大判例

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福岡高等裁判所 昭和27年(う)183号・昭27年(う)184号 判決

原判決が被告人において石橋憲次より金七万円の交付を受け消費貸借による金融の利益を得、もつてその職務に関して賄賂を収受したものである旨の事実を認定し、被告人はその後金七万円を石橋憲次に返還した事実はあるが、収受した右の賄賂はこれを沒取することができないことを理由として、刑法第一九七条の四(原判決に、第九七条の四とあるのは第一九七条の四の誤記と認められる)に則り、その価格を被告人より追徴すべきものとし、被告人より金七万円を追徴したことは、所論のとおりであつて、原判決は消費貸借による金七万円の金融の利益の価格を金七万円と算定したものと解せられるところ、消費貸借により現金の交付を受けて金融を得た場合の利益の価格を、その現金相当の額と算定するのは妥当でなく、さりとて金利相当額に見積るのも理由に乏しく、その合理的な算定は法律上不可能であるとせざるを得ない。結局原判決は、追徴に関する刑法第一九七条の四の解釈適用を誤まつて、不当に追徴を命じた違法があるものというのほかなく、この点に関する論旨は理由があり、原判決は破棄を免れない。

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