大判例

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福岡地方裁判所 昭和43年(ワ)902号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕被告春子が本件自動車を所有していることは<証拠>によつて容易に肯認できるところである。ところで、<証拠>を綜合すると、本件自動車は平常同被告の自宅前あるいは近くに駐車させているため、被告輝が運転免許を有しないにもかかわらず、容易に乗り廻すことができ、これまでも何回か乗つたことがあり、被告春子もそれを知つていたこと、被告輝は被告春子の次男で、本件事故当日合鍵で扉を開き、誕生会にきていた友人からエンジンを直結して貰つて持ち出し、友人を送り届ける途中気が変つて深夜海岸方面へドライブしようということになつて本件事故地点へ向つたことを認めることができる。<証拠判断省略>右事実関係のもとにおいては、たとえ本件事故当日被告輝が母である被告春子に断りもなく本件自動車を乗り出したとしても、そのことだけで被告春子が運行支配を喪失したと断ずるわけにはいかない。また、同被告が本件自動車の鍵を保管していたと主張するけれども、そのとおりであつたとしても、被告輝が容易にこれを持ち出し、それを抑止できない状態にあつたこと右認定のとおりであるから、右認定を左右するものではない。

従つて、被告春子は運行供用者として自動車損害賠償保障法第三条により本件事故によつて生じた損害を賠償しなければならない。(富田郁郎)

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