大判例

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福岡地方裁判所久留米支部 昭和45年(ワ)260号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕右交通事故により受傷した原告が蒙つた損害については、該事故を発生させた行為者の他、加害車の運行供用者もこれを賠償すべき責任のあることは論を俟たないところ、<証拠>によれば、被告むさし運輸有限会社は昭和四三年五月一〇日設立登記を経由した法人であるが、その前は同会社代表取締役である被告安川喜代次が、同年二月二六日の譲渡契約により、前主訴外砥綿ヤエ子からその経営する一般小型貨物自動車運送事業の営業権及び車両並びに附属品一切を同年三月一日付で譲り受け、本件車両を含む九台の貨物自動車を使用して貨物運送事業を個人経営し、次いで前記の如く会社組織にした事実。前記訴外清藤新作は昭和四三年二月二九日右貨物運送事業に従事する自動車運転手として採用され翌三月一日被告安川喜代次の経営に移つてからもその従業員として稼働して前記本件事故を惹起した事実を認めることができ、該交通事故の際の訴外清藤による加害車の運行行為は同車を所有して前記運送事業を営む被告安川喜代次のためにする運行であつたから、本件事故当時(編注、昭和四三年三月一日)における該加害車の運行供用者は、右運送事業と関係のない安川喜代次個人ではなく、右事業の経営主体としての安川喜代次であり、その後右事業の主体は会社組織となつて現在被告有限会社となつているのであるから、本件事故における加害車の運行供用者は単なる個人の被告安川ではなく被告有限会社であるというべきであるから、本件事故に基く損害を自賠法第三条により賠償すべき責任を負うものは被告有限会社であつて被告安川ではないといわねばならない。 (安仁屋賢精)

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