福井家庭裁判所敦賀支部 平成9年(家)1039号
主文
本件申立を却下する。
理由
一1 申立の趣旨
本籍、福井縣小濱市○△第××号(34番・31番の1・35番の1・39番)合併地、戸主「川上重治」の改製原戸籍中、川上テル(大正6年10月20日生、昭和20年8月20日死亡、以下「事件本人」という)欄の「昭和20年8月20日午後2時満州三江省依蘭県○○で死亡。福井県知事報告昭和36年6月6日受付除籍」の部分を削除することを許可する。
2 申立の理由
今般名古屋入国管理局に、妹「楊妙蘭」(実父「楊克」、実母「事件本人」)とその家族を日本に呼び寄せるため「在留資格認定証明書」を申請したが、改製原戸籍に事件本人が昭和20年8月20日死亡という記載があるため、妹とは認められない」として不交付となったが、事件本人は1945(昭和20)年12月15日に黒龍江省方正県にて楊克と再婚し、1948(昭和23)年11月2日に妹を儲け、1950(昭和25)年11月2日に病死したもので、事件本人の死亡日の記載が誤っている。
よって、戸籍法113条に基き、本件申立に及ぶ次第である。
二 当裁判所の判断
戸籍法113条による訂正は、家庭裁判所の許可によりなされる簡易なる手続であることに鑑みると、その訂正すべき事項は、軽微にして親族・相続法上何ら影響を及ぼすべき虞なき事項に限られると解するのが相当である処、本件申立に係る「事件本人の死亡年月日」の訂正は、それにより、申立人が妹としている「楊妙蘭」と申立人との間に異父兄妹関係のみならず、事件本人との関係では母子関係という親族・相続法上の影響を生じさせる虞がある事項と認められ、戸籍法113条により訂正されるべき事項でないことが明らかである。
従って、本件申立は不適法というべきである。
よって、主文の通り、審判する。