福岡高等裁判所 昭和61年(行コ)5号 判決 1986年8月06日
控訴人(原告) 井上邦夫 外二二名
被控訴人(被告) 三日月町 小城町 三日月町教育委員会 小城町教育委員会
主文
一 本件各控訴を棄却する。
二 控訴費用は控訴人らの負担とする。
事実
第一当事者の求めた裁判
一 控訴の趣旨
1 原判決中控訴人らに関する部分を取り消す。
2 本件を佐賀地方裁判所に差し戻す。
3 訴訟費用は第一、二審とも被控訴人らの負担とする。
二 控訴の趣旨に対する答弁
主文と同旨
第二当事者の主張
当事者双方の主張の関係は左のとおり付加、訂正するほかは原判決事実摘示と同じであるから、これを引用する。
1 原判決二枚目表末行「三条」を「二三条」と、同一〇枚目表一〇、一一行目「三日月町がこれを拒否したので」を「三日月町はこれを拒否し」と、同一五枚目表五行目「編成」を「編製」と、それぞれ改める。
2 同一八枚目表五行目の末尾に「子どもを将来どの学校に就学させうるかは、親にとつて現在の権利ないし法的利益に属することがらであるから、控訴人らは、控訴人らの権利又は法律的地位に現存する不安、危険を除去するために、本件就学権の確認を求める必要があるものである。」を加える。
第三証拠<省略>
理由
当裁判所も、控訴人らの本件訴えを不適法として却下すべきであると判断するもので、その理由は、原判決二二枚目表七行目の末尾に「なお、控訴人らは、子どもを将来どの学校に就学させうるかは親にとつて現在の権利ないし法的利益に属することがらである旨主張するけれども、そのように解することは到底できないので、これを前提として控訴人らのいわゆる就学権の確認を求める利益がある旨の主張も採用することができない。」を加えるほか、原判決の説示するところと同じであるから、これを引用する。
よつて、これと同旨の原判決は相当で、本件各控訴は理由がないからこれを棄却することとし、控訴費用の負担につき民訴法九五条、八九条、九三条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判官 蓑田速夫 柴田和夫 亀川清長)
別紙当事者目録、控訴人目録(一)、(二)<省略>