鳥取家庭裁判所 昭和48年(少イ)2号 判決 1974年2月27日
被告人 寺坂澄(大六・八・一四生)
田村輝子(昭六・一二・二一生)
主文
被告人両名をそれぞれ罰金一〇、〇〇〇円に処する。
右各罰金を完納できないときは、それぞれ一日を金一、〇〇〇円に換算した期間被告人両名を各労役場に留置する。
理由
(罪となるべき事実)
被告人寺坂澄は岩美郡福部村大字湯山字高浜二、一六四の四四九番地鳥取砂丘において、観光客を相手に観光貸馬業を営んでいるもの、被告人田村輝子は右被告人寺坂澄の従業員であるが、被告人田村は被告人寺坂の業務に関し、法定の除外事由がないのにかかわらず、別表記載のとおり、昭和四八年八月二日ころから同月二三日ころまでの間、右鳥取砂丘において、満一五歳に満たないJ・Mほか一名を臨時の貸馬の手綱ひきとして雇入れその作業に従事させ、もつてそれぞれ労働者として使用したものである。
(証拠の標目)編略
(法令の通用)
被告人寺坂の各所為(使用少年毎に)、労働基準法第一二一条第一項、第一一八条第一項、第五六条第一項(罰金刑選択)
被告人田村の各所為(使用少年毎に)、同法第一一八条第一項、第五六条第一項(罰金刑選択)併合罪加重(被告人両名に対し)、刑法第四五条前段、第四八条第二項
換刑処分(被告人両名に対し)、同法第一八条
(裁判官 大下倉保四朗)
別表
番号
児童氏名
生年月日
使用期日(ころ)
使用日数
1
D・J
昭和三四年一〇月三日
八月
一七日
一日
2
J・M
昭和三五年一〇月一〇日
八月
二、三、四、七、九、一〇、一二、一四、一七、二三日
一〇日
合 計
一一日