高松高等裁判所 昭和45年(ラ)49号 決定 1971年4月09日
抗告人 外田玉一
主文
本件抗告を却下する。
抗告費用は抗告人の負担とする。
理由
本件抗告の趣旨並びに理由は別紙記載のとおりである。
よって本件抗告の適否について検討するに、一件記録に徴すると、本件抗告は、抗告人が原審に対し昭和四五年九月八日、株式会社松越百貨店につき、同会社の債権者並びに株主の資格において会社更生法に基づく会社更生手続開始の申立を行なったうえ、当時進行中の別紙目録記載の数筆の不動産に対する競売事件(松山地方裁判所昭和四四年(ケ)第八五号)につき同年同月九日その競売手続の中止を申立てたところ、原審がこの申立却下の決定(原決定)をなしたので、これを不服として当裁判所に申立てられた即時抗告であることが明らかであり、従って抗告人の本件中止の申立並びにその申立につきなされた原決定はいずれも会社更生法三七条の規定に基づいてなされたものであると認められるが、かかる決定に対しては、同法一一条所定の特別の規定がなく、即時抗告の申立は許されないものと解するので、本件抗告は不適法というべきである。
よって本件抗告を却下することとし、抗告費用の負担につき民訴法八九条を適用して主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 合田得太郎 裁判官 谷本益繁 林義一)
<以下省略>