二九日

公告番号 昭和六三-四七〇三六

登録日 平成元年二月二一日

指定商品 第二八類 生清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(17) 登録番号 第二一八九三九八号

出願日 昭和六二年三月二〇日

出願番号 昭和六二-三〇〇〇三

公告日 平成元年四月一九日

公告番号 平成元年-二六五四七

登録日 平成元年一一月二八日

指定商品 第二八類 生清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(18) 登録番号 第二二〇九四七五号

出願日 昭和六〇年二月八日

出願番号 昭和六〇-一〇四七七

公告日 平成元年七月一一日

公告番号 平成元年-四五五〇六

登録日 平成二年二月二三日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(19) 登録番号 第二二〇九四七六号

出願日 昭和六一年八月一一日

出願番号 昭和六一-八三九九四

公告日 平成元年七月一一日

公告番号 平成元年-四五五一一

登録日 平成二年二月二三日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(20) 登録番号 第二二七五〇二四号

出願日 昭和六三年一月二七日

出願番号 昭和六三-六六九四

公告日 平成二年一月一二日

公告番号 平成二年-二一一二

登録日 平成二年一〇月三一日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(21) 登録番号 第二四九七六五一号

出願日 平成元年三月一〇日

出願番号 平成元年-二六三九一

公告日 平成四年五月一四日

公告番号 平成四年-五二〇〇五

登録日 平成五年一月二九日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(22) 登録番号 第二四九七六五二号

出願日 平成元年三月二四日

出願番号 平成元年-三二三二七

公告日 平成四年五月一四日

公告番号 平成四年-五二〇〇八

登録日 平成五年一月二九日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(23) 登録番号 第二四九七六五三号

出願日 平成元年八月一一日

出願番号 平成元年-九一三三二

公告日 平成四年五月一四日

公告番号 平成四年-五二〇一五

登録日 平成五年一月二九日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(24) 登録番号 第二五一九四三三号

出願日 平成元年三月一〇日

出願番号 平成元年-二六三八四

公告日 平成三年四月九日

公告番号 平成三年-二八五五八

登録日 平成五年三月三一日

指定商品 第二八類 山田錦を原料米とした清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(25) 登録番号 第二五二四六四一号

出願日 平成二年八月一日

出願番号 平成二年-八七六八七

公告日 平成四年七月一六日

公告番号 平成四年-八二〇一九

登録日 平成五年四月二八日

指定商品 第二八類 酒類(薬用酒を除く)

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(26) 登録番号 第二五二四六四二号

出願日 平成二年八月一日

出願番号 平成二年-八七六八八

公告日 平成四年七月一六日

公告番号 平成四年-八二〇二〇

登録日 平成五年四月二八日

指定商品 第二八類 酒類(薬用酒を除く)

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(27) 登録番号 第二六二二〇四八号

出願日 平成元年一二月一〇日

出願番号 平成元年-二六八九

公告日 平成四年八月二六日

公告番号 平成四年-一〇〇〇〇一

登録日 平成六年二月二八日

指定商品 第二八類 本醸造酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(28) 登録番号 第二六二二〇四九号

出願日 平成元年三月一〇日

出願番号 平成元年-二六三九〇

公告日 平成四年八月二六日

公告番号 平成四年-一〇〇〇〇二

登録日 平成六年二月二八日

指定商品 第二八類 本醸造酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(29) 登録番号 第二六三六二五三号

出願日 平成二年九月七日

出願番号 平成二年-一〇一一〇六

公告日 平成四年九月二一日

公告番号 平成四年-一一〇一三九

登録日 平成六年三月三一日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(30) 登録番号 第二六三六二五四号

出願日 平成二年九月二一日

出願番号 平成二年-一〇六四〇六

公告日 平成四年九月二一日

公告番号 平成四年-一一〇一四〇

登録日 平成六年三月三一日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(31) 登録番号 第二七一九七〇四号

出願日 平成二年一〇月一日

出願番号 平成二年-一〇九七九六

公告日 平成四年九月二一日

公告番号 平成四年-一一〇一四一

登録日 平成九年二月二四日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(32) 登録番号 第二七一九七〇五号

出願日 平成二年一〇月一一日

出願番号 平成二年-一〇九七九七

公告日 平成四年九月二一日

公告番号 平成四年一一〇一四二

登録日 平成九年二月二四日

指定商品 第二八類 本醸造樽酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(33) 登録番号 第二七二一七〇五号

出願日 平成二年一〇月一日

出願番号 平成二年-一〇九七九八

公告日 平成四年九月二一日

公告番号 平成四年-一一〇四三

登録日 平成九年五月二三日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(34) 登録番号 第四〇一四九九五号

出願日 平成七年一月一三日

出願番号 平成七年-一八九六

登録日 平成九年六月二〇日

指定商品 第三三類 日本酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(35) 登録番号 第四〇五五八〇〇号

出願日 平成二年一二月五日

出願番号 平成二年-一三五二九九

登録日 平成九年九月一二日

指定商品 第二八類 梅酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(36) 登録番号 第四〇五五八〇一号

出願日 平成三年一月七日

出願番号 平成三年-二五

登録日 平成九年九月一二日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(37) 登録番号 第四〇五五八〇二号

出願日 平成三年六月五日

出願番号 平成三年-五七四四五

登録日 平成九年九月一二日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

(38) 登録番号 第四〇五五八〇三号

出願日 平成三年六月五日

出願番号 平成三年-五七四四六

登録日 平成九年九月一二日

指定商品 第二八類 清酒

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

登録商標第九五七七六號

商標登録 大正七年七月二十六日

願書番號 昭和十二年第一八五三八號

更新出願 昭和十二年八月七日

更新登録 昭和十二年十一月十一日

<省略>

指定商品 舊第三十八類 清酒

兵庫縣武庫郡御影町御影字濱東一三二番地

商標権者 株式会社本嘉納商店

東京市麹町區紀尾井町三番地

(1)代理人 辮理士 清瀬一郎

外三名

登録商標第九五七七七號

商標登録 大正七年七月二十六日

願書番號 昭和十二年第一八五三八號

更新出願 昭和十二年八月七日

更新登録 昭和十二年十一月十一日

<省略>

指定商品 舊三十八類 清酒

兵庫縣武庫郡御影町御影字濱東一三二番地

商標権者 株式会社本嘉納商店

東京市麹町區紀尾井町三番地

(2)代理人 辮理士 清瀬一郎

外三名

商標公告第二七一九號 原書番號 第二六二四六二一號

出願 大正十二年三月十二日

公告 大正十二年七月三日

聯合商標登録番號

一九七一七、三三九六一、四一〇〇七

四一〇〇八、四八六四四、四八六四五

九二三四三、九五七七六、九五七七七

九七五一八、九七五一九、一三三六五二

一三三六五三、一三七九五七

聯合商標登録番號 二四六二三、二四六二四、二四六二五

<省略>

指定商品 第三十八類 清酒

兵庫縣武庫郡御影町御影字濱東七十六番地

出願人 株式会社本嘉納商店

大阪市東區北濱五丁目六十三番屋敷

代理人 辮理士 漫村三郎

外一名

昭和十二年 商標出願公告第五三〇號 願書番號 昭和十年第四四六二號

出願 昭和十年三月二十七日 公告 昭和十二年一月二十一日

聯合商標登録番號

一九七一七、四一〇〇七、四一〇〇八、四八六四四、四八六四五、九二三四三、九五七七六

九五七七七、一三三六五二、一三三六五三、一三七九五七、一六〇四六九、一六〇四七一

一六一九五九、一六七一四五、一六八〇七九、一六九五六三、一六九五六四、一六九五六五、一八九二九六

一八九二九七、二四五七九五、二五二〇六二、二五九七八九

<省略>

指定商品 第三十八類 清酒

兵庫縣兵庫郡御影町御影字濱東一三二番地

出願人 株式会社本嘉納商店

東京市麹町區紀尾井町三番地

代理人 辨理士 清瀬一郎

外二名

商標登録第三六四六六七號

願書番號 昭和十七年第六二一七號

出願 昭和十七年八月十五日

昭和十七年抗告審判第一六五三號

登録 昭和二一年四月一九日

聯合商標登録番號 一九七一七・三三九六一・四一〇〇七・四一〇〇八・四八六四四四・八六四五・六四二〇二・九二三四三・九五七七六・九五七七七・一三三六五二・一三三六五三・一三七九五七・一六〇四六九・一六〇四七〇・一六〇四七一・一六一九五九・一六七一四五・一六八〇七九・一六九五三・一六九五六・一八八六三七・一八九二九六・一八九二九七・二四五七九五・二五二〇六二・二五九七八九・二八九一七九・二九四二四・二九四二四六・三一三七五五・三一三七五六・三一三七五七・三一三七五八・三四〇〇一二・三四四四九一

着色限定

<省略>

指定商品 第三十八類

清酒

兵庫縣兵庫郡御影町御影字濱東一三二

商標権者 株式会社本嘉納商店

代理人 辨理士 清瀬一郎

外二名

第三十八類

商標出願公告 昭41-37325

公告昭 41.25.5

商願昭 41-13155

出願昭 41.3.11

連合商標 41007、41008、48644、48645、95776、95777

137957、160471、161959、245795、252062

259789、289719、294246、364667、541724

558699、558700、583575、583576、583577

591291、591292、591293、602499、610981

610982、610983、619574、619575、619576

619577、619578、619579、619580、619581

631189、631190

出願人 菊正宗酒造株式会社

神戸市東灘区御影町御影字浜東63

代表者 嘉納毅六

代理人 弁理士 吐山尚明

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 昭46-46515

公告昭 46.9.6

商願昭 42-71365

出願昭 41.11.14

連合商標 41007、41008、48644、48645、95776

95777、137957、160471、161959、245795

252062、259789、289719、294246、264667

541724、558699、558700、583575、583576

583577、591291、591292、591293、602499

610981、610982、610983、619574、619575

619576、619577、619578、619579、619580

619581、631189、631190、742488、768094

768095、768096、768097、768098、768099

768100、783325

連合商願 42-71364

出願人 菊正宗酒造株式会社

神戸市東灘区御影本町1の7の15

代理人 弁理士 吐山尚明

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 昭48-14003

公告昭 48.3.6

商願昭 42-76497

出願昭 42.12.8

連合商標 41007、41008、48644、48645、95776

95777、137957、160471、161959、245795

252062、259789、289719、294246、364667

541724、558699、558700、583575、583576

583577、591291、591292、591293、602499

610981、610982、610983、619574、619575

619576、619577、619578、619579、619580

619581、631189、631190、742488、768094

768095、768096、768097、768098、768099

768100、783325

連合商願 42-71364、71365

出願人 菊正宗酒造株式会社

神戸市東灘区御影町御影字浜東63

代理人 弁理士 吐山尚明

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 昭48-58012

公告昭 48.11.13

商願昭 45-104940

出願昭 41.10.1

連合商願 41007、41008、48644、48645、95776

95777、137957、160471、161959、245795

252062、259789、289719、294246、364667

541724、558699、558700、583575、583576

583577、591291、591292、591299、602499

610981、610982、610983、619574、619575

619576、619577、619578、619579、619580

619581、631189、631190、742488、768094

768095、768096、768097、768098、768099

768100、783325、407016、631188、742489

771696

連合商願 42-71364、71365、76497

43-23019、23020、23021、57361、60768

44-61371、61372

出願人 菊正宗酒造株式会社

神戸市東灘区御影本町1の7の15

代理人 弁理士 吐山尚明

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 昭48-65515

公告昭 48.12.14

商願昭 46-111882

出願昭 46.10.13

連合商標 41007、41008、48644、48645、95776

95777、137957、160471、161959、245795

252062、259789、289719、294246、364667

541724、558699、558700、583575、583576

583577、591291、591292、591293、602499

610981、610982、610983、619574、619575

619576、619577、619578、619579、619580

619581、631189、631190、742488、768094

768095、768096、768097、768098、768099

768100、783325

連合商願 42-71364、71365、76497

43-23019、23020、57361

44-61371、61372、45-104940

122641

出願人 菊正宗酒造株式会社

神戸市東灘区御影本町1の7の15

代理人 弁理士 吐山尚明

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 昭55-6107

公告昭 55.2.26

商願昭 52-10911

出願昭 52.2.21

連合商標 41007、41008、48644、48645、95776

95777、137957、160471、161959、245795

252062、259789、289719、294246、364667

541724、558699、558700、583575、583576

583577、591291、591292、591293、610983

619574、619575、619576、619577、619578

619579、619580、619581、631189、631190

742488、768094、768095、768096、768097

768098、768099、768100、783325

1007577、1007578、1074990、1074991

1074992、1074993、1169787、1169788

1169789、1169790、1169791

連合商願 47-123823、123824、123825、123826

52-10903、10904、10905、10906、10907

10908、10909、10910、10912、10913

10914

出願人 菊正宗酒造株式会社

神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 吐山尚明

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 昭55-6109

公告昭 55.2.26

商願昭 52-10913

出願昭 52.2.21

連合商標 41007、41008、48644、48645、95776

95777、137957、160471、161959、245795

252062、259789、289719、294246、364667

541724、558699、558700、583575、583576

583577、591291、591292、591293、610983

619574、619575、619576、619577、619576

619579、619580、619581、631189、631190

742488、768094、768095、768096、768097

768098、768099、768100、783325

1007577、1007578、1074990、1074991

連合商願 1074992、1074993、1169787、1169788

1169789、1169790、1169791

連合商願 47-123823、123824、123825、123826

52-10903、10904、10905、10906、10907

10908、10909、10910、10911、10912

10914

出願人 菊正宗酒造株式会社

神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 吐山尚

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 昭56-6978

公告昭 56(1981)2月17日

商願昭 52-72571

出願昭 53(1978)10月2日

連合商願 48645、95776、75777、137957、161959

252062、259789、289719、364667、558699

558700、583575、583576、583577、591291

591292、619577、610983、619574、619575

619576、619577、619578、619579、619580

619581、631189、631190、742488

1007577、1007578、1074990、1074991

1074992、1074993、1169787、1169788

1169789、1169790、1169791

連合商願 昭47-123823、123824、123825、123826

昭52-10903、10904、10905、10906

10907、10908、10909、10910、10911

10912、10913、10914

出願人 菊正宗酒造株式会社

神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 吐山尚明

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 昭61-82005

公告昭61(1986)10月31日

商願昭59-16047

出願昭59(1984)2月24日

連合商標 95776、95777、161959、364667、742488

1007578、1074990、1169787、1169788

1169789、1169790、1169791、1458519

1458520、1458521、1458522、1458528

1458524、1458525、1458526、1458527

1458528、1458529、1458530、1493067

1589907、1775132、1775133

出願人 菊正宗酒造株式会社

神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 尾原静夫

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 昭61-82012

公告昭61(1986)10月31日

商願昭59-47381

出願昭59(1984)5月11日

連合商標 95776、95777、161959、364667、742488

1007578、1074990、1169787、1169788

1169789、1169790、1169791、1458519

1458520、1458521、1458522、1458523

1458524、1458525、1458526、1458527

1458528、1458529、1458530、1493067

1589907、1775132、1775133

連合商願 昭59-16047

出願人 菊正宗酒造株式会社

神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 尾原静夫

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 昭63-47036

公告昭63(1988)6月29日

商願昭61-10085

出願昭61(1986)2月5日

連合商標 95776、95777、161959、364667、742488

1007578、1074990、1169788、1169789

1169790、1169791、1458519、1458520

1458521、1468522、1458523、1458524

1458525、1458526、1458527、1458528

1458529、1458530、1493067、1589907

1775132、1775133、1964970、1964971

連合商願 昭60-36936

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 山本秀策

審査官 栫生長

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 平1-26547

公告平1(1989)4月19日

商願昭62-30003

出願昭62(1987)3月20日

連合商標 95776、95777、161959、364667、742488

1007578、1074990、1158519、1169788

1169789、1169790、1169791、1458520

1458521、1468522、1458523、1458524

1458525、1458526、1458527、1458528

1458529、1458530、1493067、1589907

1775132、1775133、1964970、2036553

連合商願 昭61-10085

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 山本秀策

審査官 為谷博

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28生清酒

<省略>

商標出願公告 平1-45506

公告平1(1989)7月11日

商願昭60-10477

出願昭60(1986)2月8日

連合商標 95776、95777、161959、364667、742488

1007578、1074990、1169788、1169789

1169790、1169791、1458519、1458520

1458521、1458522、1458523、1458524

1458525、1458526、1458527、1458528

1458529、1458530、1493067、1589907

1775132、1775133、1964970、1964971

2101245

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 為谷博

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 平1-45511

公告平1(1989)7月11日

商願昭61-83994

出願昭61(1986)8月11日

連合商標 95776、95777、161959、364667、742488

1007578、1074990、1169788、1169789

1169790、1169791、1458519、1458520

1458521、1458522、1458523、1458524

1458525、1458526、1458527、1458528

1458529、1458530、1493067、1589907

1775132、1775133、1964970、1964971

2101245

連合商願 昭60-10477

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 為谷博

指定商品 28清酒

<省略>

商標出願公告 平2-2112

公告平2(1990)1月12日

商願昭63-6694

出願昭63(1988)1月27日

連合商標 95776、95777、364667、742488、1007578

1074990、1169788、1169789、1169790

1169791、1458519、1458520、1458521

1468522、1458523、1458524、1458525

1458526、1458527、1458528、1458529

1458530、1493067、1589907、1775132

1775133、1964970、1964971、2111702

連合商願 昭60-10477 昭61-83994

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 為谷博

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒 〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平4-52005

公告平4(1992)5月14日

商願平1-26391

出願平1(1989)3月10日

連合商標 95776、95777、161959、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1185265

1458519、1458520、1458521、1468522

1458523、1458524、1458525、1458526

1458527、1458528、1458529、1458530

1493067、1589907、1775132、1775133

1964970、1964971、2036553、2111702

2189398、2209475、2209476、2275024

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 須藤晟二郎

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平4-52008

公告平4(1992)5月14日

商願平1-32327

出願平1(1989)3月24日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1185265

1458519、1458520、1458521、1468522

1458523、1458524、1458525、1458526

1458527、1458528、1458529、1458530

1493067、1589907、1775132、1775133

1964970、1964971、2036553、2111702

2189398、2209475、2209476、2275024

連合商願 平1-26391

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 須藤晟二郎

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒 〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平4-52015

公告平4(1992)5月14日

商願平1-91332

出願平1(1989)8月11日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1185265

1458519、1458520、1458521、1468522

1458523、1458524、1458525、1458526

1458527、1458528、1458529、1458530

1493067、1589907、1775132、1775133

1964970、1964971、2036553、2111702

2189398、2209475、2209476、2275024

連合商願 平1-26391、32327

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 須藤晟二郎

指定商品 28清酒〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平3-28558

公告平3(1991)4月9日

商願平1-26384

出願平1(1989)3月10日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1458519

1458520、1458521、1458522、1458523

1458524、1458525、1458526、1458527

1458528、1458529、1458530、1493067

1589907、1775132、1775133、1964970

1964971、2036553、2111702、2189398

連合商願 昭60-10477 昭61-83994 昭63-6694

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 須藤晟二郎

指定商品 28 山田錦を原料米とした清酒 〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平4-82019

公告平4(1992)7月16日

商願平2-87687

出願平2(1990)8月1日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1458519

1458520、1458521、1468522、1458523

1458524、1458525、1458526、1458527

1458528、1458529、1458530、1493067

1589907、1775132、1775133、1964970

1964971、2036553、2111702、2189398

2209475、2275024

連合商願 平2-87688

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 須藤晟二郎

指定商品 28清酒(薬用酒を除く) 〔国際分類32、33〕

<省略>

商標出願公告 平4-82020

公告平3(1992)7月16日

商願平2-87688

出願平2(1990)8月1日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1458519、

1458520、1458521、1458522、1458523

1458524、1458525、1458526、1458527

1458528、1458529、1458530、1493067

1589907、1775132、1775133、1964970

1964971、2036553、2111702、2189398

2209475、2275024

連合商願 平2-87687

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 須藤晟二郎

指定商品 28 酒類(薬用酒を除く) 〔国際分類32、33〕

<省略>

商標出願公告 平4-100001

公告平4(1992)8月26日

商願平1-26389

出願平2(1989)3月10日

連合商標 95776、95777、161959、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1493067

1589907、1775132、1775133、1964970

1964971、2036553、2111702、2189398

2209475、2275024

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 三浦芳夫

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平4-100002

公告平4(1992)8月26日

商願平1-26390

出願平1(1989)3月10日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1493067

1589907、1775132、1775133、1964970

1964971、2036553、2111702、2189398

2209475、2209476、2275024

連合商願 平1-26389

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 三浦芳夫

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒 〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平4-110139

公告平4(1992)9月21日

商願平2-101106

出願平2(1990)9月7日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1493067

1589907、1775132、1775133、1964970

1964971、2036553、2111702、2189398

2209475、2209476、2275024

連合商願 平1-26389、26390、26391、32327、91332 平2-87687、87688

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 三浦芳夫

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒 〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平4-110140

公告平4(1992)9月21日

商願平2-106406

出願平2(1990)9月21日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1493067

1589907、1775132、1775133、1964970

1964971、2036553、2111702、2189398

2209475、2209476、2275024

連合商願 平1-26389、263090、26391、32327、91332 平2-87687、87688、101106

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 三浦芳夫

指定商品 28清酒〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平4-110141

公告平4(1992)9月21日

商願平2-109796

出願平2(1990)10月1日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1493067

1589907、1775132、1775133、1964970

1964971、2036553、2111702、2189398

2209475、2209476、2275024

連合商願 平1-26389、26390、26391、32327、91332 平2-87687、87688、101106、106406

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 三浦芳夫

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒 〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平4-110142

公告平4(1992)9月21日

商願平2-109797

出願平2(1990)10月1日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1493067

1589907、1775132、1775133、1964970

1964971、2036553、2111702、2189398

2209475、2209476、2275024

連合商願 平1-26389、263090、26391、32327、91332 平2-87687、87688、101106、106406、109796

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 三浦芳夫

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒 〔国際分類33〕

<省略>

商標出願公告 平4-110143

公告平4(1992)9月21日

商願平2-109798

出願平2(1990)10月1日

連合商標 95776、95777、161959、289719、364667

742488、1007578、1074990、1169788

1169789、1169790、1169791、1493067

1589907、1775132、1775133、1964970

1964971、2036553、2111702、2189398

2209475、2209476、2275024

連合商願 平1-26389、26390、26391、32327、91332 平2-87687、87688、101106、106406、109796、109797

出願人 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

代理人 弁理士 田代烝治

審査官 三浦芳夫

色彩の印刷を省略したから原本を参照されたい

指定商品 28清酒 〔国際分類33〕

<省略>

(111)商標登録 第4014995号

(151)登録日 平成9年(1997)6月20日

(540)<省略>

(500)商品及び役務の区分の数 1

(511)(510)商品及び役務の区分並びに指定役務33 口本酒

審査官 木村幸一

(450)発行日 平成9年(1997)9月4日

(210)出願番号 商願平7-1896

(220)出願日 平成7年(1995)1月13日

(732)商標権者 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

(740)代理人 弁理士 田代烝治 外1名

(591)色彩については省略したから原本を参照されたい

(111)商標登録 第4055801号

(151)登録日 平成9年(1997)9月12日

(540)<省略>

(500)商品及び役務の区分の数 1

(512)(510)商品及び役務の区分並びに指定役務28 清酒

(511)〔国際分類 33〕

審査官 信水 英孝

(450)発行日 平成9年(1997)11月20日

(210)出願番号 商願平3-25

(220)出願日 平成3年(1991)1月7日

(732)商標権者 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

(740)代理人 弁理士 田代烝治

(591)色彩等については省略したから原本を参照されたい

(111)商標登録 第4055800号

(151)公告平9(1997)9月12日

(540)<省略>

(500)商品及び役務の区分の数 1

(512)(510)商品及び役務の区分並びに指定役務28 梅酒

(511)〔国際分類 33〕

審査官 信永英孝

(450)発行日 平成9年(1997)11月20日

(210)出願番号 商願平2-135299

(220)出願日 平成2年(1990)12月5日

(732)商標権者 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

(740)代理人 弁理士 田代烝治

(591)色彩等については省略したから原本を参照されたい

(111)商標登録 第4055802号

(151)公告平9(1997)9月12日

(540)<省略>

(500)商品及び役務の区分の数 1

(512)(510)商品及び役務の区分並びに指定役務28 酒類(薬用酒を除く)

(511)〔国際分類 32、33〕

審査官 信永英孝

(450)発行日 平成3年(1997)11月20日

(210)出願番号 商願平3-57445

(220)出願日 平成3年(1991)6月5日

(732)商標権者 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

(740)代理人 弁理士 田代烝治

(111)商標登録 第4055803号

(151)登録日 平成9年(1997)9月12日

(540)<省略>

(500)商品及び役務の区分の数 1

(512)(510)商品及び役務の区分並びに指定役務28 清酒

(511)〔国際分類 33〕

審査官 信永英孝

(450)発行日 平成9年(1997)11月20日

(210)出願番号 商願平3-57446

(220)出願日 平成3年(1991)6月5日

(732)商標権者 菊正宗酒造株式会社

兵庫県神戸市東灘区御影本町1丁目7番15号

(740)代理人 弁理士 田代烝治

(591)色彩等については省略したから原本を参照されたい

標章目録(一)

<省略>

標章目録(二)

<省略>

標章目録(三)

<省略>

物件目録

<省略>

物件目録

<省略>

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