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神戸地方裁判所 昭和49年(わ)140号 判決 1975年1月24日

本籍

兵庫県飾磨郡家島町真浦七二六番地

住居

同 県西宮市浦風町六番四号

会社役員

中野秀吉

昭和六年六月七日生

法人の本店

兵庫県飾磨郡家島町真浦七二六番地

法人の商号

家島建設株式会社

代表者の氏名

中野秀吉

法人税法違反事件

出席検察官

松岡幾男

主文

被告人中野秀吉を懲役一〇月に、

被告会社家島建設株式会社を罰金一、五〇〇万円に、各処する。

被告人中野秀吉に対し本裁判確定の日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告会社家島建設株式会社は、兵庫県飾磨郡家島町真浦七二六番地に本店をおき、土木請負等を主たる目的とするもの、被告人中野秀吉は被告会社の代表取締役としてその業務を統轄しているものであるが、被告人中野秀吉は被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、同社経理課長藤井文夫と共謀のうえ、同会社の昭和四六年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における実際の所得金額は一六〇、八四九、九八五円で、これに対する法人税額は五七、三九二、〇〇〇円であるのにかかわらず、未成工事支出金に計上すべき費用を当期の完成工事原価に算入するなどの不正の方法により、所得の一部を秘匿したうえ、同四七年二月二九日、所轄姫路西税務署において、同署長に対し、所得金額が八、二二〇、五〇四円、これに対する法人税額が一、三〇〇、九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により、同事業年度の法人税五六、〇九一、一〇〇円を免れたものである。

(証拠)

検察官請求証拠目録(一)1ないし48(38394043を除く)同目録(二)1ないし14の各証拠ならびに被告人中野秀吉の当公廷における供述。

(法令の適用)

法人税法一五九条刑法六〇条(被告会社につきさらに法人税同法六四条)被告人中野秀吉につき刑法二五条一項。

(裁判官 知識融治)

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