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神戸地方裁判所 昭和41年(ヨ)207号 決定 1966年3月23日

債権者 日本労働組合総評議会全国金属労働組合兵庫地方本部大和製衡支部

債務者 大和製衡株式会社

主文

債務者会社は、債権者組合が明石市茶園場町五番の二二号所在の会社の構内(但し別紙図面表示の赤斜線部分を除く)で債権者組合の集会を開催する旨通知したとき、吉里真弓、桝田忠雄、大仁衛、板倉弘和、砂川良夫、伊東祐則、末重龍治、横山昭、岩佐吉一、浜崎義一が右集会に出席することを実力で妨害してはならない。

申請費用は債務者の負担とする。

(注、無保証)

(裁判官 関護 村田晃 熊谷絢子)

(別紙省略)

仮処分命令申請書

申請の趣旨

被申請人会社は、申請人組合が会社の構内で申請人組合の組合員が集会を開催する旨通知したとき、吉里真弓、桝田忠雄、大仁衛、板倉弘和、砂川良夫、伊東祐則、末重龍治、横山昭、岩佐吉一、浜崎義一が出席することを実力で妨害してはならない。との裁判を求める。

申請の理由

一、申請人組合(以下組合という)は、被申請人会社の従業員と組合が加入することを認めた労働者を以て組織する労働組合であつて、その組織人数は約八〇〇名であり、吉里真弓以下の組合における役職は、次の通りである。

氏名

役職

就任の日

吉里真弓

執行委員長

昭和四〇、九、一

桝田忠雄

副執行委員長

右同

大仁衛

書記長

右同

板倉弘和

執行委員

右同

横山昭

右同

右同

砂川良夫

右同

右同

浜崎義一

青年部長

右同

末重龍治

専門委員

右同

岩佐吉一

右同

右同

伊東祐則

右同

右同

被申請人会社(以下会社という)は、ハカリなどの製造販売を業とする会社で、小野龍三はその代表者である。

二、会社は、吉里真弓、桝田忠雄、大仁衛ら三名に対し、昭和四一年三月三日付で懲戒解雇にする旨通知し、その余の第一項掲記の板倉ら七名に対して昭和四〇年七月に懲戒解雇にする旨通知し、組合はこれらの懲戒手続に反対して、係争中である。

三、会社は、右の各通知の日以降、第一項掲記の一〇名が、会社構内において行う組合の集会に出席することを妨害している。

その理由は、第二項の懲戒手続によつて従業員としての地位を失つたからというのである。

四、しかしながら、第一項に述べたように、組合の組合員、組合役員としての地位は、会社の従業員としての身分によつて左右されるものではなく、まして係争中においては、会社の前記拒否あるいは妨害の言動は労働組合法第七条第一号ないし第三号に違背し禁止されるところである。

五、よつて組合は、御庁に対し、組合活動妨害排除の本案訴訟を提起する準備をしているが、これを放置するときは、著しく損害を蒙ること必至なので、この申請に及ぶものである。

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