大判例

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福井地方裁判所 事件番号不詳 判決

福井県三方郡南西鄕村鄕市十四号十四番地

三方木材株式会社

右代表者

代表取締役 井上官治

本籍

福井県三方郡十村倉見二十八号十七番地

住居

同県同郡十村井崎四十一号一番地

三方木材株式会社

代表取締役

井上官治

明治二十八年五月十二日生

右の者等に対する法人税法違反被告事件に付いて当裁判所は検事永田敏男関與し審理した上次の通り判決する

主文

被告人三方木材株式会社を罰金弐拾万円に

被告人井上官治を罰金四万円に

各処する。

被告人井上官治に於て右罰金を完納することが出来ない場合には金弐百円を一日に換算した期間同被告人を労役場に留置する。

理由

被告人三方木材株式会社は昭和二十一年十一月二十五日本店を福井県三方郡南西鄕村鄕市十四号十四番地に置き林業の経営製材並之に附帶関連する業務を目的として設立せられた法人であり、被告人井上官治はその代表取締役として同会社を代表し業務一切を統括処理して居るものであるが、被告人井上官治は同会社の業務に関し法人税を免れる目的を以て昭和二十三年四月以降同会社に於て正規の帳簿の外森林立木購入金その他の費用に関しては別途の帳簿を作成し同年十二月一日頃敦賀税務署に対し、昭和二十三年度事業年度の昭和二十三年四月一日より同年九月三十日迄の中間報告を為すに際り実際の所得額は約八拾九万六千五百七拾万円にして、之に対する税額は約四拾参万四千八百六拾八円であるのに拘らず、その所得額を五拾五万九百九拾八円にして之に対する税額は弐拾四万四千九百八拾九円である旨虚僞の申告を為し以て不正の行為により同会社の法人税約拾八万九千八百七拾九円を免れたものである。

右の事実は

一、被告人井上官治の当公廷に於ける判示と同趣旨の供述

一、証人深川芳夫の当公廷に於ける判示に照応する供述

一、鳥居省三に対する検察事務官の第一、二回供述調書中の供述記載

一、普通所得金額の更正決定決議書写中の記載

一、井上官治の作成した昭和二十三年四月一日より同年九月一日事業年度分の普通所得金額及び超過所得金額の中間申告書写中の記載

とを綜合して之を認める。

法律に照すと被告人井上官治の判示所為は法人税法第四十八條第一項に該当するから所定刑中罰金刑を選択し罰金等臨時措置法第二條刑法第六條第十五條に従いその金額の範囲内で被告人井上官治を罰金四万円に処する。

被告人会社に於てはその代表者たる被告人井上官治に於て前示犯行を為したものであるから同法第五十一條に則り同法第四十八條第一項所定の罰金刑に処すべきものであるから罰金等臨時措置法第二條刑法第六條第十五條に従いその金額の範囲内で被告人会社を罰金弐拾万円に処する。

被告人井上官治に於て右罰金を完納することが出来ない場合には刑法第十八條に則り金弐百円を一日に換算した期間同被告人を労役場に留置する。

仍て主文の通り判決する。

(判事 大津賀善次郞)

(昭和二十四年五月二二日確定)

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