福岡地方裁判所 昭和24年(ヨ)36号・昭24年(ヨ)37号・昭24年(ヨ)44号・昭24年(ヨ)85号 判決
申請人 吉松茂
外四十二名
被申請人 西日本鉄道株式会社
一、主 文
申請人等の本件仮処分申請はいずれもこれを却下する。
申請費用は申請人等の負担とする。
二、申請の趣旨
(1) 申請代理人は被申請人が昭和二十四年四月二十九日附為した各申請人に対する解雇の意思表示は、申請人等より被申請人に対して提起する解雇無効確認訴訟の裁判確定に至るまで、いずれも仮にその効力を停止する。
(2) 被申請人が昭和二十四年三月七日為した各申請人に対する出勤停止の意思表示は申請人等より被申請人に対して提起する出勤停止処分無効確認訴訟の裁判確定に至るまで、いずれも仮にその効力を停止する。
(3) 申請費用は被申請人の負担とする。
旨の判決を求める。
三、事 実
申請人等は、いずれも日本私鉄労働組合総連合会(以下総連という)傘下単位組合西日本鉄道労働組合(以下西鉄労組という)の組合員であり、被申請人は運輸事業を営むことを主たる目的とする会社にして、使用者団体私鉄経営者協会(以下経協という)に加盟し、申請人等所属の西鉄労組の組合員全部を雇傭しているものであるところ、右総連と経協との間には、かねて賃金(七―九月本格賃金)問題につき団体交渉が行われ、昭和二十三年十月八日中央労働委員会に双方よりその調停の申請をした。従つてこれから三十日のいわゆる冷却期間を経た同年十一月八日以降賃上げについて総連所属の各労働組合は争議権を取得したのであつて、その後の鬪争方針として、同年十二月五日総連の中央委員会において、越年賃金、暫定給鬪争をめぐり統一的ストライキと並行して地方的ストライキを行うこととなり、同月二十二日を期し全国一齊の統一的ストライキ決行が予定せられた。而して西鉄労組においては、同年十一月二十二日被申請会社に対し従業員一人につき家族持八千円、独身者六千円の越年資金を要求したが、会社は調査に名をかりて解決を遷延し、翌十二月十三日に至つて漸く本格的な団体交渉に入つたけれども、依然誠意を示さず難航を続けたので、この会社側の不誠意極まる態度に激昂した組合員は、要求貫徹の為実力行使の争議手段に出でたが、この圧力により会社側も屈して同月二十一日に至り家族持三千五百円、独身者二千五百円外に越盆資金貸付金残額千八百円免除の線で妥結を見るに至つた、然るに被申請会社は右越年資金交渉中に主として福岡支社及び久留米支社においてハンスト、職場放棄、集団欠勤等が行われその為車輛運行出札等の現場業務の混乱或は停止を来たしたのは申請人等が業務妨害並に現場秩序の破壊行為に参加しこれを故意に謀議挑発し使嗾煽動したがためであるとして、社員規程第四十条により昭和二十四年四月二十九日附をもつて申請人等を解雇処分にした。然しながら、右解雇は左記の理由により無効である。すなわち
一、西鉄労組は基本的な本格賃金の賃上げ要求については、前述の如く既に争議権を得ていたのであるからこの本格賃金の賃上げ要求の未だ解決を見ない間において、その要求の一環として、組合員の当面の生活補填のため為された本件越年資金の要求については、当然争議権があつたもので、このことは、妥結した越年資金中には前述のように本格賃金中より毎月精算さるべき越盆資金の未済額千八百円が含まれていること及び越年資金全部が本格賃金の枠内で現実にも精算せられた結果に徴しても明白である。而して越年資金争議は西鉄労組の各機関の決定内で行われたものであるから、組合の正当な行為というべきで、従つて該越年資金争議に際し申請人等が活躍した故を以て、これを解雇処分にしたのは労働組合法(改正前―以下改正前たることを省略する)第十一条に違反する無効の行為である。被申請会社は申請人等が前述の如く社員規程第四十条にいわゆる社員の本分に違背する行為ありたるものとして解職したのであるが、申請人等は別紙解雇者氏名欄の上部に記載の通りその多数が西鉄労組の役員又は前役員の地位にあつたもので、久留米支部の如きはその三分の一以上の執行委員が解職処分者中に含まれている。これは明らかに西鉄労組の弱体化御用組合化を狙い又組合活動に活溌熱心な申請人等を弾圧せんとする底意の下に為されたもので、この点からするも労働組合法第十一条に違反するものである。
二、本件解雇処分は労働関係調整法(改正前―以下改正前なることを省略する)第四十条に違反し無効である。本件越年資金争議はこれを争議行為とみるべきこと、前述の如くであるところ、労働関係調整法第四十条によれば労働者が争議行為を為したことを理由として、解雇その他の不利益な取扱を為すについては、労働委員会の同意を得ることを要するに拘らず、被申請会社はかかる同意を得ることなくして申請人等を解雇したものである。而して苟くも争議行為とみうる以上、それが正当であると違法であるとを問わず労働委員会の同意を得ることを要するものであるから、仮に本件越年資金争議が違法であるとしても、申請人等を解雇するにつき労働委員会の同意を得べきことに何等変りはない。
三、生きる権利、すなわち生活権は最も尊重せらるべきものである、而して日本国憲法はその第二十五条において、すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有すると規定し、労働基準法第一条は労働者が人たるに値する生活を営むことを保障すべき旨を規定している。従つて申請人等労働者の生活権を奪う被申請人の本件解雇処分は、反逆行為として権利の濫用たるのみでなく、資本家の一方的暴君政治を実現せんとする天人共に許すべからざる非人間的行為として無効である。
四、本件解雇処分は労働協約及びフェヤプレーの原則を無視した無効がある。本件解雇処分は労働協約において定められた手続を経ないもので無効であるばかりでなく、一九四六年十二月十八日極東委員会決定日本労働組合十六原則第六項違反である点からも無効である。すなわち労働組合は政治活動に参加し又政党を支持することも許されるを明定しあるに拘らず、本件解雇者中には大部分共産党員も包含している点において右十六原則第六項に違反している。これは日本国憲法がその第二十一条において保障する集会結社及び言論出版その他一切の表現の自由を抑圧し民主的団体の政治活動の自由を制限する結果を招来するものでフェヤプレーの原則に反するものである。
五、本件解雇処分は被申請会社側の従業員に対する争議対抗手段(資本家の争議行為)であるところ、これにつき労働委員会に調停を申請して三十日のいわゆる冷却期間を経過しない中に為されたもので、労働関係調整法第三十七条に違反し無効である。
以上の通り本件解雇処分は無効であるばかりでなく、申請人等は被申請会社より解雇せらるべき社員規程第四十条にいわゆる社員たるの本分に違背する行為を為したこともないのであるから、この点からするも本件解雇は無効である。それで申請人等は本件解雇の無効確認の訴訟を提起する準備中であるが、労働者として別段の蓄財なく、その日の生活にも窮する状態であるから、被申請会社の従業員たる仮の地位を保有したく本件解雇の意思表示の効力の停止を求める為、本件仮処分申請に及んだ次第である。
なお、被申請会社は前記解雇に先立ち、昭和二十四年三月七日申請人等に対し出勤停止の処分を為した、然しながら会社が従業員の出勤停止を為し得べきことについては、労働協約は勿論社員規程にも何等の定めなく、全く被申請会社が独断にて為したものであつて、これは明らかに労働基準法第二条の労資対等の原則に反するものである。而もこの出勤停止も前記解雇と同様労働関係調整法第三十七条に違反せる無効の処分である。よつてこの出勤停止の意思表示の効力の停止を求める為にも本件仮処分申請に及んだと陳述し
被申請人の答弁に対し
被申請人主張の如く、調査審議、決定の全権を与えられた人事委員会が設けられ、この人事委員会において本件解雇が決定せられたことは認めるが、右人事委員会は西鉄労組の組合員大衆の意思に反して設置せられ、全権を与えられたものであつて、その設置の目的は被申請会社の意図する戦鬪的組合員の馘首を表面的に合法化するために民同派御用組合員の協力を得て一方的に解雇の原因たる事実を捏造するにあつた。それで人事委員会は非公開極秘裡に審議を進め突如として昭和二十四年四月二十九日附で申請人等に対し解雇通知を為したものであるが、人事委員会において申請人等の解雇原因事実として決定したと被申請人の主張する別紙解職理由書記載の事実なるものは、人事委員会が右の目的の為に捏造した事実無根のもので申請人等の断じて承服する能わざるものである。そもそも人事委員会なるものは労働協約第六条に基く社員人事に関する取扱規約に則つて設けられたものであるが右労働協約は昭和二十四年四月十九日を以て失効したものであるから、該協約に準拠する人事委員会は申請人等の解雇原因事実を決定した同年四月二十九日当時においては既に存在せざるに至つたものというべく、従つて同人事委員会決定の本件解雇理由も無効たるを免れない。
申請人j、E、F、K、iに対しては被申請人主張の如く一定期間内に任意退職するときは依願退職として取扱う旨の通知があり、同申請人等が右期間内に退職届を提出して金員を受領したことは認めるが、これは被申請会社の一種の脅迫に基くものであるからその効力は発生しないものである。右の如く金員受領のため形式的には依願退職となるやも知れないが、同申請人等としては退職金として受領したものではなく当面の生活費の為に前借金として賃金の融通を受けたものであつて、これにより退職の意思表示を為したものではない。次に被申請人は申請人H外二十一名が解雇予告手当を受領したので解雇を承諾したものであると主張するがかかる事実は否認する。右申請人中に解雇予告手当に相当する金員を受領したものもあるがこれは生活資金として被申請会社より支払わるべき給料と相殺する意味で借用したものでこれにより解雇を承認したものではないと述べた。
(疎明省略)
被申請代理人は申請人等の本件仮処分申請はこれを却下するとの判決を求め、答弁として、申請人等がいずれも総連傘下単位組合西鉄労組の組合員であり、被申請人が運輸事業を営業の主たる目的とする会社にして、経協に加盟し西鉄労組の組合員全部を雇傭するものであること。昭和二十三年十月八日経協と総連の双方より七―九本格賃金改訂問題につき中央労働委員会にその調停の申請をしたこと。従つてこれより三十日を経過した同年十一月八日総連が争議権を行使し得る状態に達したことは認めるが、その争議権を行使し得る状態に達したものは、右の如く総連であつてその傘下の単位組合ではない、而も右総連のもつ争議権もあくまでも中央労働委員会に調停の申請をされた本格賃金問題に限定されていて、別個の新な要求に関して、はその争議権の存在は許されない、而して申請人等主張の如く西鉄労組が同年十一月二十二日被申請会社に対し越年資金の要求を為したことは認めるが、この越年資金要求の問題は本格賃金問題とは全然別個の問題であるところ、これについては中央又は地方のいずれの労働委員会にも調停の申立が為されていないので、右越年資金の問題については、総連はもとより西鉄労組にも争議権発生の余地のないこと極めて明瞭である。もつとも越年資金の問題が申請人等主張の線で妥結したことは相違ないが、越年資金全部が本格賃金の枠内で現実に精算された事実は全くない。越年資金は本格賃金とは全然別個に要求されたものであるし、又本格賃金とは全然別個に越年資金として支給されたものである。従つてその性質においても現実の主張要求乃至は処理の実情からいつても、本格賃金とは全然別個である越年資金要求問題を殊更に前記中央労働委員会に提訴の本格賃金の問題に結びつけ、これにつき争議権ありとなすのは失当である。本来本件越年資金問題をめぐる申請人等の行為は断じて組合活動でもなく、組合の統制をみだした各個の勝手な肆意に基く乱行であるから、被申請会社が社員規程第四十条により申請人等をその主張の如く解雇処分にしたのは正当である。
次に、申請人等の本件解雇処分無効主張に対し分説せんに、
一、本件越年資金要求について、西鉄労組に争議権のなかつたことは前述の如くであつて、又申請人等の本件行為は西鉄労組の争議行為でもない、西鉄労組の中央鬪争委員会は本件行為について何等の指令を出しておらず、寧ろ事態収拾のため、これが中止指令を出さんとして申請人等に阻まれ果さなかつた程である。従つて申請人等の本件行為は本来争議権のない事項につき、組合の指令にも基かずして為されたもので、断じて正当な組合活動として為されたものではないから、申請人等を本件解雇処分にしたのは労働組合法第十一条に違反するものではない。
次に申請人等は本件解雇処分に際し、被申請会社は平素組合活動に熱心活溌なもの、又は組合幹部を特に取り上げこれ等の者に対し差別的な取扱を為したものであつて組合の弱体化を企図したものだと主張するが、該主張はこれを否認する。本件解雇は後述の如く組合会社双方より選出の人事委員会において、慎重審議し申請人等各自の行為を厳格に批判した結果為されたものであるから、若し申請人等主張のような差別的な取扱を為し組合の弱体化を企てたものとすれば、組合側人事委員がこれに承諾を与え同意する筈はないのである。人事委員会においては、被申請会社提出の資料の外、組合側人事委員も亦独自の立場より調査を為し申請人等の弁解をも聴取してなお且、処罰するもやむを得ずと結論しているのであるから、差別待遇が為されたと為す申請人等の主張はすべて事実を歪曲し失当である。この点につき申請人等は大部分組合の役員であつたというが、西鉄労組においては役職極めて多く又この更迭も頻繁であつて、昭和二十一年西鉄労組の結成以来本件行為までに委員長の更迭だけでも十一代を数えることから見ても、申請人等が組合役員であるということだけで直ちに差別的な取扱をしたとの結論は出てこない。
二、本件解雇処分の対象となつた申請人等の行為が西鉄労組の争議行為でないことは既述のとおりで、これは又その下部組織たる支部の争議行為でもない、何となれば争議権なきところに争議戦術のあり得る筈なく、又中央鬪争委員会の指令を待たずして本件越年資金要求というが如き労組全部の事項に関し下部機構が勝手にその方針を決定することを得ないものである。況んや本件の場合には、支部の鬪争委員においても本件行為を支部の鬪争行為として正式に決定していないのであるから、これが支部の争議行為に入らないのみならず、西鉄労組の争議行為にもならないのである。更に又本件行為は如何なる意味においてもこれを争議行為とは認め難い、すなわち、ハンストが争議行為たらざるは勿論その他の行為も申請人等の使嗾煽動により一部の者が争議行為を仮装して恣意行動を為したに過ぎないものである。
そもそも労働関係調整法第四十条の争議行為の中には同法第三十七条違反の如き違法な争議行為はこれを含まないものと解すべきであるからこの点において既に本件解雇処分につき、労働委員会の同意を要するものでないこと明である。又本件解雇処分は後述の如く、会社組合双方選出の人事委員よりなる人事委員会において調査審議し全員一致を以て決定したものであるのみならずこの決定は昭和二十四年五月十九日開催の西鉄労組の組合総会において承認せられたものであつて、被申請会社がその一方的判断により、これを解雇処分にしたものではないから、労働関係調整法第四十条において労働委員会の同意を要するものとした立法趣旨に稽え、本件の場合は労働委員会の同意を要するものでないことは、この点からも明白である。なお、本件においては、申請人等より福岡地方労働委員会に提訴せられたが、同委員会において慎重審議の結果労働関係調整法第四十条違反とは認め難い旨昭和二十四年九月五日決定があつた。而して労働委員会の同意は、必ずしも事前たるを要せず、事後の同意を以て足るものと解すべきであるから、この点からするも本件解雇は労働関係調整法第四十条違反の処分ではない。
三、生存権の尊重せらるべきは論を俟たないところであるが、後述の如くハンスト、集団欠勤、職場放棄等の社員規程第四十条に、いわゆる社員たる本分に違背する行為ありたるものを処分するは何等権利の濫用ではない。
四、本件解雇処分は後述の如く労働協約に基く人事委員会において調査審議決定せられたものであるから、協約違反ではない、又特定の政党員又は団体員を目標とし、その政治活動の自由を抑圧制限せんとするものでもない。
五、本件解雇処分は被申請会社の争議対抗手段たる争議行為でないから勿論労働関係調整法第三十七条に違反するものではない。
以上述ぶる如く、本件解雇処分は申請人等の主張するような違法の点はない。而して申請人等に対する本件解雇の理由は別紙解職理由書記載の通りであるが、この解雇理由は人事委員会において調査審議の上決定せられたものである。すなわち、労働協約第六条に基き別に定められた社員人事に関する取扱規約第五条により社員規程第四十条にいわゆる社員たるの本分に違背したるものと認むべき事由の認定は人事委員会の決議に拠ることとなつている。それで被申請会社においては本件趣年資金要求に関する紛争の責任者として昭和二十四年三月七日組合側に対し申請人等を含めた七十一名の解職を申出てたが、これを審議するにつき特に組合側十二名会社側十二名選出の人事委員による人事委員会を設けることとなつた。そして組合側人事委員は第二十四囘組合総会において選出せられ、初め調査権と審議権とのみ与えられ決定権は附与されておらず、第二十五囘総会において決定権も附与されたが、この人事委員会において同年三月三十日より同年四月二十九日に至るまで前後八囘に亙り慎重に調査審議を遂げ、当初の七十一名の会社原案に対し五十三名の解職と変更を加え、全員一致をもつて決定したものである。
申請人等は人事委員会において本件解雇を決定した当時は既に労働協約は失効していたので該協約に基く人事委員会は存在し得ない旨いうけれど、旧労働協約は昭和二十四年四月十九日まで有効にしてその失効する同月二十日には新労働協約締結せられてこれにより前協約の有効期限を一応同年七月二十日までと定められている。それで人事委員会は旧協約下において組織せられたけれども新協約下においても有効に存続すること多言を俟たない。
申請人中j、E、F、K、iは人事委員会の決定に基き被申請会社より特に一定期間内に任意退職するときは依願退職として取扱の会社退職金規程に準じて退職金の給付等を為すべきことを通知したのに対しそれぞれ退職願を提出し退職金を受領しているからここに依願退職となつたものである。
又申請人中Y、X、Z、R、a、M、N、I、V、U、P、H、Q、T、O、D、G、S、C、A、B、Jの二十二名はいずれも被申請会社提供の解雇予告手当を受領したので解雇を承認したものである。
被申請会社が申請人等に対しその主張の如く出勤停止の処分を為したことは相違ない。然しながら被申請会社は福岡県下全路線延長二千キロ米に汎り一日平均七十余万の旅客輸送を為して居り社会的に極めて重大な使命を有する公共交通運輸事業の経営者であつて、その全業務の責任者であると共に企業運営に関する一切の権利者である。この使命と責任と権利の主体としてその業務の遂行に関し特に慎重を期し、不惻の災害の発生を未然に防止することに特に深く意を用いている。本件の様に甚だしく社員たるの本分に背いた者として解職審議の対象となつた申請人等をしてこれが審議期間業務に就かしめることは以上の被申請会社の業務の性質上適当でないと認めて前述の被申請会社の社会的責任と基本的権利に基いてその就業の停止を命じたものであつて、それ自体何等申請人等の身分に変更を加えたものではない。従つて労働関係法規の何れの条項の対象となるべきものでもなく且仮処分によつて保護せられなくてはならない身分地位の変更でもない。而も申請人等は既に正当に解雇せられて社員たる身分を失つたものであるから、出勤それ自体あり得ないものである。
以上の如く本件仮処分申請は失当であるから直ちにこれを却下せられたいと述べた。
(疏明省略)
三、理 由
申請人等がいずれも総連所属の西鉄労組の組合員であり、被申請人が運輸事業を主たる営業の目的とする会社にして経協に加盟し、西鉄労組の組合員全部を雇傭しているものであること、西鉄労組より昭和二十三年十一月二十二日被申請会社に対し越年資金家族持八千円独身者六千円の要求が為され、該要求につき団体交渉の結果同年十二月二十一日手取有家族者三千五百円独身者二千五百円外に越盆資金貸付金残高千八百円の債権を棒引とすることにて妥結をみるに至つたこと、その間同年十二月十三日より右妥結に至るまでの間ハンスト、職場放棄、集団欠勤等が行われ主として福岡支社、久留米支社管内において、車輛運行、出札等の現場業務の混乱とまひ状態が発生したこと、被申請会社提案の右事件関係者処罰のため、労働協約に基き被申請会社、西鉄労組双方より各選出された十二名宛の人事委員をもつて人事委員会が構成され、調査審議の上、同委員会は昭和二十四年四月二十九日申請人等を社員規程第四十条にいわゆる社員の本分に違背する行為ありたるものと認定して、懲戒解職(但し申請人等中j、E、F、K、iについては諭旨解職とし一定期間内に退職願を出したときは依願退職として取扱う)に附することに決定し、その旨それぞれ当該本人に通告されたこと及び被申請会社が同年三月七日西鉄労組に対し申請人等の処罰を提案すると同時に申請人等に出勤停止の命を出したことはいずれも当事者間に争のないところである。
よつて以下本件の争点につき順次検討することにする。
一、本件解雇は労働組合法第十一条違反か
(一) 本件処罰の対象となつた各行為につき、申請人等はこれを西鉄労組の正当な争議行為なりと強調し、従つてこれ等の行為を理由に馘首したのは労働組合法第十一条違反であると主張するので、まず本件越年資金要求について、西鉄労組に争議権ありや否や、次に本件行為は西鉄労組の争議行為なりや否や、を明らかにする必要がある。
第一 本件越年資金要求について西鉄労組に争議権があつたか
被申請会社の事業が労働関係調整法第八条にいわゆる公益事業であつて、同法第三十七条の規定する法定条件成就後三十日を経過しなければ会社、組合双方共争議権の行使が禁止せられていること、総連と経協との間には、かねて七―九月本格賃金改訂問題につき団体交渉が行われ、昭和二十三年十月八日中央労働委員会に双方よりその調停の申請をしたので、この日より三十日のいわゆる冷却期間を経た同年十一月八日以降右の本格賃金については、右当事者双方これが争議権を獲得したことは本件当事者間に争がない。申請人等は本件越年資金は右本格賃金の賃上要求の一環として当面の生活補填の為要求されたものであるから、これについては、当然西鉄労組に争議権があつたと主張する。然しながら証人三村重典の証言及び当裁判所が真正に成立したと認める乙第二十一号証の二、三、六、八によれば、中央労働委員会に提訴された本格賃金は東京都七月の物価水準を基礎として、一九四七カロリー表に基く賃金算出方法により算出された賃金の要求であつたのに対し、本件越年資金は前年度の越年資金家族持三千円、独身者二千円に物価騰貴率の概算二・七を乘じて家族持八千円、独身者六千円として要求したものであつて、越年資金は昭和二十三年十二月二十一日解決されたが本格賃金(その後七―十二月本格賃金となる)は昭和二十四年三月三日一時金五千万円として解決せられたこと明である。大体越年資金は本質的に臨時的一囘的な給与であつて経常的な労賃率に基く本格賃金とは全然別個のもので、その性格を異にするのみならず、右の如く本件越年資金は前記本格賃金とはその算出方法をも異にし、その要求も全く別個に出されたものであつて、解結の結果もその間に何等の関係がないのであるから、本件越年資金は前記本格賃金の枠外であつたこと明白で、従つて本格賃金についての争議権を本件越年資金要求について行使することは許されない、つまり本件越年資金については西鉄労組は争議権がなかつたのである。
第二 本件行為は西鉄労組の争議行為であつたか
本件行為については、西鉄労組の中央闘争委員会(以下中闘という)は何等の指令も出しておらず、又これを中闘の戦術として採用したものでもないことは証人三村重典及び香月正義の証言により明であるから本件行為が西鉄労組の争議行為でないことは論を俟たない。
右の如く本件行為は、元来西鉄労組に争議権なく、又西鉄労組の争議行為とも認められないものであるから組合の正当なる行為というを得ないこと明である、それでこれを処罰の対象として為した本件解雇は労働組合法第十一条に違反するものではない。
(二) 次に申請人等は本件解雇は西鉄労組の弱体化御用組合化を狙い又組合活動に活溌熱心な申請人等を弾圧せんとする底意の下に為されたものであるというが、申請人等の全疏明方法によつても未だこの点についての疏明ありということはできない。もつとも、申請人等がその主張の如く当時その多数の者が西鉄労組の役員、又は元役員であつたことはその提出の疏明資料により明らかであるけれども、当裁判所が真正の成立を認め得る乙第十三号証及び同第二十一号証の一によれば当時西鉄労組の中央及び四支部(福岡支部、久留米支部、小倉支部、自動車支部)の組合専従者は二百名を超える状態であり、昭和二十一年七月西鉄労組の結成以来七囘の改選を重ね組合員中多数の組合役員経験者があつたことを認め得るので、申請人等中その多数が当時組合役員又は元役員であつたということだけで、直ちに申請人等主張の如き差別的な取扱をしたとの結論は出て来ない。而も前記の如く人事委員二十四名中その半数十二名は組合側より選出せられた人事委員会において調査審議の上本件解雇は決定せられたものであるから、申請人等主張のように平素組合活動に活溌熱心なもの又は組合幹部を特に狙い以て組合の弱体化を企図したものであるとは何らか余程特別の事情のない限り普通には考えられないところであつて、左様な特別の事情の存することはこれを認め得る疏明資料はない。それでこの点においても本件解雇が労働組合法第十一条に違反の問題の起る余地は全く存しないものといわねばならない。
二、本件解雇は労働関係調整法第四十条違反か
本件処罰の対象となつた各行為につき、これが西鉄労組の争議行為でないこと前述の通りである。而して争議行為とは、労働関係当事者が、その主張を貫徹することを目的として行う行為ということは同法第七条の明定するところであつてこの争議行為の観念は同法第四十条の争議行為についても妥当するものと解すべきところ、本件越年資金は西鉄労組の要求せるところであるから、その要求の貫徹を期するものが、本件労働関係の当事者すなわち、西鉄労組である。然るに、西鉄労組としては前述の如く、本件越年資金の要求貫徹の為争議手段に訴うることをしなかつたのである。それで西鉄労組の統制に服せずして申請人等が各自に為した本件各所為はその間部分的には或る程度の団体性を認め得るとしても、なお、労働関係調整法第四十条に、いわゆる争議行為には該らないものというべきである。従つてこれを処罰の対象とせる本件解雇については、労働委員会の同意を得ることを要しないこと明である。仮りに本件各行為が労働関係調整法第四十条に、いわゆる争議行為とみうるものとしても、違法なこと明なものは同条の争議行為には含まれないものと解するを相当とするところ、前述の如く本件越年資金の要求については、同法第三十七条所定のいわゆる平和条項を履践せられない為、争議権が発生せず従つて該要求についての争議行為は同法に違反する違法の争議行為というべきであるから、その争議行為を理由とすることになる本件解雇につき被申請会社が労働委員会の同意を得ることなくして、これを為したことは、同法第四十条に違反することにはならない。更に又同条において労働委員会の同意を得ることを要するものとしたのは、争議行為を為した労働者を使用者がその一方的な判断に基いて解雇その他の不利益な取扱をすることなからしめんとする趣旨であると解すべきであるから、前記のように被申請会社及び西鉄労組の双方より十二名宛各選出された人事委員を以て組織された人事委員会において解雇理由につき調査審議の上決定した本件解雇については、同条の適用はないものというべきである。
三、申請人等主張のその他の解雇無効理由について
(イ) 生活権の尊重せらるべきは論を俟たない、而して申請人等主張のように、日本国憲法はその二十五条において、すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有すると規定し、労働基準法第一条は労働者が人たるに値する生活を営むことを保障すべき旨規定している。然しながら、これは国民生活の一般標準についての、又労働者の労働条件についての倫理的な規定であつて、これ等の規定は労働者の解雇を為し得ざるものとするものではない。正当な解雇理由あるにおいては、これを解雇し得べきは当然であつて、この場合、その解雇を権利の濫用又は非人間的行為として非議すべき限りではない。
(ロ) 本件解雇は前述の如く労働協約第六条に基く社員人事に関する取扱規約に則り設けられた人事委員会において調査審議の上決定せられたものであるから、労働協約を無視したものとのそしりを受ける理由はない。
(ハ) 次に、申請人等は極東委員会決定日本労働組合十六原則及び憲法の規定を援用して、本件解雇者中に大部分共産党員を包含する事実をもつて本件解雇は民主団体の政治的活動の自由を制限するものと非難するけれども、申請人等主張の如く、解雇者中に大部分共産党員を含むものとするも、この一事により直ちに民主団体の政治的活動の自由を制限するものとは認め難く、他にこれを認め得べき疏明資料はない。
(ニ) 申請人等は本件解雇処分は、被申請会社の従業員に対する争議対抗手段として、争議行為であるというけれども、本件解雇は越年資金鬪争中における申請人等の行為を対象としたものであるところ、該越年資金の要求については、既に前記の如く解決を見たる後において、本件解雇処分を為したものであるから、争議対抗手段でないことは明白である。なお本件解雇は社員の本分に違背したものを処分したものであるから、その事自体被申請会社の業務の正常なる運営を図らんとするものというべく、本件解雇を以て業務の正常なる運営を阻害するものとは認め難いから、これを争議行為とは云い難いので、本件解雇につき労働関係調整法第三十七条違反の問題を生ずる余地は存しない。
四、社員規程第四十条違反の事実認定につき、人事委員会に権限があつたか
成立に争のない乙第一号証、第十四号証、当裁判所が真正に成立したと認める乙第十七号証、証人三村重典の証言に弁論の全趣旨を綜合すれば、大体人事委員会は労働協約第六条に基く社員人事に関する取扱規約に則り設置せらるるものであるが、本件の場合には越年資金鬪争の責任者処罰につき、被申請会社側より西鉄労組に対し申請人等を含め七十一名の解雇申入れを為したが、かかる場合には従来団体交渉により解決していたけれども、処罰対象者も多数のこととて、特別に人事委員会を設けることになり、人事委員も普通は五名のところを、会社、組合双方より十二名宛選出することとし、当初第二十四囘組合総会において組合側人事委員には調査審議の権のみ与え決定権は総会に留保していたが、第二十五囘組合総会において決定権も附与することとなり、ここに組合側人事委員も調査審議及び決定の全権を有することになつたものであること明らかである。従つてこの人事委員会においては本来の人事委員会が社員人事に関する取扱規程第五条に規定する社員規程第四十条にいわゆる社員たるの本分に違背したるものと認むべき事由の認定につきこれが権限を有するは勿論、その認定した事由に基く処罰決定の権限をも有するものと解すべきである。
申請人等は、労働協約は昭和二十四年四月十九日を以て失効したので、該協約に基く人事委員会は、その後は存在しないこととなつたというが、本件人事委員会は、前述の如く、労働協約に基く社員人事に関する取扱規約に規定する人事委員会に即して設けられたものではあるがその実質においては、被申請会社及び西鉄労組の団体交渉の結果特に設置せらるるに至つたものであるから、労働協約の失効の有無により、その権限に消長を来さないものと解すべきである。又右失効した労働協約に基く社員人事に関する取扱規約に則つて設立せられたものであつても、当裁判所が真正に成立したと認める乙第十九号証によれば、前労働協約の失効した翌二十日には、既に、これと実質的に同一内容の新労働協約が締結せられたこと明白であるから、社員人事に関する取扱規約は新労働協約の下においても有効に存続するものと解すべきである。従つてこの社員人事に関する取扱規約に則つて設けられた本件人事委員会も、右新労働協約の有効期限たる同年七月二十日まではなお有効に存続したものであること勿論であるから、その有効期限内に為した本件解雇の審議決定につき、本件人事委員会がその権限を有したことは論を俟たない。
五、任意退職金受領者の本件仮処分申請の当否について
申請人中j、E、F、K、aの五名については、諭旨解職とし、特に一定期限内に任意退職願を出したときは、依願退職として取扱うこととなつたことは前述の如く、而して、同申請人等が右期限内に退職願を提出し、被申請会社より退職金規程に準ずる金員を受領したことは右当事者間に争がない。然らば、同申請人等はここに依願退職したものというべきである。然るに同申請人等は右は被申請会社の脅迫により退職願を提出し金員を受領したものであると抗弁するけれども、これを認め得べき疏明資料は存しない。それで右申請人五名については、この点において、本件仮処分の申請はその理由がないといわねばならない。
六、申請人等に社員規程第四十条に、いわゆる社員たるの本分に違背する行為があつたか
人事委員会が本件越年資金鬪争の責任者処罰につき調査審議決定の正当な権限を有していたことは前記の如く、而して、証人三村重典、森島岩雄の証言によれば、右人事委員会において責任者の処罰理由の調査審議に当つては、会社側において、かねて調査を進めていた資料の外に組合側人事委員においても、処罰該当者や第三者につき、独自の立場より調査を為し、これ等の資料に基き、昭和二十四年三月三十日より前後八囘に亘り慎重審議の上同年四月二十九日全員一致を以て申請人等にそれぞれ別紙解雇理由書記載の如き社員の本分に違背する行為があつたものと認定して、これに対してそれぞれ懲戒解職又は諭旨解職の処分を決定したことが明である。然らば、人事委員会がその調査審議の上決定した事実は、これを真実のものとの疏明があつたものと認めざるを得ない。然しながら、人事委員会の調査審議決定した事実と雖も、最終的の認定ではなく反対の証拠によつて、これを覆し得ざるものではないと解すべきである。蓋し、人事委員会の決定は仲裁判断とは異り、これを最終的にして、争うを得ざるものと解すべき根拠がないからである。
よつて、人事委員会の決定した事実を覆すべき反証の有無につき審究するに、申請人中f、d、h、q、m、e、Y、C、N、P、J、U、X、R、M、T、I、Z、a、Gについては、反証となるべき何等疏明資料の提出がなく、申請人中b、S、k、g、W、A、B、Dについては、その関係の疏明資料によりては、人事委員会決定の解雇理由書記載の事実を覆すに足らず、申請人中c、e、V、Q、H、O、n、pについては、その関係の疏明資料たる証人の証言は弁論の全趣旨に照し措信し難く、他に右解雇理由書記載の事実を覆すに足る疏明資料がない。申請人oについては、右解雇理由書一、記載の事実についての証人江林良二の証言は弁論の全趣旨に徴し信用し難く、他にこれを覆すに足る疏明資料なくその余の2、3、4、5、6の事実についてはその関係の疏明資料によつてはこれを覆すに足りない、申請人Lについては、証人西憲治、北原広喜、蒲池雅徳、松藤利隆の証言によれば右解雇理由書一記載の同申請人が昭和二十三年十二月十七日の十四時より十五時の間に国分車庫における従業員の会同に出席したとの事実についてはかかる事実はなかつたものと認めざるを得ないので、右一の事実はこれを否定せざるを得ない。然し、同解雇理由書二の事実についての証人中尾治雄の証言は、弁論の全趣旨に照し信用し難く他にこれを覆すに足る疏明資料はない。つまり解雇理由書記載の事実は、申請人L関係の一の事実についてのみこれが反証により覆さるるに過ぎずして、その余はこれを覆すに足る疏明資料がないことになる。但し、申請人Lについては右解雇理由書記載の二の事実が存する以上、これに対し懲戒解職にしたのは社員規程第四十条の懲戒処分として不適当であるとは一概に云い難い。
七、解雇予告手当受領者は解雇を承諾したものとみるべきか
申請人中Y、X、Z、R、a、M、N、I、V、U、P、H、Q、T、O、D、G、S、J、C、A、Bの二十二名は解雇予告手当を受領したので、解雇を承諾したものであると、被申請人は主張し、成立に争のない乙第二十四号証によれば右申請人等が被申請人主張のように解雇予告手当を受領した事実の疏明ありたるものと認めることが出来るけれども、弁論の全趣旨に徴するときは、かかる解雇予告手当の受領のみを以て、直ちに解雇を承諾したものとは認め難い。
以上の次第にて、申請人中j、E、F、K、iの五名を除いた爾余の申請人については本件解雇は有効にして、申請人等主張のように無効なることの疏明なきことに帰するので、右解雇の意思表示の効力の停止を求める仮処分申請の理由のないこと明である。
次に、申請人等は、出勤停止の意思表示の効力の停止を求める仮処分を、申請するけれども、前記説明の如く依願退職と認められ又は本件解雇が有効と認められるにおいては、最早出動の問題も起らないので、出勤停止の意思表示の効力の停止を求める仮処分申請の許されないこと多言を要しない。
よつて、本件仮処分申請をすべて理由なきものとして却下すべきものとし、申請費用の負担につき民事訴訟法第八十九条第九十三条に則り主文の通り判決する。
(裁判官 野田三夫 入江啓七郎 真庭春夫)
解雇者氏名
前中央委員、前組合本部書記長 A
久留米支部副委員長 B
同上 C
同支部現地区副委員長 D
大牟田市栄町地区闘争委員長 E
F
前中央委員、宣伝部長 G
前久留米支部副委員長 H
中央委員 I
久留米支部青年部宣伝班長 J
元福岡推進隊長 K
久留米支部組織部長 L
同地区副委員長 M
同調査部長 N
同渉外部長 O
久留米支部推進隊副隊長 P
同支部委員 Q
国分地区推進隊長、地区鬪争委員 R
S
柳河地区副推進隊長 T
久留米支部委員 U
同上 V
中央委員 W
X
中央委員 Y
中央委員 Z
久留米支部委員 a
福岡支部執行委員長 b
同書記長 c
同組織部長 d
同宣伝部長 e
福岡支部副宣伝部長 f
同青年部副部長 g
青年部長 h
同副部長 i
福岡支部委員 j
k
l
m
小倉支部執行委員、調査部長 n
o
p
青年婦人部中央執行委員、調査班長 q
解雇理由書
b 懲戒解職
一、十二月十六日東寮に於て自発的欠勤を使嗾し煽動した。
1、十二月十六日午後東第一寮に従業員を集合せしめ次のように集団欠勤を使嗾した。
「三分の一の車輛は確保せよ但しあくまでも自主的にやるべきである」
2、十二月十六日東寮で東営業所松永操車係が千住に対し集団欠勤に対する責任を追及したのに対し「出よとも出るなとも言われない各人の自由意思でやるべきである」と自発的行動による欠勤を使嗾し更に「やるならもつと組織的にやるべきだが十台は確保して貰いたい」と減車を使嗾した。
二、十二月十六日福岡支社運輸課長の業務を妨害し職場放棄を煽動した。十二月十六日一七、三〇頃東一寮附近に於て応援乘務者を引率来社中の福岡支社瀬尾運輸課長に対し「事務員を乘務拡張させることは怪しからん若しそういうことをするなら我々も作戦を変えねばならない」と運輸課長の乘務を妨害し職場放棄を煽動した。
c 懲戒解職
一、十二月十四日西営業所に於て集団欠勤煽動の共同謀議をした。
十二月十四日二〇、〇〇頃今川橋西営業所にてe、f等と共に集団欠勤煽動の謀議をなした上、各寮手分けして巡回会社交渉ハンストの状況を説明「ハンスト者を見殺しにするな、ハンスト者に協力せよ」等寮生を奮起せしめ自由意思による欠勤を使嗾煽動した。
1、十二月十五日夜南一寮に於て社外共産党員と共に寮生の職場放棄を煽動した。
2、十二月十六日朝南寮に於て寮生の集団欠勤意思を賞讃し引続き集団欠勤を煽動した。
3、十二月十六日朝南寮に於て「十台は確保せよ後は各自の自覚にまつ」と職場放棄を煽動した。
4、十二月十六日西営業所にて福岡支社運輸課高田業務係長が応援乘務者を引卒来援したのに対しこれを拒否する妨害行為に出てた。
f 懲戒解職
一、十二月十四日西営業所に於て集団欠勤煽動を謀議した。
十二月十四日二〇、〇〇頃今川橋西営業所に於てc、e等と共に集団欠勤を謀議の上各寮を手分けして巡回会社交渉、ハンストの状況を説明「ハンスト者を見殺しにするなハンスト者に協力せよ」と寮生を奮起せしめ自由意思による欠勤を使嗾煽動した。
二、十二月十四日城南寮に於て集団欠勤を使嗾煽動した。
十二月十四日午後十一時城南寮に於て就寢中の寮生を起し次の如き言辞をもつて集団欠勤を使嗾煽動し或は暗に出勤を阻止妨害脅迫した。
1、ハンスト者に同情して諸君の自覚ある行動を望む
2、ハンスト者を見殺しにするな
3、個人々々による自由意思の欠勤が会社に圧力を加える大きな力となるのだ
4、ハンスト者を見殺しにする者は出勤せよ
e 懲戒解職
一、十二月十四日西営業所に於て集団欠勤煽動を謀議した。
十二月十四日二〇、〇〇頃今川橋西営業所にてc、f等と共に集団欠勤煽動を謀議の上各寮を手分けして巡回し会社交渉、ハンスト状況を説明「ハンスト者を見殺しにするな、ハンスト者に協力せよ」と寮生を奮起せしめ自由意思による欠勤を使嗾煽動した。
二、十二月十四日南一寮に於て集団欠勤を使嗾煽動した。
十二月十四日夜南一寮に於て左の如き趣旨の言辞を以て集団欠勤を使嗾した、ために南営業所に於ては十二月十五日より電車の運行が痳痺状態に陥つた。
1、ハンスト者に同情して諸君の自覚ある行動を望む
2、ハンスト者を見殺しにするな
3、個人々々の自由意思による欠勤が会社に圧力を加える大きな力となるのだ
4、ハンスト者を見殺しにする者は出勤せよ
d 懲戒解職
一、十二月十三日本社に於ける越年資金交渉中傍聴者を煽動した。
十二月十三日本社に於ける越年資金交渉中、午後三時頃会社が金額を提示し討議中c等と共に交渉傍聴者を煽動、傍聴者興奮裡に共産党入党申込書を配布入党勧告をなし、又木村副社長室に於て部外共産党員と謀議、集団欠勤職場放棄の導火線をつくつた。
二、十二月十六日車輛三分の一確保戦術を謀議南一寮を煽動、集団欠勤を使嗾した。
十二月十六日「事態を默認最低車輛数三分の一確保」を図ることを謀議の南一寮を訪れ車輛三分の一を確保せよと暗に減車及び集団欠勤を使嗾した。
h 懲戒解職
一、十二月十六日久留米地区に対し集団欠勤を使嗾煽動した。
十二月十六日久留米地区に対し十一名のオルグを派遣(大牟田方面四名、久留米方面四名、二日市方面三名)集団欠勤を使嗾煽動せしめた、その結果久留米各地区は福岡方面の集団欠勤に同調し久留米支部職場放棄の有力なる導火線となつた。
派遣の際オルグに与えた指示左の如し。
1、我々の拘束は既に覚悟している
2、諸君も拘束されても目的完遂まで闘え
3、電車は止つても良いから圧力をかけよ
4、勤務中の者といへども欠勤せよ
5、許される範囲内で職場放棄をやれ
6、諸君の自発的欠勤を望む
二、十二月十八日久留米地区にて集団欠勤を煽動した。
十二月十八日久留米支社派遣隊員に対し福岡支社に同調集団欠勤すべき旨激烈なる言辞で煽動した。
j 諭旨解職
一、十二月十五日西第一寮に於て集団欠勤を使嗾煽動した。
十二月十五日西第一寮に於て寮生約五十名を集合せしめ「ハンスト者を見殺しにするな、見殺しにしてよいものは乘務せよ」と集団欠勤を使嗾煽動し、西営業所における職場放棄の原因となつた。
二、十二月十六日西営業所にて減車を使嗾煽動した。
1、十二月十六日午後西営業所に於て石橋操車係に対し東営業所も南営業所も車輛は三分の一しか出ていない三分の一以上出庫してもらつては困ると減車を要望職務を妨害した。
2、又出勤督励の楢原西営業所長に対し「貴男は組合員であるし又組合の事情はよく知つているのではないか」と非難々詰した。
尚この件に関しj主体となつて酒井仕等と図つて楢原所長の措置を難詰する決議文を起案、所長排斥を企図した。
i 諭旨解職
s 懲戒解職
q 懲戒解職
m 懲戒解職
一、十二月十四日より同十七日まで会社の中止勧告にも不拘本社側副社長室を不法占拠しハンストを行つた。
十二月十三日一三、〇〇より越年資金に関する本格的団体交渉を開始せられるや傍聴者は場内にあふれ秩序は混乱におちいり拾収すべからざる状況を呈するに至つたが同日十六、〇〇頃m、i、q、s及び山中明の五名は突如本社階段通路を不法占拠し宣言文をあげてハンストに入つた。
二、会社としては当時交渉は未だ決裂状態でもなかつたにも拘らずハンストを開始することは一応会社業務の妨害であると共に越年資金に関する平和的交渉を阻害せしめるものとして団体交渉の席上会社よりハンスト中止方を提案、中闘に対しその中止勧告を強力に申入れた。之に対し中闘はハンストは組合の指示統制によるものでなく各人勝手の行動であるにせよハンストは業務を妨害し交渉の障害になるので組合に於ても中止せられるべき旨再三組合に申入れ会社組合双方はハンスト者に対しその中止を勧告したがハンスト者はこれを入れずこのため十三日夜の団体交渉はついに一時中絶の止むなき状態に立至つた。この間更に会社組合より重ねて説得に努めた結果翌朝交渉再開を条件にハンストを中止し退去することに決定した。
三、右決定に基き十二月十四日九、三〇より団体交渉は再開せられたが同日一六、〇〇に至り前記m以下五名は本社副社長室を不法占拠し福岡支社のIを加え合計六名前記同様宣誓文を掲げハンストを再開した、従つて会社はハンスト者に対しその退去を求むると共に組合に対しても文書を以つてその退去勧告をつよく要求したがハンストは本人の自発的意思によるものであつて組合としては処置なしと反駁し来たので会社はそのまゝ交渉を継続するの外なかつたがハンスト者は十二月十七日午後組合総会でその中止が決定するまで行われた。
四、斯くの如くハンストは全く会社組合双方の意思に反し頑強に行はれたものであり従つて前記六名のハンスト者は会社構内施設を不法に占拠し会社業務を妨害したものとして社員規定違反の責を負うべきものであるということは余りにも当然である、而もこのハンスト突入の結果一部の煽動者達は各職場に於て「ハンスト者を見殺しにするなハンスト者に同調せよ」と宣伝これが職場放棄の発端をなし集団欠勤の契機をつくり職場秩序紊乱の導火線となつたことは越年資金交渉時発生の不詳事件の震源というべくその責任極めて重大である。
I 懲戒解職
一、十二月十三日南一寮にて集団欠勤を使嗾煽動した。
十二月十三日夜南一寮でハンストに対し反対意見を唱えた松坂寮生を殴打暴行し自らハンストに対する激励文を墨書の上寮内に掲示すると共に南一寮に於ける集団欠勤を使嗾煽動した。
二、十二月十四日より同十七日まで本社副社長室を不法占拠しハンストを行つた。
十二月十四日一七、三〇頃より本社玄関続いて副社長室を不法占拠し会社の中止勧告にも不拘十七日迄ハンストを行つた。
K 懲戒解職
十二月十四日ハンストを謀議、東営業所待合室を不法占拠し、ハンストを行い集団欠勤を煽動する挙に出た。
1、十二月十四日会社に対し不当重圧を加える目的の下にk、gの両名が中心となり同僚江藤精一、日間野康雄、武久義幸と相謀りハンストを計画十四日午後より東営業所長室を不法占拠し同十七日夕刻までハンストを行い集団欠勤を誘う挙に出た。
2、十二月十五日ハンスト中、進東営業所長が従業員の出勤督励をなしたに対しこれを非難々詰して妨害した。
g 懲戒解職
一、十二月十四日ハンストを謀議、東営業所待合室を不法占拠し同十七日迄ハンストを行つた。
十二月十四日会社に対して不当に重圧を加える目的の下にg、kの両名が中心となり同僚江藤精一、日野間康雄、武久義幸等と相謀りハンストを計画十四日午後より東営業所待合室を不法占拠し同十七日夕刻迄ハンストを行い集団欠勤を誘う挙に出た。
二、福岡支社長のハンスト中止勧告に抗弁、集団欠勤を使嗾煽動した。
福岡支社長のハンスト行為中止勧告に抗弁、要求貫徹迄ハンストは止めないと集団欠勤を煽動した。
V 懲戒解職
一、十二月十七日二日市乘務区に於て集団欠勤を使嗾煽動した。
十二月十七日一五、三〇頃二日市乘務区に於て乘務員に対し、G、N等が真相はこうだといつたプラカードをもつてハンスト者への同情をそゝり自主的欠勤を煽動した後VはUと共に煽動された乘務員に対し同紙を切つて交付し欠勤届又は慰労休暇願を出す様要請そのため欠勤届提出者四十数名に及んだ。
二、十二月二十日二日市営業所長及び運輸課長が占領軍専用車の無断乘客の件を取調べ乘務区主任に対してその責任を追及した態度に対しVはUと共に五十名余を煽動引卒、所長に面会を強要し反動的反組合的と難詰対営業所鬪争をやると強迫同日午後も又同一行動をくり返した。
Y 懲戒解職
一、十二月十六日大牟田営業所に於て車輛不完全を理由に出庫拒否を煽動した。
十二月十六日午後Yは久留米より帰り山内に対して安全運轉を理由に不完全車を出庫せぬよう要求したが果さず直接乘務員に対し乘務拒否を煽動した先にZが決定採用した賜暇戦術を減車鬪争に切替えリードしたのもYである。
又車庫に行き車庫主任に対し「電気ブレーキがない救助網がない方向幕がないというような完全な車輛ではない」といつて出庫拒否を迫つたが主任は拒否した。
二、十二月十九日自動車支社大牟田営業所にて集団欠勤を使嗾煽動した。
十二月十九日Yは三浦辰明、a、田代誠等と共に自動車大牟田営業所に至り運轉手、車掌一人一人を掴えて職場放棄を使嗾した。
w 懲戒解職
一、十二月十七日二日市乘務区に於て自発的欠勤を煽動した。
十二月十七日九、〇〇頃二日市乘務区に於て乘務員を集めハンスト福岡市内線の状況及び二日市車庫の状況を語り自主的欠勤を煽動した。
二、十二月十八日再び二日市乘務区に於て集団欠勤を煽動した。
十二月十八日一二、〇〇頃二日市乘務者宿泊所に於てW、V、Uと共に主導者となり次のような統制方法を決定、職場放棄を使嗾煽動した。
1、宿泊準備のある者は泊れ、家の近い者は準備して来い
2、欠勤届を出した者も乘つてくれ
3、始発終車占領軍列車は絶対に廻せ昼間に於ても何台かは廻さないと乘客の支持がなくなつて不利となる
4、配置人員割当
5、公然と云えないが兎に角電車は止めるのだ
A 懲戒解職
一、十二月十五日久留米地区に於て事故絶滅月間に便乘して減車鬪争、職場放棄をなすことを強調した。
十二月十五日夜久留米地区に於てcが当時実施中の事故絶滅月間を車輛不備等の理由により悪用することを説明した際Aは発電信号用留管の収納容器の用意がないため備付がないことを業務体にて本人が担当していたため知つていたのが車輛備品の不備なることを発表して不完全な車輛は運行しないよう強調し会社が実施していた事故絶滅月間を利用安全運転に名を籍る減車鬪争を計画提案した、この提案に基き大牟田市内線及大牟田本線各職場に於ける減車鬪争が一部の者により強調せられ職場放棄集団欠勤となつて現れた。
二、十二月二十日久留米支社における集団欠勤を強調使嗾煽動した。
十二月二十日久留米支社に於て左の如く集団欠勤を使嗾煽動した。
C 懲戒解職
一、十二月十五日久留米地区に於て事故絶滅月間に便乘し減車戦術を強調した。
十二月十三日久留米地区に於てCは当時全国的に実施せられた事故絶滅月間に便乘し運輸課長よりの非公式の同運動方協力申入れを取り上げ之を歪曲して不完全車輛(尾灯、扉の不備、列車備品の備付なき車輛等)の出庫或は運行を拒否する目的を以つて右運動に協力することを強調した。
二、十二月十七日柳河乘務区に於て「我々は実力行使により会社に圧力を加えなければ今後の鬪争は絶対にかてない然も実力行使により占領軍関係列車を止めることは我々に不利であるからストダイヤの線は絶対に確保してもらい度い」と集団欠勤職場放棄を使嗾煽動し発車後大牟田駅助役に翌日の列車指示をなした。
N 懲戒解職
一、十二月十七日二日市乘務区及び柳河乘務区に於て集団欠勤を使嗾煽動した。
十二月十七日一四、〇〇~一五、〇〇の間二日市乘務区に於てNはGと共に「真相はこうだ」と書いたプラカードを持つて直接職場放棄は強要しないが自動的欠勤に移るべしと集団欠勤を煽動したその結果欠勤者四十三名に及んだ。
同日二〇、三〇頃柳河乘務区に於て「二日市乘務区三十二名に続け」と書いたプラカード三枚を三ケ所に貼布し二時間余もストーブの横に座り来合せた乘務員に対し職場放棄を煽動した。
二、十二月十八日国分地区に於て慰休減車戦術を強調、国分線の麻痺状態を持続せしめた。
十二月十八日一四、〇〇~一七、〇〇の間に於てNは国分車庫食堂に於て慰休減車戦術を強調したため国分線の麻痺状態は一層強化され電車区に於て慰休願の続出を見るに至つた。
Q 懲戒解職
一、十二月十八日福岡駅に於て自発的欠勤を使嗾煽動した。
十二月十八日福岡駅女子宿泊所に於てQはK、森山正太郎等と共にハンスト者の事等を述べ越年資金鬪争を有利に導くため青年部は側面から交渉を支援するため自発的に公休願欠勤届を出すよう使嗾煽動した。
二、十二月十九日福岡駅管内各小駅に於て集団欠勤の強化に奔走した。
十二月十九日Qは森山正太郎等と共に福岡駅管内(福岡―春日原間)各駅に至り勤務者に対して自発的に欠勤すべしと強要して廻りそれが為職場放棄した者が多数あつた。
P 懲戒解職
一、十二月十七日柳河乘務区に於て自発的欠勤を使嗾煽動した。
十二月十七日二〇、三〇頃N、Gと共に柳河乘務区に来り「真相はこうだ」と書いたプラカードを掲げ「直接職場放棄は強要しないが自主的欠勤に移るべし二日市乘務区三十二名に続け」と集団欠勤を煽動したことが柳河乘務区に於ける集団欠勤の一大原因をなした。
二、十二月十九日自動車支社久留米営業所に於て職場放棄を煽動した。
十二月十九日P、Gの両名は自動車支社の久留米営業所を訪れ自動車支部青年協議会員鬼木、池田ヨネ子に対し各地区の運転区をアジるという前触れをなし職場放棄を煽動した。
J 懲戒解職
一、十二月十六日柳河駅に於て集団欠勤職場放棄を使嗾煽動した。
十二月十六日二二、三〇~二三、三〇間柳河駅にてBと共にJは従業員を集合せしめBの強力な煽動の後(Bの項参照)資本家攻勢を説き集団欠勤職場放棄を使嗾煽動した。
二、十二月二十日自動車支社佐賀営業所に於て職場放棄を煽動した。
十二月二十日Jは推進隊員四名と共に自動車支社佐賀営業所に行き久留米に同調方を煽動した。即ち終バスにて営業所に到着し夫々氏名を名乘つた後にJが主となり久留米支社の状況を説明し職場放棄を煽動した。
B 懲戒解職
一、十二月十六日二日市車庫に於て職場放棄を使嗾煽動した。
十二月十六日BはW、d等と共に二日市車庫に赴き事故絶滅月間の利用による減車を煽動この結果殆んど全員職場を放棄し会社交渉に行つた為車庫は殆んど麻痺状態に陥つた。
二、十二月十六日柳河駅に於て集団欠勤、職場放棄を煽動した。
十二月十六日二二、三〇~二三、三〇間柳河駅に於て従業員を集合せしめ。
1、越年資金の最後の結末をつけるには積極的に行動すべきである
2、福岡支社では三分の一しか電車は動いていない
3、二日市車庫には一名のハンスト者を出して車庫だけでは越年資金はくれない
4、皆も一致協力してくれ
5、支闘の指令は出せない
6、自主的に行動をとつてもらいたい
7、各人の意志を行使してもらいたい
8、賜暇戦術を個人の意志でやつてもらいたい
9、戦術としては事故絶滅月間を利用して完全なる電車以外は動かさない、(ロ)職場動員を常に行い団体交渉をやれ、(ハ)賜暇戦術、(ホ)実力行使、(ヘ)職場放棄等を各人の自主的意志でやることである。
と各種戦術まで説明して使嗾煽動し柳河地区に於ける集団欠勤職場放棄を行わしめた。
U 懲戒解職
一、十二月十八日二日市乘務区に於て集団欠勤を使嗾煽動した
十二月十八日昼頃UはW、Vと共に乘務員約二十名余を二日市乘務区横の小川の土手に集合せしめ本人は「戦術として乘務区が乘務して駅務員が休む、乘務区が休んで駅務員が出ると効果的である」と強調煽動した。
二、十二月二十日二日市営業所長に対し多数を煽動、業務を妨害した。
十二月二十日二日市営業所長に対し多数を煽動、業務を妨害した
十二月二十日運輸課長と共に無断乘務の件を取調べた前田営業所長が森岡乘務区主任に対しその責任を追及した態度に対してUはVと共に五十名余を煽動引率、所長に面会を強要し反動的反組合的と難詰対営業所鬪争をやると脅迫其の後も同行動を繰返し行つた
L 懲戒解職
一、十二月十七日国分地区に於て自発的欠勤を使嗾煽動した
十二月十七日一四、〇〇~一五、〇〇の間国分車庫に於ける従業員の会合にL外一名出席しLは越年資金交渉の経過報告をなしたる後爾後対策に関して左の発言をなした
「我々の同志はハンストをやつているハンスト党を見殺しにするな」
「対策は具体的には言わなかつたが欠勤するにしても各人が自発的にするようにしなければならない」
「然もこの件に関しては支闘より正式指令を出すことは出来ない」と発言久留米支闘の方針を無視し従業員の職場放棄を使嗾煽動国分地区に於ける集団欠勤の誘因をつくつた
二、十二月十九日二日市乘務区に於て集団欠勤を煽動した
H 懲戒解職
一、十二月十七日二日市車庫にて減車を使嗾すると共に乘務区に於て集団欠勤を煽動した
十二月十七日二日市車庫に於て安全運転に関する指令の説明をなし減車を煽動した
又同月二日市乘務区に於て福岡市内線が立上つているのに何故立ち上らぬのかと云つて集団欠勤を煽動した
二、十二月十九日各地区に対し列車二分の一減車及び駅務員の欠勤を指令煽動した
十九日朝翌二十日よりの電車は平常の二分の一程度動かし駅がサボに入るようにとの指令(何処で決定されたか不明)を伝えるためオルグを各地区に派遣した
X 懲戒解職
一、十二月十七日柳河宿泊所に於て終車後乘務員に対し集団欠勤を使嗾煽動した
十二月十七日終車後乘務員を会合せしめ之をリードし集団欠勤を煽動した例えば大牟田に下つていた者に対し「今から乘るように電話しよう」等云つて自発的欠勤を勧めている十八日朝大牟田から上つて来た者に対し電車に乘らぬよう欠勤届を出させた
二、十二月十九日柳河駅に於て柳河駅助役の業務を妨害し欠勤を強要した
R 懲戒解職
一、十二月十六日終車後国分の乘務員宿泊所に於て乘務員に対して集団欠勤を要請した
二、十二月十七日朝国分地区に於て四十分運転が午後一時間二十分運転になる気配があつたため営業所員駅長巡視を乘務させ四十分運転を持続しあるときR、柴田、Mは営業所に押しかけ「事務所の者は会社側ではないか乘務員が出てこないのに何故駅長所員をのせ運転するのか」と暴言をはき業務を阻止した
果てはRはストーブ用の十能を振り上げ等半ば恐喝じみたことをした
三、十二月十七日以降勝手に乘務を指令していた
四、十二月十七日ハンストに突入した
R、柴田は自分達の行動に対し一般が協力がないことを憤慨し十七日二一、〇〇より国分営業所乘務員詰所に於て声明を発しハンストに入る他の同情全くなく重松等の中止勧告もあつて十八日一七、〇〇中止した此の間乘務員の出欠指令を半強制的になした
五、十二月十九日RはMと共に国分車庫に押しかけ暴言をもつてスト勧告をなした。
M 懲戒解職
一、十二月十六日国分の宿泊所に於て集団欠勤を煽動した
二、十二月十七日国分地区に於て職場放棄を強要した
十二月十七日朝四十分ヘッドが午後一時間二十分ヘッドになる気配があつたため営業所員駅長巡視を乘務させ四十分運転を持続しあるときR、柴田、Mは営業所に押しかけ「事務所の者も会社側ではないか乘務員が出ていないのに何故駅長営業所員を乘せて運転させるのか」と暴言を吐き業務を阻止した
三、十二月十九日国分車庫に於て職場放棄を強要した
MはRと共に車庫に押しかけ暴言をもつてストを勧告した
四、十二月二十日自動車支社久留米営業所京町運転区に於て職場放棄を煽動した
十二月二十日一八、〇〇頃MはV、田中トミ子他一名と共に京町運転区に行き居合せた旨婦人部員に対して久留米支部の状況を具体的に説明し慰休或は欠勤届を提出し欠勤することが今次闘争を有利にみちびく事であるとして欠勤を要望した
五、十二月十七日以降勝手に乘務指示をなした。
E 諭旨解職
一、十二月十七日栄町駅宿泊所に於て同志と共に職場放棄に関する謀議をなした
十二月十七日一〇、〇〇頃栄町駅宿泊所に同志と共に会合し職場放棄に関する基本的謀議をなしオルグ編成、警備計画反対者に対する尾行及アジ内容等を決定した
二、十二月十八日銀水電路区に於て職場放棄を煽動した
十二月十八日〇九、〇〇銀水電路区に於ける栄町地区各課員の会合を利用しEは他の同志と共に前十七日の謀議決定の線にそつて発言本会合をりードし職場放棄の方向に導いた特に田中綱喜助役に対して極言をなした
三、十二月十九日銀水電路区に於て職場放棄を煽動した
十二月十九日一〇、〇〇頃銀水電路区に於ける各課員の会合を利用しEは主導的立場に立つて会合をリードし職場放棄の気勢を煽つた
途中柳河地区より石橋亘の合流煽動を機に檄文を作成し他の各地区に飛ばした
四、十二月二十一日栄町地区に於て欠勤者の職場復帰を妨害し最後まで職場放棄に対する指導的役割をなした
D 諭旨解職
一、十二月十九日栄町地区に於て職場放棄を使嗾煽動した
十二月十九日栄町地区銀水電路区に於て一〇、〇〇頃より各課員の会合を利用しDは当初より指導者の一人として主導的立場にあり此の日も本会合をリードし職場放棄の気勢を煽り自主的欠勤を煽動栄町地区に於ける職場放棄の態勢を強化した
二、十二月二十一日栄町地区に於て欠勤者の職場復帰を妨害し最後まで職場放棄に対する指導的役割を演じた
十二月二十一日〇八、〇〇頃栄町地区に於ては全員殆んど職場に復帰し栄町駅宿泊所に集合している時、古賀慶二、石橋亘の来会を機にD等は再び職場放棄の気勢を煽り為に一〇、一五頃再度従業員をして職場を放棄せしむるに至つた
K 諭旨解職
一、十二月十九日福岡駅にて職場放棄を煽動した
二、十二月十九日福岡管内の小駅に休務届を提出せしむべくオルグを編成し派遣した
Kは森山等と共に小駅の大部分が職場放棄に同調せぬため勧告者を派遣することにし薬院、平尾、高宮、各駅に才ルグを派遣しハンスト者に続けと煽動せしめた
三、十二月二十日小駅の職場放棄の視察及自発的欠勤勧告のため小駅にオルグを派遣した
十二月二十日〇七、〇〇頃前日の職場放棄の勧告後の小駅の行動視察及自発的欠勤勧告のためオルグの派遣をなした
四、十二月二十日一四、〇〇頃福岡駅の不法占拠の指令を出した
更に駅長室の出入口を釘づけすることを命じたが道具がなくて果さなかつた
五、十二月二十日春日原駅に於て吉野に対して職場放棄を煽動した
六、十二月二十日自動車支社佐賀営業所に煽動の目的をもつてオルグを派遣した
O 諭旨解職
一、十二月十四日大牟田営業所にて職場放棄を煽動した
十二月十四日Oは大牟田営業所に来り同所従業員に対しハンストに対して説明し「既に二日市も立上ろうとしているもう一と頑張りすれば越年資金も獲得することが出来る」と巧妙なる言辞をもつて電車を停めることを使嗾し次いで十二月十六日には「二日市車庫は既に起ち上つた之に同調して大牟田地区も起ち上れ」と職場を放棄するように煽動し大牟田営業所に於ける職場放棄の一大原因たらしめた
二、十二月十九日福岡駅に於て集団欠勤、職場放棄を使嗾煽動した
F 諭旨解職
一、福岡東営業所に於て十二月十五日より十七日に至る間ハンストを行つた
T 諭旨解職
一、十二月十七日柳河宿泊所に於て終車後乘務員を集合せしめ集団欠勤を使嗾した
十二月十七日終車後乘務員を会合せしめ之をリードし集団欠勤を使嗾煽動した例えば大牟田は既に下つていた者に対して「今から乘らぬ様に電話しよう」等云つて自発的欠勤をすすめた又十八日朝大牟田より上つて来た者に対し電車にのらない様に欠勤届を書かせた
二、十二月十八日柳河乘務区に於て職場放棄を煽動した
十二月十八日柳河乘務区に於てXと共に職場放棄を煽動それがため休職者続出するに至つた
I 諭旨解職
一、十二月十七日北野地区に於て大牟田市内線集団欠勤の状況を説明減車を煽動した
十二月十七日十三時頃Iが北野に来て交替の時間を待ち非番者を宿泊所に集め大牟田本線も十六日頃から慰休戦術に出て交替の時間を待ち運行車輛の減車を行つているから甘木線も明十八日から四輛運転を二輛運転にしてはどうか自分としてはその程度で良かろうと思うと煽動し十八日の交替時より実際行動に移し慰休戦術にて運行車輛は半減となつた
二、十二月十九日同じく北野地区にて集団欠勤職場放棄を使嗾煽動した
十二月十九日Iは大久保市郎に対し従業員の会合を要請したため席上Iは支部の経過報告をした上で運輸課だけが電車を止めて積極的に活動している他課に於ても運輸課に同調し活溌に行動してもらいたいと述べ職場放棄を使嗾煽動した
Z 諭旨解職
一、十二月十四日以降大牟田地区に於て減車を強調職場放棄を煽動した
十二月十四日一〇、〇〇頃より従業員の会合がなされた際、Zは中闘員として参加し三浦辰明が事故絶滅月間に便乘して減車闘争に入ることを強調した際、Zは中闘の経過報告をなし側面より之に支持を与えハンスト者に続き中闘に圧力をかける意味に於ても何等かの方法で大牟田市内線も立ち上らなければならないと主張し減車し闘争に入るよう煽動したこの際Zは「中闘としては命令は出されないからそのような下から盛り上る力を望んでいるので中闘としてもそのような方向に持つて行くようにするが同志は香月しか居らない」と述べ煽動した
尚Zは本夜間中度で帰牟し寮に泊りY等と共に寮の客間に於て密談をなし事故絶滅月間の利用による減車闘争を計画立案していた
二、十二月十六日大牟田営業所に於て自発的欠勤を煽動届用紙を配布して欠勤を強要した
十二月十六日午後Zが中闘より情報を持つて来牟し勝手に一三、〇〇頃より従業員を集合せしめ中闘の報告をなし福岡市内線の減車状況ハンストの状況等について説明し越年資金闘争に立上ることを主張した三浦等が之に同調し事故絶滅月間の利用による減車闘争を論じた際車庫の松尾等より車庫としては故障車はなくそのような減車闘争に対しては反対である等の意見が出てまとまらなかつたが中闘に於て大牟田市内線の減車闘争に反対されたらしくZは福岡市内線の状況にならつて個人の自由意思に基く休務による集団欠勤を提案し「一台でも動かせばストにならないと市警察署の者が言つている」と述べ自主的欠勤を強調したそれがため集団欠勤によつて電車を止める以外はないという雰囲気がじよう成された会合終了後Zは勝手に用紙を切つて休務届を書くように配布したため皆んな欠勤届を書き提出した
a 諭旨解職
一、十二月十六日大牟田営業所に於て乘務員の乘務拒否を煽動した
十二月十六日大牟田営業所従業員に対しZが越年資金闘争に起ち上ることを強調した際之に同調し事故絶滅月間の利用による減車闘争に入るように煽動し不完全車輛には乘務を拒否するよう使嗾した而も十二月十七日には大牟田車庫に赴き不完全車輛なることを理由に自ら運転出庫を阻止し減車を強調運転士一同に対し乘務を拒否せしめた
二、十二月十七日柳河乘務区に於て集団欠勤減車闘争を使嗾煽動した
十二月十七日朝aは田代誠、三浦辰明と共に個人の資格に於て勝手に柳河乘務区に赴き大牟田市内線の状況を述べ本線もこれに協力してくれと煽動更に事故絶滅月間利用の減車闘争同調を要請した
此の為柳河乘務区が動搖したことを其の後彼等自身述べている
o 懲戒解職
小倉支社に於けるハンストを謀議使嗾して之を実施せしめた
1、十二月十四、五日頃よりn、p等と謀議の上小倉支社に於けるハンストを計画十二月十七日正午頃車輔課捲線工場工員池昭平、江林良二、及び藤井和宏の三名を先づハンスト実施に駆り立て続いて同課鍛工場工員丸岡孝四郎に対し「捲線工場の池、江林がハンストを決行するからお前も参加せよ」とハンストを使嗾これに対して丸岡孝四郎が「ハンストはやちぬ」と拒否したにも不拘「全組合員のために是非ハンストに参加すべきだ」と再三半強制的に強い遂にハンストを実施せしめた
2、十七日一三、〇〇頃前記ハンスト者四名を引率運輸課砂津営業所に至り乘務員詰所にてハンストを実施せしむべく同営業所長及び運輸課長に申入れたところ運輸課長拒否した為、総務課庶務係長に対し「相談があるので一時応接室を借してもらいたい」と虚言を弄し同室をハンスト者に占拠せしめた
3、これと共にハンスト実施の声明文を起案掲示して煽動した更に十四日には次のような血書を貼布ハンストを使嗾煽動している
「血書 支闘諸君はハンスト者を見殺しにするな越年資金は吾々の死活を掴る!(原文)現場員の生活を見よ!吾々は死をかけて闘う頑張れ一九四八、十二、十四小倉支部o」
4、十七日一四、三〇頃総会傍聴の為福岡に行つたpに対し小倉支部におけるハンスト開始の旨を電話をもつて連絡しPをしてこれを総会席上に発表せしめようとした事実がある
5、同日二二、三〇頃組合総会のハンスト中止決議に基き小倉支部松井委員長がハンスト者に対し中止を説得したのに対し暴言をもつて反対しハンストを継続した池昭平、江林良二に徹宵附添し監視しハンストを激励した
6、又同日二〇、〇〇頃n、pと共にハンスト者に対し「小倉も福岡もハンストに突入したハンスト者を見殺しにするな組合員全員けつ起せよ」と書いた西鉄共産党細胞名入りの印刷物を見せハンスト者を煽動激励した
n 諭旨解職
一、小倉支社に於けるハンストを謀議使嗾して之を実施せしめた
十二月十四、五日頃より小倉支社に於けるハンストを謀議の上池昭平、江林良二、藤井和宏及び丸岡孝四郎の四名を使嗾ハンストを実施せしめた
二、会社組合側の中止説得に抗しハンストの継続に努力した
1、十二月十七日二二、三〇頃組合総会に於けるハンスト中止決議に基きハンスト者にハンスト中止を説得するのは組合員に対する裏切者であると多数者の前で罵倒しハンスト続行を強調した
2、池昭平以下四名のハンスト者に対し「福岡も小倉もハンストに突入したハンスト者を見殺しにするな組合員全員蹶起せよ」と書いた西鉄共産党名入りの印刷物oを、p等とハンスト者等に見せ煽動激励した
3、組合のハンスト中止勧告により藤井和宏は直ちにハンストを中止残りのハンスト者池昭平、江林良二は中止を躊躇していたところ同日二二、四〇頃nはpと共に池昭平に対し「あくまでハンストを続行せよ」と書いた紙片を渡しハンストを煽動した
4、右の如くハンスト続行を指令すると共に江林及び池にoと共に附き添いハンストを監視すると共にこれを激励した
P 諭旨解職
一、小倉支社におけるハンストを謀議使嗾して之を実施せしめた
1、十二月十四、五日頃よりn、o等と共に小倉支社に於けるハンストを謀議、池昭平以下四名を使嗾ハンストを実施せしめた
2、十二月十七日組合総会傍聴のため福岡に来りoより小倉支社に於けるハンスト突入の報を電話連絡して受け、これを総会席上に発表、ハンストを発表しようとした。
3、総会終了後福岡より帰倉、同日二〇、〇〇頃n、o等と共にハンスト者に対し「小倉も福岡もハンストに突入した、ハンスト者を見殺しにするな、組合員全員蹶起せよ」と書いた西鉄共産党名入りの印刷物を見せ、ハンスト者を煽動激励した
4、十七日二二、四〇頃小倉支部松井委員長のハンスト中止勧告に対しハンスト中止を躊躇していた池昭平に対しnと共に「飽くまでハンストを継続せよ」と指令した紙片を渡しハンスト継続を煽動した
G 懲戒解職
一、十二月十七日二日市乘務区に於て集団欠勤及び職場放棄を使嗾煽動した
十二月十七日一四、〇〇~一五、〇〇二日市乘務区に於てGはNと同時に「真相はこうだ」とかいたプラカードをもつて左の如く煽動した
1、ハンスト者への同情をそそり奮起を促す
2、福岡支社の職場離脱の現況を説き更に二日市車庫も同車庫出身のハンスト者に同調し蹶起したと説き乘務区の同調を強調した
3、直接職場放棄は強要しないが自主的欠勤に移るべしと集団欠勤及び職場放棄を暗示煽動した
二、十二月十七日柳河乘務区に於て乘務員を煽動、個人々々に直接欠勤を強要した。
十二月十七日二〇、三〇頃GはN、Pと共に柳河乘務区に来て「二日市乘務区三十二名に続け」と書いたプラカード三枚を三ケ所に貼布し二時間余もストーブの横に坐り来合せた乘務員に対し前記二日市乘務区に於てなした様な内容の煽動をなした