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福岡高等裁判所 昭和24年(つ)1622号 判決 1950年4月22日

被告人

三浦義美

主文

本件控訴を棄却する。

当審における未決勾留日数の中百四十日を本刑に算入する。

理由

弁護人淸水正雄の控訴趣意は末尾添付の書面に記載のとおりである。

控訴趣意第一点について

被告人が本件について起訴されたのが昭和二十四年七月十六日であること、勾留されたのが同月十八日であること、その後最初に勾留更新決定が為されたのが、同年八月二十九日で、該決定において右最初の勾留が同年九月十八日から更新されることになつたことは本件記録上明かである。しかし、逮捕による身柄拘束に引続いて勾留されたときはその勾留が起訴の前であろうと、後であろうとを問わず勾留期間の起算点は起訴の日となるのであるが、逮捕に引続かず起訴後初めて勾留されるときは、その勾留の日が勾留期間の起算点となるのであつて、本件は右後の場合であるから、被告人が昭和二十四年七月十八日勾留された後最初にされた同年八月二十九日の勾留更新決定において、同年九月十八日から右勾留を更新することになつたことは当然であつて所論のような法令違反の違法はないから論旨は採用に値しない。

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