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福岡高等裁判所 昭和24年(つ)1486号 判決 1950年3月29日

被告人

古賀淳一郞

主文

本件控訴を棄却する。

当審に於ける未決勾留日数中百日を本刑に算入する。

当審における訴訟費用は全部被告人の負担とする。

理由

弁護人控訴趣旨第一点(1)について、

檢事が原審公判廷で公訴事実として陳述した起訴事実の第一の(二)の被害品が銘仙單衣女物一枚外五点であることは所論の通りである。之を原判決では銘仙單衣一枚外衣類三点指輪とあり計五個でフロシキ一個については罪の成否について判断がないと論難するけれどもそれは一個の犯罪の客体の一部に過ぎないものであるからかかる一部分につき特に判断を仮に下さなかつたと言つても所論のように審判の請求を受けた事件につき判断をしなかつた違法があるとは言えないのみならず原判決は銘仙單衣一枚外衣類三点指輪等と表示してあり一個の犯罪の客体の表示としては右を以て足り從つて所論のような違法はない。

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