大判例

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青森地方裁判所 昭和28年(行)16号 判決

原告 高杉隆治

被告 青森県知事

一、主  文

被告が昭和二十五年十二月二十日附買収令書をもつて別紙目録記載の土地につきなした買収処分の無効であることを確認する。

訴訟費用は被告の負担とする。

二、事  実

原告訴訟代理人は主文と同趣旨の判決を求める旨申立てその請求の原因として、

「訴外高杉村農地委員会は昭和二十五年十一月十七日原告所有の別紙目録記載の小作農地につき、昭和二十年十一月二十三日現在の事実に基ずいて自作農創設特別措置法(以下自創法と略称する)第三条第一項第二号に則り買収計画をたて、被告は昭和二十五年十二月二十日右計画に基ずき同日附の買収令書を発行し、昭和二十八年六月十二日右買収令書を原告に交付し該農地を買収した。しかし、右買収計画は自創法第六条第五項による公告を欠く無効な買収計画であるから、これに基ずいてなされた被告の本件買収処分も無効である。よつてこれが無効確認の判決を求めるため本訴に及ぶ。」と陳述した。

被告指定代理人は「原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。」との判決を求め答弁として、

「原告主張日時その主張のように高杉村農地委員会が原告所有の本件小作農地につき、買収計画をたて被告がこれに基ずいて買収令書を発行交付し該農地を買収したこと、右買収計画について自創法第六条第五項所定の公告がなかつたことはいずれもこれを認めるが、公告を欠く買収計画であつても当然に無効であるということはできない。」と述べた。

三、理  由

高杉村農地委員会が昭和二十五年十一月十七日原告所有の本件小作農地につき昭和二十年十一月二十三日現在の事実に基ずいて自創法第三条第一項第二号に則り買収計画をたて、被告が昭和二十五年十二月二十日右計画に基ずき同日附の買収令書を発行し、昭和二十八年六月十二日原告に右令書を交付して該農地を買収したこと、右計画につき自創法第六条第五項所定の公告がなかつたことはいずれも当事者間に争がない。しからば本件買収計画は無効であるから、これに基ずいてなした被告の本件買収処分もまた無効だといわなければならない。

よつて原告の本訴請求を認容し訴訟費用の負担につき民事訴訟法第八十九条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判官 工藤健作 中田早苗 野原文吉)

(目録省略)

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