大判例

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福岡高等裁判所 昭和58年(う)575号 判決

被告人車両が進行していた道路は,福岡県公安委員会が右側部分の通行を禁止している道路であり,かつては交差点の中にも中央線が引かれていたが,本件当時は交差点内及び交差点の前後約30メートルにわたって中央線が消えていて,他に優先道路の標示はないことが認められるところ,道路交通法36条2項の規定によって優先道路とされる「当該道路における車両の通行を規制する道路標識等による中央線が設けられている道路」とは,中央線の標示が現に存在している道路であることを要すると解するのが相当であり,中央線の標示が消えていて存在しない右道路が,これと交差する道路に対して優先道路であるということはできず,従って,本件のように交通整理が行われていないうえに,左右の見通しがきかず,自車が進行している道路がこれと交差している道路に対して優先道路ではなく,かつ,その幅員が交差道路の幅員より明らかに広いとはいえない交差点に進入するときは,道路交通法42条1号の規定により,交差点手前で徐行し,左右道路の安全を確認すべき注意義務があるといわなければならない。

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